議会報告
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2026年度予算組み替え案 提案説明
日本共産党県会議員団の久保田けんじです。
日本共産党の2026年度兵庫県予算案の編成替えを求める動議について、提案説明を行います。
物価高騰により、県民の暮らしは困窮し、中小・小規模事業者の経営継続が困難に陥っています。兵庫県予算は、こうした県民の苦難を軽減し、福祉・暮らしの向上に資するものにならなければなりません。
しかし、知事提案の2026年度県予算案は、そうはなっていません。
それどころか、想定以上の金利上昇に伴う公債費などの経費が増加し、多額の収支不足が発生し、これまで積み上げられてきた財政基金を活用してもなお、収支不足が悪化し、2025年度決算時に、起債許可団体に陥る見通しが示されました。
日本共産党兵庫県会議員団は、2001年から25年間連続で、組替動議をおこない、その都度、不要不急の大型公共事業を見直し、新たな県債発行の抑制を促してきましたが、その時からの県債による借金が、いまの県予算における財政状況の悪化を招いていると言わざるを得ません。
過去の失政のツケを将来世代に回さないためにも、本予算においても、不要不急の投資事業、普通建設事業費などを見直し、県民の暮らし、福祉に資する予算への転換をはかることが求められています。
日本共産党県議団は、この立場から、知事提案の2026年度兵庫県予算案をチェックし、県民の暮らし、福祉にこたえ、財政健全化に向かう予算として、26年連続となる予算組み替え動議を提案するものです。組替えを行うのは、「第1号議案令和8年度兵庫県一般会計予算」「第2号議案 令和8年度兵庫県県有環境林等特別会計予算」「第4号議案令和8年度兵庫県
公共事業用地先行取得事業特別会計予算」「第15号議案令和8年度兵庫県病院事業会計予算」の4議案です。まず全体の規模について、一般会計で見直しが必要な65事業、合計約478億円(約2.1%)を減額し、そこから生み出された一般財源、特定財源など約144億円を、子育て・教育、医療・福祉、中小事業者・農漁業支援、脱炭素、防災・減災、平和事業など18事業について増額、あるいは新設し充当しています。公営企業会計で1事業増額しています。
県債の発行額を、一般会計と2つの特別会計で、約318億円抑制しています。この組替により、一般会計で334億円の減額、特別会計で30億円の減額、公営企業会計で4億円増額、全体の規模は、438億円の減額となります。
新設事業や増額予算の主な内容について説明いたします。
第1の柱は、若者・子育て応援パッケージによる組替えです。
県立大学無償化は、県外生に拡充するため県立大学授業料等無償化事業費を13.3億円増額、県立大学以外の学生の負担軽減ために、県独自の給付制奨学支援制度を創設し、8億円を計上します。国の給食費負担軽減交付金では、小学校では27自治体で基準額を超え、西宮や芦屋など保護者負担になる自治体もあります。中学校も含めて給食費無償化をすすめるために、県市町共同事業として、41億円を計上します。子どもの医療費については、現在中学3年生まで無償化は、38自治体。18歳までは30自治体とすすんでいます。中学3年生までの無償化事業を県市町共同事業にして34億円を増額し、各市町の上乗せで18歳までの無償化をすすめます。母子家庭等医療費補助については、18歳までの子どもと、母、父などの医療費補助を所得制限なしで行えるよう3500万円増額します。
国の定数改善で中学1年生まで措置される35人学級について、中学2年生までの拡充をするために、中学校職員費を8.2億円増額しています。
第2の柱は、医療・福祉対策の充実です。
後期高齢者の医療費負担増が大きな負担となっており、高齢者の医療費負担軽減が求められています。老人医療費負担助成制度の復活のため2.5億円計上します。さらには、重度障害者医療費補助を第二次行革プラン前にもどすために、8000万円増額します。
共産党議員団が繰り返し求めている高齢者補聴器購入補助については、1000人に4万円の補助を行う恒久制度を提案しています。
また看護師確保事業として、看護学生など就学資金支援金制度を創設し、1人年間50万円を60人対象に支給する制度として、3000万円を計上しました。
病院事業会計では、投資凍結とされた高額医療機器のうち、淡路医療センター、尼崎総合医療センターのMRI2基の更新を行うものとして、固定資産購入費を4億円増額し、後年度返済のために一般会計からの繰入を確保します。
第3の柱は、中小企業、小規模農家、漁業支援です。
