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福井地裁判決を受け止め原発再稼働中止を求める申し入れ
2014年6月2日 去る5月21日、福井地方裁判所は、住民らの訴えを認め、関西電力大飯原発の再稼働差し止め判決を言い渡しました。 今回の判決は、人格権を超える価値はないという立場に立ち、福島原発事故を踏まえ、原発は、いったん事故が発生すると時間の経過に従って拡大していく性質を持ち、本質的に危険であると指摘しました。 また、関西電力が主張している基準地震動を基にした安全性についても、岩手宮城内陸地震などの事実を挙げ、あまりにも楽観的と断罪しました。 原発稼働が電力供給の安定性・コストの低減につながるという関西電力の主張に対しては、判決は、多数の人の生存そのものに関わる権利と電気代の高い低いの問題とを並べて論じることなど許されないと退けました。 この判決は、全国の原発に共通するものであり、電力会社、国、県は重く受け止めるべきです。 ところが、井戸知事は、先日の記者会見で、判決は「行き過ぎ」などとのべ、原発の特別の危険性を顧みることなく、あくまで原発再稼働に固執する姿勢を示しました。日本共産党県議団として、強く抗議するものです。 東京電力福島第一原発事故は、発生から3年以上経過した現在でも、10万人以上が先行きの見えない避難生活を余儀なくされ、未だ事故原因も究明できず、汚染水漏れなど被害が拡大しています。 このような中で、関西電力はこの判決を不服として控訴し、政府もあくまで原発は「ベースロード電源」として再稼働を進める姿勢です。 知事の発言や、関西電力・政府の姿勢に対して、国民・県民の批判が起こっているのは当然です。 以上のことから、下記のことを強く求めるものです。
記 兵庫県知事は、東京電力福島第一原発事故の現状を直視し、5月21日の福井地方裁判所の差し止め判決を重く受け止め、原発の再稼働を行わないよう関西電力と政府に強く働きかけること。
以上
兵庫県知事 井戸敏三 様 |
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