被災者の追い出しではなく、 UR借上げ住宅の「契約延長や買い上げを」
日本共産党兵庫県会議員団(団長=ねりき恵子)は、阪神・淡路の被災者が住む「UR借上げ」復興公営住宅の問題で、井戸敏三知事に申入れを行いました。 県知事はこの問題で、以前「1棟買い上げも検討する」としていたにもかかわらず、二二日に発表した「住み替え支援策」は、「一番基本になるのは、住み替えを前提」として、買い上げやURとの契約延長は「個別に検討する」と、被災者の不安の声にこたえるものになっていません。 各県議は、「被災者の多くは高齢で、病気の方も多い。住み替えさせるのは非常に酷なこと」「今度のアンケートでも、一番最後になって、『住み替えが困難な理由』の回答欄があり、住み替えしか選択肢がないという受け止めになりかねない」「借上げ期間は県とURの契約で、入居期限ではない。URとの契約の延長こそ必要」などと県の対応を批判。「まず第一に被災者が安心して住み続ける住宅を保障」するため、「継続入居を希望する人すべてに、契約延長や買い上げの対応をすること」を強く求めました。
⇒この申し入れの全文はこちらです。 (参考リンク) 知事定例記者会見 2011年8月22日(月) http://web.pref.hyogo.jp/governor/g_kaiken110822.html
(質疑応答) 記者:「UR借上県営住宅からの住み替え支援策の実施」についてです。以前、知事は住み替え支援の方法として、1棟丸ごと買い上げることも有り得るとおっしゃっていましたが、それについては現状でどの程度進んでいるのでしょうか。また、今回の支援策との関係を教えてください。 知事: 一番基本になるのは、住み替えを前提にしているということです。2ページの「兵庫県からのお知らせ〜借上県営住宅にお住まいの皆さんへ〜」の5に「一部住宅の買取等については、上記調査結果も踏まえ、今後の検討課題とします。」と書いています。また、別紙2の調査票に、住み替えが困難な場合の理由を書いていただくようにしていますので、これらを踏まえたうえで、1棟買い上げも有り得る検討課題だと思いますし、個別の住宅の延長も検討課題だと思います。その辺は実態調査を十分踏まえて、個別相談に乗りながら見極めを付けていきたいと思います。現時点で1棟買い上げや個別延長をすると言うと、結局、現時点で「20年の契約を延長します。」と宣言することと同じことになります。そうではなくて、20年で契約が切れるので、それまでの間を前提に県営住宅としての提供を行ってきたということを原則としつつ、個別の状況を見たうえで、検討課題としていきたいという趣旨です。 |