中小企業に対しては、賃上げ支援金として、50円の時給アップをした企業に対し、1人5万円、1企業最大50人分250万円の補助を行える制度を創設し、1000事業者、25億円を計上、ジェンダー平等促進中小企業支援事業費として、女性を正規職員として雇った中小企業に1人あたり100万円の補助をおこなう事業を創設し、3億円計上しています。かねてより求めている住宅・店舗リフォーム助成には、1.2億円を計上しました。
兵庫農業の基盤を底辺から支えている家族経営など小規模農家を支援するために、1億円の予算を確保しました。温暖化などにより播磨灘のマガキが深刻な被害を受けました。県が補正で措置した8000万円の稚貝購入支援では不十分です。組替では、1経営体に200万円、1.6億円を措置。また国の漁獲枠(TAC)の制限により漁獲量を減らしたスルメイカ船についても、1船200万円、5400万円の経営支援金を計上しました。第4の柱は、地球規模の気候危機対策です。
命の危険を招く異常な高温が続いています。地球温暖化対策のためのCO2排出削減は、もう待ったなしです。一刻も早く県内の石炭火力発電所の停止をすすめるため、石炭火力発電所廃止条例策定の予算を計上。県は、水素事業の規模拡大をおこなっていますが、効果が検証されておらず、不確実性が高い事業です。水素事業を縮小し、再生可能エネルギーの抜本的な拡充をすすめるため、再生可能エネルギー普及総合支援事業費として、再生可能エネルギー施設設置補助として1億円計上しています。第5の柱は、南海トラフなど災害対策の拡充のための組替えです。
今年は、阪神淡路大震災から31年、東日本大震災から15年、能登半島地震から2年、南海トラフへの備えも加速させる必要があります。阪神淡路大震災でも東日本大震災でも多くの犠牲を払った住宅の耐震補強のために、ひょうご住まいの耐震化促進事業費を3億円増額しました。第6の柱は、平和行政に関わる組替えです。
アメリカ・イスラエルによるイランへの攻撃が行われ、多くの子どもを含む民間人が犠牲になっており、いまもなお継続しています。ロシアによるウクライナ侵略も終息を見ません。イスラエルによるガザ攻撃もすすめられています。国際法は、いかなる理由があっても力による現状変更の企てを禁止しています。これら当事国へ、即時攻撃停止を求めるものです。
兵庫県は、北東アジア地域の自治体の共同発展と世界平和に寄与することを目的にした北東アジア地域自治体連合の設立を提起し、1996年の設立当初から参加しています。当時の貝原俊民兵庫県知事は、「阪神淡路大震災のちょうど50年前、日本人は原爆により被災を受けました。人間の手によって、人間を大量に殺害する過ちは2度とあってはなりません。私たちは、世界の恒久平和が実現するよう、すべての国の核実験に反対し、今後の実験の即時中止と核兵器廃絶を求めるものです」と発言しています。北東アジア地域自治体連合が、非核・平和の北東アジア構築と、世界の紛争の平和的解決へのイニシアチブを発揮できるよう、憲法9条をもつ国の自治体として、兵庫県が働きかられるようにするために、会議参加費など200万円を増額します。次に減額する事業についてです。25年度決算において、起債許可団体に陥るとの見通しがされているなか、投資的事業、普通建設事業などは、その必要性など含めて抜本的に見直し、不要不急の事業はストップし、新たな県債発行を抑制することが求められています。
組替提案では、見直し減額する投資的事業、普通建設事業として、播磨臨海地域道路、名神湾岸連絡線、大阪湾岸道路西伸部など過大な高規格道路事業208億円、三宮再開発事業補助42億円などを減額・削除しました。また大企業中心の産業立地促進補助事業約30億円。地域医療構想による病床削減予算35億円を削除、万博のレガシーと言われる関連事業1.8億円、マイナンバー関連、水素関連、同和関連事業を減額いたします。本当初予算では、ひょうご情報公園都市第二期区画の開発外部分を県有環境林として買い戻す予算が計上されていますが、開発のためと過剰に取得した土地を、反省も説明もなく、県有環境林という名のもとに、買い戻すことには反対しており、組替では削除しています。
また、公共事業用地先行取得事業特別会計の公共事業用地先行取得事業費30億円は削除します。以上が、第1号議案「令和8年度兵庫県一般会計予算」、第2号議案「令和8年度兵庫県県有環境林等特別会計予算」、第4号議案「令和8年度兵庫県
公共事業用地先行取得事業特別会計予算」、第15号議案「令和8年度兵庫県病院事業会計予算」に対する組替え動議の主な内容です。知事におかれては、第1号議案、第2号議案、第4号議案、第15号議案を撤回し、以上述べた提案にそって速やかに編成替えを行い、再提出することを求めて、動議提案説明とします。
議員各位のご賛同を呼びかけまして、説明を終わります。ご清聴ありがとうございました。