議会報告

  • 2026年03月04日
    本会議

    第374議会 2025年度補正予算・追加議案反対討論 庄本 えつこ

    私は、日本共産党議員団を代表して上程されている議案の内、第151号、第152号、第157号、第169号、第176号、第179号、第181号、第182号に反対し、第173号と第185号については意見を申し上げます。

     

     まず、第151号議案「令和7年度兵庫県一般会計補正予算(第8号)」、第152号議案「令和7年度兵庫県県有環境林等特別会計補正予算(第1号)」、第169号議案「令和7年度兵庫県地域整備事業会計補正予算(第2号)」についてです。
     ひょうご情報公園都市第2工区について地域整備事業会計が県有環境林として売却するものを県が取得、そのための繰り出しがあります。県が乱開発防止などを理由に広大な土地を「土地開発公社」等を通じて先行取得してきましたが、利活用の見込みのないままになっている土地を、経過や時価なども明らかにせず、そのことについて十分な反省や説明もないまま、「環境林」という美名のもとに取得替えをするだけのものであり、賛同できません。
    また、151号議案中の、産業立地促進費については、当初予算20億2000万円に対し、約4億6000万円増額し、支出した約23億8300万円の産業立地促進補助金のうち、約8割の18億6300万円を大企業への補助金として支出しています。
    党県議団は、かねてより大企業支援の立地補助金ではなく、経営継続に苦しむ中小、小規模事業者への直接支援を求めてきており、産業立地促進費の増額には、賛同できません。

     次に、第157号議案「令和7年度兵庫県庁用自動車管理特別会計補正予算(第1号)」についてです。
    運転業務職員を14人から12人に減らしています。その日の業務により、運転手が足りなくなる場合には、運転手付きの車を民間から借り上げ、業務を遂行し、過重・過密負担にならないようにしているとの説明ですが、補充がされないことは問題です。さらに車で移動中も公務です。職員等が移動中に仕事を行うことや、電話で公務上の連絡をとりあうこともあります。民間からの借り上げは情報を保護することに問題があるのではないでしょうか。運転業務は県の職員が行うべきであり、必要な人員を補充すべきです。

     次に第176号議案「県が行う建設事業についての市町負担額の決定」についてです。
    国営、公団営及び都道府県営事業における都道府県及び市町村の負担割合については、標準的な費用負担のガイドラインがあるものの、主に団体の受益に着目して設定したものです。あくまでも都道府県及び市町村が各々の負担割合を調整し、決定するに当たっての指針であり、従わなければならないものではありません。県が行う、ため池整備事業に市町、今回は洲本市、南あわじ市へ負担を求めるべきではないため本議案に反対です。

     次に、第179号議案「第5次兵庫県男女共同参画計画の策定」についてです。
     ジェンダー平等をすすめる立場に立ち、男女共同参画計画の策定は大事なことです。この間、世界では、ジェンダー平等が大きな前進をとげています。日本でも男女賃金格差の公表制度を実現、不同意性交等罪の創設などの刑法改正、パートナーシップ制度の拡大や同性婚を認める画期的な判決の連続、選択的夫婦別姓を求める世論も大きく広がるなど、ジェンダー平等を前へすすめてきました。兵庫県でも、ファミリーシップを併せ持ったパートナーシップ制度の創設、ひょうご・こうべ女性活躍推進企業(ミモザ企業)認定の創設も行ってきました。
     しかし、「第5次兵庫県男女共同参画計画の策定」については、不十分で、賛同できるものではありません。差別撤廃条約や国連・女性権利委員会の勧告に基づいたものになっていません。国際的水準に立った施策へと抜本的に見直すことが、求められます。
     まず、「選択的夫婦別姓」への民法改正を国に求めること。姓名は個人の権利であり、変更を強制されないことは人格権の大事なことの一つです。今や法律で同姓を強制している国は日本だけです。ジェンダー平等の重要課題であり、土台であることを認識していただきたいと思います。
     重点目標では、管理的職業従事者の女性比率が25%、県職員の女性管理職比率が本庁部長担当職20%、本庁課長担当職、本庁福課長担当職が23%など、目標自体が低くきわめて不十分です。指導的地位に女性が占める割合の目標を男女50%50%にすること。また、意思決定機関に女性を半数以上置くことも大事です。男女賃金格差、非正規雇用の7割が女性であるなど、雇用における男女格差は依然として深刻です。正規雇用の促進、同一価値労働同一賃金、全国一律の最低賃金1500円以上、その実現のため中小企業への直接支援もあわせて明記する必要があります。包括的ハラスメント法の制定を国に求めること。男女の固定的役割分担意識、アンコンシャス・バイアスをなくし、セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス&ライツ(性と生殖に関する健康と権利)の保障のためにも、ジェンダー平等の視点に立った教育として、あらゆる年代に科学的な「包括的性教育」を位置づけるべきです。お互いを尊重しあう人間関係を築くための考え方やスキルを学ぶことが大事です。痴漢対策の強化も明記すべきです。また、マイノリティ当事者への支援に同和問題が入っていますが、同和問題は基本的に解決しており、並べることはふさわしくないと考えます。
    最後に、兵庫県には「男女共同参画課」がなく、県民生活部・男女青少年課・男女共同参画班に位置付けられています。以前にも提案しましたが、国連においては「ジェンダーイクォリティ」と表現をしているのですから、県としても「ジェンダー平等推進課」の創設が必要であることを、あらためて提案いたします。

