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2018年度 予算特別委員会 財政状況 いそみ恵子
2018年3月5日

アベノミクスにより格差がひろがり、雇用、中小企業は深刻

■いそみ恵子■ 日本共産党のいそみ恵子である。
 初めに、県の経済情勢についてお聞きをする。
 知事は、提案説明の中で県経済について、個人消費は緩やかに持ち直し、企業の輸出増加、設備投資の動向を反映し、生産活動も増加、賃金は上昇傾向にあるとしているが、県民の暮らしの実態は果たしてそうだろうか。
 2月に発表された兵庫県の経済・雇用情勢を見ると、GDPや景気指数、企業短観、法人企業景気予測などは改善の傾向が示されている。しかし、経済の飛躍を担う中小企業はどうだろうか。同じ経済・雇用情勢の中小企業景況調査平成29年10月から12月と、業界景気動向調査の平成30年1月の指数をそれぞれお答え願う。

■産業政策課長(計倉浩寿)■ ご質問にあった中小企業基盤整備機構の中小企業景況調査、これの直近の指数であるが、10月から12月、マイナス10.8%ポイントである。これと、あと見通しとおっしゃったか。

■いそみ恵子■ 今、お答えがあったが、全産業がマイナス10.8%ということで、うち製造業、これについてもお答えいただきたいし、それから、平成30年1月の指数、これについてもお答えいただきたいということで、私は質問させていただいたので、その数字をお答えいただければいいと思う。

■産業政策課長(計倉浩寿)■ 先ほど申し上げた昨年10月から12月の全産業のマイナス10.8に対して、製造業はマイナス15.9%である。30年度の指数は、多分まだ出ていないと思うが、手元に持っていない。
 以上である。

■いそみ恵子■ 平成30年1月、ことしに入ってからの中小製造業、これについては、もう既に出ていると思う。やはりマイナス21.6、それから中小非製造業、これについても27.0ということで、マイナスの数値が示されている。それで、お答えいただいたのだが、経済の主軸を担う中小企業での数値というのは、とてもよくなっていると判断できるものではない。
 一般質問でも指摘をしてきた。東京商工リサーチ神戸支店の調査によると、県内企業の倒産件数は2017年全体で449件と、そして前年比15件増、ことし1月は30件2,616億円の負債額で、前年比で2件増、そして負債額はほぼ2倍となっている。
 また、総務省統計局の調査による家庭調査における年別消費支出の推移では、兵庫県の指標となる神戸市では、2017年は前年比、月約1万円の減、そして10年前と比べると月々約5万5,000円の購入減だということである。
 経済動向はよくなっているというのは、私どもは、アベノミクスにより円高・株高誘導、そして、大型公共事業の拡大、また大企業への連続減税、公的年金や日銀の資金を使った株価つり上げなどによる大企業と富裕層をもうけさせたもので、経済格差がより広がり、家計の消費、そして中小企業にはその恩恵が回っていないというのが現実ではないかということであるが、この点についてはどのようにお考えか。

■産業政策課長(計倉浩寿)■ 先ほど委員おっしゃった30年度の1月の指数であるが、これはちょっと別の統計のようであって、県の中小企業団体中央会から出ている数字である。
 最初におっしゃった中小企業の中小企業景況調査、これは四半期別の調査であるので、先ほど申し上げた全産業ではマイナス10.8、これが直近の数字となっておるものと認識をいたしている。
 それで、今回、例示に挙げられた調査、特にこの中小機構の中小企業景況調査であるマイナス10.8%ポイントであるが、統計というのはいろいろあって、この調査・統計は、全体の8割が中小企業の中でも小規模企業ということで、現在でもマイナス10.8、過去をさかのぼって見ても、リーマンショックの前の好景気とか、その前のITの好景気、いずれもずっとマイナスで推移をしておる統計である。
 したがって、時々の景況感もあるのだろうが、構造的なものもかなり含まれたものではないかと理解をしている。
 そういうことで、経済統計はいろいろあるので、幅広く見ていくべきではないかと考えている。一つには日銀短観である。これによると12月が8%。この8%という数字はリーマンショック前の好景気を上回って、バブル崩壊後二十数年ぶりの水準を指し示している。また、財務省の法人企業景気予測調査、これも昨年10月から12月期では2%のプラスというようなこととなっている。
 これらのことから判断して、中小企業の業況であるが、大企業に比べて、まだ緩やかではあるが、改善が見られると、景気が上向いておると考えておるところである。

