台風被害対策｜ 県民政策部｜ 企画管理部｜ 健康生活部｜産業労働部｜農林水産部｜県土整備部｜企業庁｜病院局｜復興本部総括部｜教育委員会｜警察

---

■農林水産部

1. 農林漁業を県の基幹産業と位置づけ、その再生を図る施策を行い地域経済の振興の土台とすること。
2. 「食料・農業・農村基本計画」の見直しについて
   1. 圧倒的多数の農家を切り捨て、食料自給率向上も放棄する「基本計画」の改悪をおこなわないよう国に要求すること。
   2. 食料自給率向上については、国が責任を持ち早期に５０％に回復するよう求めること。
   3. 農業の担い手については、その対象を絞ることなく農業をやりたい人にはすべて担い手とするよう国に求めること。
   4. 「品目横断的政策」で他産業並の所得が安定的に得られる保障は全くないため、価格保障・安定対策をとるよう国に求めること。
   5. 株式会社による安易な農地取得を認めないよう国に求めること。
3. 食料主権の回復のため、ＷＴＯルールを改定し、国内農業の維持、食料の安定確保を図るよう国に求めること。
4. 農産物の価格保障と農業所得の向上を農業予算の主役におき、不要不急の農業土木事業は見直すこと。
5. 後継者育成のため、農家以外の就農希望者も含め、所得保障や期間延長の拡充をはかること。
6. 主要農産物生産の振興について
   1. ミニマムアクセス米をやめ、市場原理の米「改革」を中止するよう国に求めること。
   2. 国産米で２００万トンを備蓄し、需給調整し、受給と価格の安定に国が責任を果たすよう求めること。
   3. 減反の押し付けを中止すること。大豆、麦などの転作物への価格保障を拡充すること。
   4. 中山間地への「直接支払制度」については、知事特認もふくめて、面積や生産活動要件の緩和をおこなうこと。
   5. 野菜などに対するセーフガードの機敏な発動を国にもとめること。また、対象品目の拡大をはかること。
   6. 農産物の販路拡大や安全な食料の提供をすすめるため、消費者と農業者の連携をいっそう密にし、地産地消をすすめること。
   7. 食育をすすめるため、米飯給食の週３回を早期に達成し、野菜や魚介類、畜産物などにも県産の食料提供が行えるよう、教育委員会と連携し、専門の担当を設けて行うこと。
7. 土地改良事業について
   1. 土地改良については、地域や農家の意見をよく聞いて必要最小限にとどめ、農家負担を軽減すること。また、国庫補助を大幅に拡充するよう求めること。
   2. 広域的な農道・用水路については、農家負担をさせないこと。
   3. 土地改良区の公正で民主的な運営のため、県の指導を強めること。
8. 農業協同組合は、さらなる大型合併促進でなく、地域に密着した農業振興の役割を果たすため規模を縮小するよう指導すること。また、生産者の立場にたった充実した営農指導を行うよう指導すること。
9. 畜産業を守り発展させるために
   1. ＢＳＥ対策については、政府の全頭検査・危険部位の除去を継続・堅持と、全頭検査をしていない国からの輸入禁止の継続を国に求めるとともに、引き続き県産牛肉の全頭検査も堅持すること。また、特定部位、脊柱の焼却処分に対する支援をおこなうこと。
   2. 畜産農家の後継者不足を解決し、経営安定対策を強化するために、専任ヘルパーを大幅に増やすとともに、負担軽減のためにヘルパー組合の運営費の補助制度など支援策を講じること。
   3. 鳥インフルエンザ対策について、発生原因などの解明を行い、十分な予防対策をとること。さらに、人畜共通感染症への抜本的な対策を強化するため、縦割り行政の弊害を改善し、一体的に機敏な対応が可能な体制にすること。
   4. 畜産公害を抑制するため、施設改善の指導とあわせ、技術、資金の支援など対策を講じ、家畜糞尿の堆きゅう肥のリサイクル方策を確立し、普及すること。また、耕種農業との連携、有機農業の推進を図るため、広域堆肥センターの設置をすすめること。
   5. 家畜排泄物法に義務付けられたふん尿処理施設が未整備の畜産業者・農家に対し財政支援を行なうこと。
