阪神間定時制高校の募集停止を行わないことを求める申し入れ
平素は、兵庫県の教育発展のためご尽力賜り感謝申しあげます。 さて、貴委員会は、阪神間多部制高校の設置とひきかえに、「県立高等学校教育改革第二次実施計画」にもとづき、周辺の定時制高校の募集停止を行う計画を示しておられます。 「県立高等学校改革第二次実施計画」は、住民の参加や傍聴が認められない「長期構想検討委員会」において検討され、しかも募集停止の対象となる高等学校名は、突然知らされました。 定時制高校は、働きながら学ぶ生徒や、不登校経験者などさまざまな困難をかかえた生徒たちが学ぶ最後の砦になっています。格差と貧困が広がる中、経済的困難をかかえる家庭はますます増えており、定時制高校の必要性はますます高まっています。 また、現在の定時制高校は、交通の至便な立地条件に恵まれていますが、多部制高校が設置される予定地の武庫之荘高校跡地は、公共交通機関が不便な状況にあり、働きながら学ぶ生徒など、通学が不可能になる生徒が多数発生するのではないかと危惧されています。 在校生・卒業生や、父母、地域住民から、現在の定時制高校を残してほしいという切実な声があがり、阪神間の2市議会からは、募集停止を行わず存続を求める意見書があがっています。 わが党はこの間、地域の住民、関係者、父母の声を真摯に聞くよう再三求め、兵庫県教育委員会がすすめる「県立高等学校教育改革」が、教育が直面する課題を解決するどころか、いっそう矛盾を広げるものであると指摘してきました。 今回の計画についても、合意のないまま強行するのでなく、学ぶ場を保障していただきますよう、阪神間における定時制高校の募集停止計画を中止することを求めるものです。以上 兵庫県教育委員会 教育委員長 上羽 慶市 様 教育長 吉本 知之 様
日本共産党兵庫県議団団長 ねりき 恵子 日本共産党宝塚市議団団長 となき 正勝 日本共産党川西市議団団長 土谷 一郎 日本共産党伊丹市議団団長 上原 秀樹 日本共産党猪名川町議団団長 下坊 辰雄 |