09年台風9号災害対策に関する申し入れ
兵庫県知事 井戸 敏三 様 日本共産党兵庫県委員会国政委員長 堀内 照文 同兵庫県会議員団長 ねりき恵子 同佐用町会議員団長 鍋島 裕文 同宍粟市会議員団長 山根のぼる 同朝来市会議員団長 鈴木 逸朗 貴職におかれては、被災県民の生活再建と地域復興のため、益々ご精励のことと存じます。 台風9号来襲による被害から3ヶ月が過ぎました。農地や公共施設等の被害査定が行われ、いよいよ復旧・復興に向かおうとしているところですが、被災者からは「元に戻すだけでなく、改良して欲しい」「今後どういう事業が計画されているかなど十分な説明がなく、生活や経営再建の目処が立たない」などの不安が寄せられています。 早期の復旧・復興は当然ですが、再度災害を防ぎ、被災者・住民に安心して頂けるよう、以下、要請します。 記 - 事業計画に住民の願いを十分反映させるよう、事前の聞き取りや懇談、説明会を行うこと。千種川水系緊急治水対策素案についても、住民の声を聞き、見直すこと。
- このたび崩壊した護岸、橋梁等については、再度災害防止のため、単に復旧ではなく「改良復旧」を基本とすること。
- 河川改修等について、以下の件を盛り込むこと。
- 大量の土砂流出で、河床が著しく上がっている。早急に除去するよう、また、まだ残されている流木等の除去も含め、搬出先の選定、事業費用などの支援を拡大すること。
- 宍粟市福知川と揖保川の合流地点の福知川側河口付近は、護岸を嵩上げすると共に、両岸の高さを揃えること。また、曲里橋周辺地域の抜本的な治水対策を行うこと。
- 宍粟市内揖保川の築堤や浚渫など、河川改修を国と共に進めること。
- 引原川波賀町小野区内の護岸改良(築堤・嵩上げなど)を行うこと。
- 福知川の河口を揖保川下流に向くよう、形状を変更すること。
- 福知橋、津羅橋、樽垣内橋(以上、福知川)、羽渕橋、土肥橋(以上、神子畑川)の架け替えにおいては、橋脚数および橋脚形状を、流木等が掛かりにくいようにすること。
- 津羅橋、樽垣内橋を架け替える際、幅員を広げること。
- 円山川河川改修計画を、現在の多々良木橋から上流部にも延長すること。
- 砂防堰堤、治山堰堤で、土砂がすでに満杯になっている個所は、土砂を除去すること。
- 被災者生活再建および経営再建への支援について、以下の件を実現すること。
- 被災者生活再建支援金制度(県単独事業)を拡充すること。
- 店舗、工場等事業所にも、直接的再建支援策を創設すること。とりわけ、居住空間が併設されている店舗等の被害については、住居と同等の補償措置を行うこと。
- 被災者の税金・保険料・保育料・授業料等の減免措置を徹底すること(申告主義とせず、行政からの情報提供、問い合わせなどを行うよう手立てすること)。
- 成る地区にあった、福知川沿岸の私有地回復について、公的支援を行うこと。
- 福知渓谷再生のための県支援を強化拡大すること。
- 福知川および県道39号線の復旧事業の早期完了に努力すると共に、計画を地元に示すこと。
- 福知渓谷休養センター(県自治振興助成施設である、ふるさと一宮交流館等含む)の復興・再開を急ぐこと。
- 寺谷川(佐用町)沿岸にある昆虫館、瑠璃寺、モンキーセンターなどは、公共性の高い施設であることから、河川・沿道の改修および沿岸施設の復旧・復興に特段配慮すること。
- 仮設住宅の改良を行うこと。
- 洗濯物が干せるよう、庇を伸ばすなどの改良を施すこと。
- 出入り口に風雨雪をふせぐ「壁」をつけること。
- 床の結露を防ぐ資材設置、工事を行うこと。
- 隣との境に防音措置を施すこと。
- 共用水道栓を設置すること。
- ガスコンロは魚焼器も付いた、標準のものとすること。
- 防災・環境改善の観点からも、農林業に対し、以下の件を実現すること。
- 農地回復のための公的支援は、1軒から対象とし、自己負担をなくすようにすること。
- 間伐および倒木処理のマニュアルを作成し、麓住民の安全・安心を確保すること。
- 「山の安全評価」を実施し、必要な対策を行うこと。
- 自然災害での倒木処理は、必要な期間を確保できるよう措置すること。
- 植林保護柵の公的補助を強化拡大すること。
- 東市場林道(宍粟市)を早期に復旧すること。
以上 |