10. 漁業振興のために
    1. 資源の保護、管理、海の環境を守るため、森林や河川を含めた総合的な環境保全対策をすすめ、漁場の保全をはかること。赤潮、ノリの色落ち等、干潟・藻場の破壊や埋め立て、川の汚濁などの環境の変化により生じる被害について調査・研究し、目標をたてて防止対策を講じること。
    2. 漁場が競合する瀬戸内海で、埋立てや法規制のない海砂利採取が行なわれている。関連する府県と連携し、統一した資源の管理、漁業規制、環境保全をより強化すること。
    3. 日本海を漁場として操業する本県にとって資源管理体制の確立は特に重要であり、資源調査を行い、乱獲による資源の衰退を防止するため、漁業の休業や禁止区域などを設定すること。資源保護のために行う漁獲規制に対し、経営助成や漁価・経営安定対策の抜本的強化を国に求めるとともに、県としても経営保障対策を立てること。また、不法外国船の取り締まりを強化するよう国に求めること。
    4. 水産業の振興に役立つ栽培漁業の試験研究、技術開発、漁業環境保全のための調査分析などを強化すること。種苗放流費用の受益者負担軽減を図ること。
11. 内水面漁業振興のために
    1. コイヘルペスウィルス病など、養殖魚の病気の対策を強化すること。
    2. 環境破壊となる開発を規制し、河川や池の汚濁防止、水流の澱みや産卵場の確保に努めること。
    3. 釣り場など観光資源を育成するために、河川の治水対策はダム等の建設はやめ、魚類が遡上できる自然工法の河川改修など、県土整備部とも連携し推進すること。
    4. 生態系をくずす外来魚について、調査・研究をすすめ対策を強化すること。
12. 治山・林務行政の強化のために
    1. 台風被害を広げた山林の荒廃を解決するため、治山・森林管理を抜本的に改善し、間伐などをすすめること。特に災害にもろい人工林の対策を強化すること。
    2. 海や河川の浄化をすすめるため森林の役割を重視し緊急間伐実施事業の条件の緩和を国に求めるとともに、対象外については、県独自で支援を行うこと。また、森林の乱開発を監視・規制すること。
    3. 木材の輸入を規制し、国産材重視に転換するとともに、国内森林保護・育成のため補助制度を国に求めること。
    4. 「安心・安全」の住宅を提供するために、住宅環境汚染やシックハウス症候群対策を強めること。さらに、きびしい建築基準法・ＪＡＳ規格に改正することを国に求めること。
    5. 地域で住宅建設に取り組んでいる大工・工務店の協同組合への組織化、協業化とそこへの助成制度の拡充を図り、国産、県産材住宅の建設を地域ぐるみで取組み、「地産地消」運動を促進すること。
    6. 間伐材の利活用の研究と促進を図るため、支援策を講ずること。
    7. 希少動植物の保護・育成の観点から、広域基幹林道の建設にあたっては、幅員７メートル以下であっても、環境アセスメントを必ず実施すること。
    8. 一般林道の充実をはかること。作業道の維持管理への補助制度を創設すること。
    9. 地域に見合った森林振興計画等をはかるため、実情に合わない森林組合の広域化はしないこと。
    10. 要保育林の補助の条件を緩和し、５０年生、６０年生まで対象をひろげること。
13. 野生生物対策の強化
    　 生物多様性条約の立場にたって、兵庫県として野生生物から人間を守ることと野生生物保護の両立を図るための施策を強化すること。
    1. クマ対策の強化のために
       1. 人間への安全対策に万全を尽くすこと。
       2. 人里と山との境界線がなくなっていること、山にえさが不足している問題など、クマ問題の解決のための研究と対策をすすめること。
    2. 野生鳥獣の生態調査や被害の実態調査を行い、効果的な防除対策を実施すること。
    3. 市町が実施している防除対策への支援を強めること。
14. 森林伐採や関連道路の拡幅工事をすすめる「育樹祭」は中止すること。