消費税増税は、中止させ、大企業に応分の負担を

■いそみ恵子■ いろいろ数字は出されたが、やはり本当に中小企業や、それから暮らしがやっぱり持ち直していないということは、私どもはその数字が示しているということで、改めて指摘をしておきたいと思う。
 次に、歳入について、お聞きをする。
 県予算の実態も、県民の暮らしも反映し、厳しいものになっていると言わざるを得ない。本年度予算案の一般会計、昨年比マイナス158億円、1兆8,880億円で、2年連続の減となっている。これは1997年以来、最低規模の一般会計となっている。
 歳入の中心となる県税収入では、株式取引状況などを反映し、株式等譲渡所得割、地方消費税がふえている一方、教職員給与負担事務費の神戸市への移譲などの減もある中で、前年比わずか0.7%しか伸びていない。ここに県民の暮らしが反映していると思う。
 国の精算方式が変わったということもあって消費税収が引き上がったことが牽連をされているが、消費税の増税により家計消費は下がり続けている。消費税をなくす会の生活実態調査によると、2014年に8%増税されたことで生活が苦しくなったと答えた方は、兵庫県では81.2%、「衣類などを買い控えている」「病院や薬の回数を減らした」などの声が上がっている。
 この上、10%への増税を許せば、経済も暮らしも重大な打撃を受ける。県の予算も消費税10%増税が前提の見通しになっているが、改める必要がある。国に対して消費税10%増税はきっぱりと中止することを求めるべきと思うが、いかがか。

■税務課長(小田博則)■ 消費税率引き上げであるが、社会保障・税一体改革において、社会保障の安定財源の確保等を図るためのものというふうに位置づけられている。
 一方で、消費税率10%への引き上げが、経済状況等を踏まえ二度の延期がなされているという中にあって、これまで地方公共団体のほうでは、国を上回る行革努力を重ねてきたということで、社会保障施策の経費の増嵩に対応してきたが、地方財政全体としては、大幅な財源不足が常態化しているというような状況にある。
 単に徴収の強化であるとか歳出の切り詰め、こういったことだけでは抜本的な解決というのは非常に困難な状況になっている。
 したがって、財政の健全化、また社会保障の安定財源の確保、こういったものを同時に達成することをめざすという観点から、消費税率の引き上げ、これについては不可欠なものであるというふうに考えている。
 なお、消費税率引き上げの際には、景気の動向等も見据えた判断がなされるということであるので、県としては個人消費のてこ入れであるとか、中小企業の競争力強化、規制緩和による成長戦略の推進、観光産業や農林水産業の振興等、景気の底上げにつながるような対策を継続的に実施するよう国に求めているところである。
 また、最初、委員のほうからご指摘のあった税収の関係であるが、神戸市への移譲で250億円弱の税が移譲されることになっている。一方で、消費税の関係では、清算基準の関係で60億円がプラスになっているということであるので、その二つだけで考えても、180億円減少しているというような状況である。それだけ減少してもプラスになっているというような状況であるので、一定、景気のほうは上向いているのかなというふうに考えているところである。

■いそみ恵子■ この消費税は安定した財源だということは、繰り返しこの間も述べられている。私も一昨年、決算のときにも、この問題を取り上げさせていただいた。しかしこの間、さまざまな問題でこの地方消費税が減収になるということで、私たちはとても痛い目にも遭っているわけである。
 そして、8%になった後も、2015年度1,894億円、それから2016年度で1,976億円、2017年度1,812億円、2018年度1,933億円と、消費動向などで毎年100億円前後の大きな変動をしているのが消費税である。決して安定しているとは言えない。であるから、暮らしを破壊する10%増税、これへの中止を、私は再度求めておきたいと思う。
 それから法人税のほう、これについていかがか。法人関係2税の税収は、前年比2億5,000万円、0.2%の減となっている。歳入をふやすためには業績を上げていると言われる大企業からの法人税収をふやす施策が、私は何としても必要だと思っている。
 ちょうど2月24日付の日経新聞では、企業収益との改善に伴い、法人2税は、当初ベース6.6%増で35都道府県が増収を見込んでいるとの報道があるが、それと比べてみても、県の法人税減収の改善が求められるところである。
 法人税の税収を引き上げる対策を県は検討されているのかということをお聞きしたいと思う。