     次に、第181号議案「ひょうご農林水産ビジョン2035の策定」についてです。
    「農林水産ビジョン2035」は、食料自給率の向上目標が骨抜きにされ、輸入依存を強める「市場任せの農政」をすすめる国の食料・農業・農村基本法を土台にしており、賛成できるものではありません。ビジョンは、食料自給率に関わる目標も言及もなく、あるのは、本県における米の食料自給率(カロリーベース)を2023年の54.1%から2035年には55.6%に引き上げるものだけで、この目標そのものも不十分です。ビジョンが掲げる生産性向上による競争力強化は、国内農産物に行き過ぎた輸出競争力を課し、貿易至上主義への対応を求めるもので、とても県内農業を守る施策ではありません。プランの新規就農者目標は、前回プランよりも低い300人を掲げており、これでは、県内農業を支える取り組みにはなりません。
    プランには、県内の食料自給率をせめて50%にするなどの目標をさだめ、価格保障や所得補償による家族農業の支援などを明確にするべきです。

    次に、第182号議案「国土利用計画(兵庫県計画」の変更」についてです。
     今回の計画案は、人口減少への対応、地球温暖化等による気候変動や社会経済活動の拡大に伴い、自然環境が損なわれているという認識のもと自然環境の再生、災害対策、減災の考え方、都市部の土地利用については開発の問題点の指摘など、積極的な面もあります。
     しかし、地域創生戦略に沿った成長産業の立地促進による大企業誘致、「基幹道路八連携軸」を県土の骨格を形成すると位置付けるなど問題が含まれています。
    その中でも問題なのは、農地と森林面積を減らす目標になっていることです。基本方針として農地については、優良農地の確保、不断の良好な管理を通じ、農地の有する多面的機能の維持・発揮としています。優良農地の確保とは、企業参入を進めるということです。本来、農地については企業などによる大規模化ではなく、小規模・家族農業を応援することでなくてはなりません。農地の減少について、人口減少、高齢化などを要因としていますが、価格保障・所得補償を大幅に増やし、暮らせる農業にすることで、若者の農業参加が増えます。今求められていることは、食料自給率や食の安全の向上であり、農業を県の基幹産業に位置づけ、農地所有者が耕作者として地域に住み続けられる農業政策です。
    森林については、森林の整備及び山地防災・土砂災害対策のさらなる推進を基本方針としています。林業は、森林の多面的機能や生態系に応じた育林や伐採などの専門的知識や技術が必要です。基本的技術の取得を支援する「緑の雇用」や「緑の青年就業準備給付金」事業の拡充や事業体への支援を強め、系統的な林業労働者の育成と定着化にとりくむ必要があります。何よりも森林所有者の意欲を引き出すとりくみが求められています。森林・林業行政全般の研修など、林務職員の育成・確保をはかれるよう市町村への支援が必要です。
     本県の強みである「五国のポテンシャルや多様性を生かす」というなら大企業優先、高規格道路を県土の骨格として位置付けるのではなく、社会基盤の老朽化対策、生活に密着した公共事業、小規模農家や林業家などに光を当てるべきであることから、本議案には賛同できません。

     最後に、第173号議案「森林経営管理基金条例」、第185号議案「特定調停及び債権の放棄」について、意見を述べます。
     分収造林事業の破綻にともなう農林機構による特定調停申立てへの対応として、県が662億円の債権を放棄し、農林機構が県に対し行った43億円の原資で、今後の森林管理のための新たな基金を創設するものです。債権放棄については、もっと早く対応すべきでした。県民の財産を放棄するものであり、改めて県民への説明をおこなうべきです。また、基金の創設については、森林管理において、新たな市町負担を課すことのないような運用をすることを求めます。

    以上、議員各位のご賛同をお願いし、私の討論を終わります。

     

ページの先頭へ戻る