政策・見解・議員団活動
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本日、齋藤元彦知事に対し、表記の「提言」を行ないました。
齋藤元彦兵庫県知事は、就任3年目を迎える8月1日の記者会見等で、2022年度決算収支を踏まえ、財政基金残高が127億円になる見込みとなり、「攻めの県政」を掲げ、Z世代応援パッケージとして、県立大学の入学金・授業料の無償化施策などを打ち出しました。
一方で「県政改革方針」で、高齢者・福祉施策を削減してきたことを見過ごすことはできません。さらに、これまでの行財政構造改革により、医療福祉制度、教育費、県職員の削減など、県民の生命や暮らしに必要な部分は削られたままとなっています。
兵庫県は、2025年開催予定の大阪・関西万博における誘客や空飛ぶクルマ発着場整備など関連事業のために、2023年度、約12.5億円の予算を計上しています。しかし、万博は参加国のパビリオン建設が遅れ、日本国際博覧会協会が「24年からの建設労働者の残業規制の除外」を政府に要請するなど国や大阪府・市の進め方が破たんし、このまま進めれば命と安全が守られず、多大な負担を国民に押し付けることになる。万博テーマになっている「いのち輝く未来社会のデザイン」とも相いれない、大阪・関西万博について、県として国などに中止を求め、県として進めようとしている関連事業も中止すべきです。
いま県民の暮らしは、物価高騰や円安、実質賃金の低下などの経済構造のなかで、著しく疲弊しており、県民や事業者への支援が求められています。2類から5類に変更された新型コロナウイルスは、新たに第9波の感染拡大を起こし、無料検査、高齢者・福祉施設での検査継続やワクチン接種、病床確保、コロナ対応と並行した一般医療の維持など地域医療全体の強化・連携を進める抜本的支援が求められています。
地球温暖化による気候危機が、いっそう深刻となり、8月15日には大型台風7号が兵庫県を直撃、県内にも大きな被害をもたらしました。7月、8月は、熱中症アラートが繰り返し発出され、熱中症による健康被害も、深刻となっています。被災者支援の充実とともに、遅れている土砂災害防止対策、河川改修等防災・減災対策を公共事業の中心におくべきです。高齢者や学校などでの熱中症対策の強化も求められます。知事は、6月議会で、早ければ来年度から兵庫県としてのパートナーシップ制度の導入を表明しました。LGBTQ差別をなくし個人として尊厳される社会、ジェンダー平等社会への取り組みが切実に求められています。ファミリーシップ制度含めて、早期のパートナーシップ制度を求めるものです。以上をふまえ、2024年度の予算編成に当たり、363項目の重要政策提言を行いました。主な提言項目は、以下のとおりです。
【主な提言項目】
①大阪・関西万博の開催中止、兵庫県における関連事業の中止
②災害被災者支援の拡充、熱中症対策の強化
③災害から命を守る河川整備、土砂災害対策の抜本的強化
④無料検査、ワクチン、高齢者施設などの定期検査、病床確保料支援など新型コロナ感染症対策の継続的な実施をおこなうこと
⑤石炭火力発電全廃など化石燃料発電の規制と再生可能エネルギーの飛躍的普及
⑥男女賃金格差の是正、女性管理職50%の登用を
⑦県のパートナーシップ制度、ファミリーシップ制度の早期実施をはじめ、LGBTQ差別をなくす取り組みをすすめること
⑧最低時給賃金を1500円に引き上げ、中小企業の支援強化を
⑨18歳までの子どもの医療費の無償化
⑩学校給食費の無償化
⑪学校の全教室、全体育館の空調設置と適切な使用
⑫高校統廃合ではなく、小中高の30人学級実現で充実した教育環境を
⑬学校教員をふやし、教員未配置への適切な対応を
⑭県立2大学の全生徒への入学金、授業料の無償化の早期実施を
⑮大学生への学費減免、無償化、給付制奨学金、奨学金返済免除、生活支援など
⑯消費税5%への減税、インボイス制度中止