■税務課長(小田博則)■ 法人税についてである。
 本県の法人事業税であるが、平成29年度と平成30年度当初予算を比較したときに、他の府県との差異が生じているという状況になっている。これについては、まず、平成30年度の予算については、29年度の決算見込みからすると77億円を上回っているという状況である。
 現下の企業業績の回復基調を反映した額を見込んでいるという状況あり、昨年当初予算時でであるが、その当初予算時においては、本県は企業業績を反映して、もう少し上向くであろうということで、28年度から29年度にかけて3.2%増を見込んでいたという状況なのであるが、同じ時点での全国平均は2.4%減ということで低目に見込んでおられたというような状況になっている。ということで、29年度の発射台が大分違っているという状況になっている。
 また、30年度当初予算であるが、全国ベースの中では、その法人2税全体の4割を超える東京都と愛知県、この二つが大幅な増を見込んでおり、全国平均がこれによって大きく引き上げられたものではないかなということで、全国平均とは差が生じているのではないかというふうに考えている。
 それから、法人税の増収ということで税率アップとかいうことも考えてはどうかという話だが、やはり法人税については、一定程度、国のほうでまず制度が整理されている。中小企業にも配慮する必要があるというようなことになっており、県としては法人が景気によって大きく税収が上下することのないようにということで、できる限り外形標準課税、これを拡大してほしいということで国のほうにお願いしているが、これについては大企業である資本金1億円以上のところについて外形標準課税が順次拡大されていっているという状況になっている。

■いそみ恵子■ 今、るる述べられたが、法人税については、やっぱりかねてから研究開発減税などが行われてきて、中小企業の実質負担率19%に対して、大企業はわずか12%程度となっている。その結果、県税に占める法人税の割合は22.9%と低いまま推移している。
 大企業の内部留保は昨年9月の財務省の2016年度法人企業統計によると、前年度よりも約28兆円多い406兆2,348億円と過去最高を更新している。歳入をふやし県民向けの施策を進めるためには、この法人税率を引き上げさせ、法人税収を引き上げることが必要だと、このように私どもは考えている。
 時間もないので次に移る。国に対しても引き続き要望もしていただきたいということを求めておく。

