議会改革についての申し入れ

　日本共産党県議団は、県政のチェック機能と提案機能の強化、県議会自らの議会改革をいっそう推進するよう下記のとおり申し入れる。

記

1. 議員報酬は、県民所得の低下や全国的な傾向も考慮して、3割削減を基本に引き下げの見直しを行うこと。


2. 政務調査費について
   繰り返し1円からの領収書添付を求めてきたが、やっと実現し、全面公開へ踏み出すことになった。しかし、これまで県民から指摘等を受けた「自動車リース・維持経費」「事務所費」「携帯電話代」「海外視察費」などは、より使途の検討を行い、「按分方式」についても、県民に支出根拠をしめす上で不透明さを残すことになっている。県民からの一層の信頼を得る立場から、より改善を図ること。


3. 費用弁償について
   
   1. 議員登庁に関わる交通費については、実費支給に改善すること。
   
   
   2. 登庁交通費にかかわる「会議諸費2500円」の支給は廃止されたが、議員の管内外の出張にかかわる旅行諸費は残されている。これも会議諸費と同様の性格であり、日当に類する制度は完全に廃止すること。


4. 海外視察旅行について
   
   1. 海外視察旅行については、議員派遣の上限額を改善されたところであるが、友好訪問団の人員については、会派代表に限定するなど最小人数とし支出を抑えること。
   
   
   2. 議長、副議長の慣例的な海外視察は、中止すること。


5. 議長交際費については、大阪府議会では今年度から廃止するとの報道もあり、県議会としても使途を精査し抜本的に見直すこと。


6. 議員互助会にたいする公費補助は全廃すること。


7. 本会議における各会派の代表質問の保障について
   代表質問は、執行機関にたいする各会派の公式の意見表明や政策提起、監視の揚であり、重要な意味をもっているが、現状は「6名の交渉会派」要件に満たないとの理由から、少数会派の代表質問権が認められていない。6名に満たない少数会派にも代表質問権を保障すること。


8. 本会議について
   
   1. 代表質問、一般質問の時間の範囲内で、2回以上の再質問ができるようになったが、さらに一問一答方式も取り入れるなどの改善をすること。
   
   
   2. 各議員が県民の付託にこたえるためにも本会議での一般質問は、議員一人当たり年1回の質問ができるよう機会を保障すること。
   
   
   3. 県民の傍聴を容易にするため土曜、日曜開催などに本会議を開催するよう検討すること。


9. 各委員会について
   
   1. 各委員会の傍聴は、随時傍聴できるよう改善し、傍聴定員についても柔軟に対応し定員を超えても配慮すること。また、席次表や資料配付、マイク利用など審議がわかるように改善すること。
   
   
   2. 予算特別委員会、決算特別委員会における総括質疑は6名以上の会派に限定しているが、6名に満たない会派にも2006年以前のように総括質疑ができるよう改善し、質問時間を保障すること。
   
   
   3. 特別委員会は、県政における重要テーマを審議しており、県民の幅広い意見を反映させるため6名に満たない会派の議員も正規委員とし十分な審議時間を保障すること。
   
   
   4. 閉会中の常任委員会については、所属しない議員も委員外発言や傍聴ができるだけ可能となるよう、日程を調整すること。


10. 議会運営委員会、代表者会議、政務調査会長会について
    少数会派であっても、議会運営等の役割を担っており、少数会派も代表者会議、議会運営委員会、政務調査会長会の正規メンバーとすること。


11. 請願、陳情について
    
    1. 請願の委員会審議あたっては請願者の趣旨説明の場を設けること。
       また、請願の紹介議員による趣旨説明をおこなうよう促進し請願審議を充実すること。
    
    
    2. 請願の採決にあたっては、分離採択、趣旨採択など部分採択できるよう改善すること。
    
    
    3. 陳情については、請願と同様の扱いとするよう改善すること。
    
    
    4. 1988年（昭和63年）9月16日の「請願および陳情等の取り扱いに関する確認事項」1項（1）号中の「なお書き」を削除すること。


12. 議会広報について
    各会派代表者会議、各会派政務調査会長会、特別委員会理事会などは、会議録を議会ホームページなどに公開するとともに会議の公開をはかること。

以上

兵庫県議会議長　加茂忍様

日本共産党兵庫県会議員団団長　ねりき恵子