最終2カ年行革プランの継続では、県民のくらし、医療、教育は切り捨てられる

■いそみ恵子■ 次に、最終2ヵ年行革プランの変更などについて、お聞きする。
 本予算案の特徴として、最終2ヵ年行革プランに基づき、歳入歳出改革に取り組み、収支不足の解消を図ったと言われる。私たちはかねてから、県行革は住民の福祉、教育、暮らしを犠牲にするとして中止を求めてきた。24年ぶりの収支均衡といえども、県民犠牲を強いてきた結果であり、とても誇れるものとは思えない。
 例えば、今回の変更議案の中では、私立高等学校など生徒授業料軽減補助事業がある。国の授業料実質無償化の先行実施としているが、県外の私立高校に通う生徒には補助を2分の1、4分の1などの格差をつける事業となっている。同じ私立高校なのに、通う府県が違えば補助金に格差をつけるのは容認できない。
 あわせて、私学経常費補助について、平均授業料の伸びを勘案し、1人当たりの交付税単価の伸び額が3,600円なのに対し、重複解消などの理由をつけて、行革による県単独補助額カットを継続し、ことしも1人当たりの単価伸び額は2,041円にしかならない。結果、兵庫県の私立高等学校の初年度納入金の平均額は83万7,936円で、全国平均72万8,280円より10万円以上も高く、全国で第4位の超高額学費負担県になっている。
 また、変更議案では、行革プランによる30%削減目標を反映し、さらなる職員カットが進められ、職員の長時間過密労働の最大の要因になっている。新行革プラン全体では、2,484人の削減、福祉事務所、土木事務所、農業改良普及センターなどを統合・廃止し、県民サービスも大きくカットしてきた。
 また、地域医療構想では、ベッドから在宅へと押し流しながら、健康保健事業を担う福祉事務所の削減を進めてきたのは矛盾するのではないだろうか。
 今回、変更議案ではないが、予算では県単独医療費助成制度の一般財源分は約1億4,000万円削減し、県民の要望でもある老人医療費助成事業の復活や、母子・父子家庭等医療費給付事業の所得制限の見直しなど、医療・福祉分野の充実は見られない。医療団体などからは、お年寄りへのわずかであっても医療費補助があることが、疾病の重篤化を防ぐことにもつながると、医療費助成制度の意義を語っておられる。
 今回の最終2ヵ年プランの変更にとどまらず、これまでも県民の福祉や教育、県民サービスを切り捨てて県職員へも過大な負担を押しつけている県行革のあり方は、憲法や地方自治法にもうたわれている住民の福祉の増進を図るという自治体の役割から逸脱しているのではないだろうか。
 このような県行革は中止すること。このことを求めるが、いかがか。

■新行政課長(有田一成)■ 最終2カ年行革プランの継続についてのご意見ということでいただいたかと思う。
 本県については、1兆3,000億円の震災関連県債の償還を行いながら、県民ニーズに的確に対応できる行財政基盤を確立するため、行革条例の制定や特別委員会の設置などしていただきながら、県議会のご指導とご協力をいただきながら、県民の理解と協力のもとに、行財政全般にわたる改革に取り組んできたと、こういう認識をしている。
 一方、改革を行いつつ、国の財政健全化のために地方一般財源が抑制される厳しい状況の中、県単独で、こども医療費の拡充や保育料軽減事業の創設、24時間在宅介護の充実などの福祉の充実、また、先ほどもお話があったが、私立高等学校等生徒授業料軽減補助、こちらのほうの拡充なども教育の充実ということで行ってきた。
 さらに元気な兵庫をつくる地域創生の取り組み、南海トラフ地震等に備えた防災対策や台風等の自然災害からの復旧・復興を進めるなど、その時々の県民ニーズにも的確に対応しているものと考えているところである。
 この最終年に当たる平成30年度においても、当初予算を踏まえて今回策定した実施計画に沿って、最終2カ年行革プランに基づく改革を着実に実行してまいりたいと考えているので、よろしくお願いする。

大型公共事業による借金を県民におしつけるべきではない

■いそみ恵子■ ちょうど震災関連の県債の問題も出てきたので、次は震災関連県債残高について、お聞きをしていきたいと思う。
 知事は、さらなる震災関連県債残高に加えて、財源対策としてきた退職手当債や行革推進債を償還し、実質公債費比率、将来負担比率などの見通しを含めた新たな財政運営の枠組みが必要と言われている。
 私たちは、収支不足の解消、将来負担比率や実質公債費比率の引き下げを否定するものではないが、このことが県民に大きな犠牲を強いるものであってはならないと考えている。
 その上でお伺いするが、収支均衡を図る本年度予算において、震災関連起債残額は3,615億円であるが、そのうち災害復旧、一般公共、一般単独、国直轄事業、そして資金手当債のそれぞれの内訳をお答え願う。

■資金財産室長(中之薗善明)■ 災害復旧事業については、もう償還を終わっているのでゼロであるが、一般公共事業、それから一般単独事業などが2,313億円、それから財政健全化債などの資金手当債が1,302億円となっている。

■いそみ恵子■ 今ご答弁されたとおり、災害復旧費としては予算ベースで2016年度から、もう残債がなくなったと。それから、一般公共・単独事業とかいうことで、資金手当債のみということになっている。
 震災関連起債といいながら、創造的復興を進めて発行額の66%を空港や、あるいは高速道路、港など大型開発事業に注ぎ込んできた結果、借金が膨れ上がり、いまだに返済し切れずに残っている。
 震災関連県債というが、結局、大型開発事業などのツケを県民に押しつけているということで考えるが、これについていかがか。

■企画県民部長(西上三鶴)■ 先ほどから申し上げているが、震災のために県が多大な負担をしたのは、やっぱり復旧だけではだめだと、復興をしていかなければ、兵庫の元気が取り戻せない。それに対して国のほうから十分な手当をいただけなかった。これが大きな負担となっている。ただ、現時点において、兵庫県はここまで元気になったことは、やはり創造的復興をなし遂げた成果だと思っている。
 引き続き行革については、県議会、県民のご理解をいただきながら、取り組んでまいりたいと思っている。どうぞよろしくお願いする。

■いそみ恵子■ 復旧だけではだめだと、創造的な復興が必要だといって、不要不急の事業をさまざまな形でやってきた。そのために今や震災関連起債の中でいえば残債は残っていないけれど、しかしそういう創造的復興で、この間やってきたさまざまな無駄な大型開発などによって、こういう形で借金が残っているということである。
 さらに財源対策としての退職手当債や行革推進債の約4,000億円などの償還が求められていると言うが、これも六基幹軸、六基幹道路など不要不急の大型公共事業を進めてきたことで、財源対策が必要になっていると言わざるを得ない。
 それでは、この県債償還額はどうだろうか。全会計の償還額は、元金償還額と利息を合わせて約4,768億円ということだが、これを県民の税金などで銀行に日々返済していくということになる。銀行への返済は日額幾らになり、県民1人当たり年間幾らとなるのか、お答え願う。

■資金財産室長(中之薗善明)■ 今、委員のほうからご紹介のあった公債費の数字であるが、4,768億円、こちらは重複したものが入っており、30年度当初予算議案の数字としては、私どもの把握している30年度分の公債費ということになると、先ほどおっしゃった数字の中から、借換債、これは将来の税で償還するもの、それから、県債管理基金からの繰入金、これは過去の税で、既に手当てがされている分、この二つを引く必要があると。これを引いた分としては3,271億円となる。
 これをベースに計算をすると、365で割ると1日当たりで8億9,616万4,000円、県民1人当たりということになると5万9,000円というふうな数字になる。

■いそみ恵子■ 平成30年度ということであればそうなのかもしれないが、実際に銀行に返すべきお金は、約4,768億円ではないのかと、今の答弁でも、先ほど、るる数字が述べられた県民への過大な負担は、まさに日額8億9,000万円、1人当たりで先ほど言われたが年額5万9,000円、大変な借金返しだと思う。
 もし約4,768億円ということになれば、日額13億円、1人当たり8万7,000円、日額240円を負担していくことになり、こんな過大な負担を県民に負わせていること自体が、県民の暮らしを追い詰めることになっていると指摘をしなければならない。
 不要不急の公共事業に振り向け、県民に借金を押しつけるのは、行政のあり方として逆立ちしていると言わざるを得ない。知事はこうした借金によって高くなっている将来負担比率、実質負担比率をもって、新たな行財政運営の検討が必要としているが、不要不急の公共事業で借金をふやすのではなく、県民の福祉、暮らしを手厚く支援する施策に切りかえ、税収を引き上げながら、財政の健全化をめざす財政運営を進めるべきだと私は強く思うが、この点について、最後、いかがだろうか。

■企画県民部長(西上三鶴)■ 本会議でも知事がご答弁しているように、今後も財政規律をきちっと守りながら、そして県民のニーズに応えることができる県政を両立させていくことが、引き続き重要だと思っている。
 そういった意味で、総点検の中で、県議会とも十分ご相談しながら、今後の方針・枠組みを決めていきたいと思っているので、よろしくお願いする。

■委員長(小西隆紀)■ いそみ委員に申し上げます。
 申し合わせによる時間が経過しておりますので、発言は簡明にお願いいたします。

■いそみ恵子■ 県民の福祉、そして教育、暮らしを壊す県行革は、この際、きっぱり中止せよということで強く求めて、私の質問を終わる。ありがとうございました。

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