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2003年度予算特別委員会企画管理部審査 筒井もとじ
2003年3月3日

平和・くらしと政治と金の問題について

■質問■筒井委員: 今も平和の問題でお話があった。国民にとって、県民にとって、今、大きな関心事は、一つは平和にかかわる問題である。申すまでもなく、イラクや北朝鮮問題が起こっているからである。もう一つは、景気対策、暮らしにかかわる。それだけかというと、もう一つ大きな問題があると思う。国会でも集中論議をされていた「政治と金」の問題である。私は、最近の新聞にリクルートのことが載ってくるので、びっくりしているのであるが、もう平成に入ってすぐであったか、あの事件が起こったのは。私の近くで落首が載っていた。余り上品な落首じゃないが、「リクルート お札を食って 腹が張り そこで 元号を 屁せい(平成) 屁せい(平成)」と、こういう落首が張られたことを思い出す。最近でも、こういう政治と金にかかわる問題で、人間というものは、一方で自分の利益を得ながら、一方で庶民のことを考えるようなことが、そんな器用なことはできない。今の政治がなぜこんなふうな庶民の願いが実現しないのか、議会でそういう話が真剣に取り上げられないのかという国民の大きな不満。そして、それが、こういう汚職事件に対する怒り、こういうものに結びついているのではないかというふうに思うのである。
  前置きがちょっと長くなり、大げさな出だしになったが、私がこれから聞くのは、短い、簡単なことだけこの部局ではお聞きしたいと思う。
  我が党の議員が、本会議質問で、神戸市漁協の問題を取り上げた。神戸空港などの漁業補償金のうち58億円もの巨額の簿外処理が行われていた事実を指摘し、改善を求め、県の監督責任を問うてきたところである。黙過できないのは、補償金のほとんどが、市民や国民の血税で賄われている。漁業協同組合員の将来の補償をした貴重なもので、1円たりともむだにできない大切なものではないかと思う。
  そこで、きょうは、神戸市漁業協同組合の政治献金問題でお尋ねをする。
  平成12年の県公報、「政治資金収支報告書」に、神戸市漁業協同組合から自民党垂水本部分会に10万円が献金されている。この分会は、もと神戸市会議員さんが責任者になっている。政治資金規正法は、第22条の3に寄附の制限が規定されており、第4項で、地方公共団体からの補助金、負担金、利子補給金の交付を受けた会社その他の法人は、寄附をしてはならないとなっている。
  我が党の調査では、神戸市漁協は神戸市から多額の補助金を受けている。これは、22条の3に触れるから、漁協の献金は違法行為に当たると思うが、見解をお尋ねしたいと思う。

▼答弁▼青山選挙管理委員会事務局書記長: ご指摘の政治資金規正法第22条の3第4項の趣旨としては、地方公共団体から補助金を受けた会社その他の法人が、補助金を受けているということにより、地方公共団体と特別な関係に立つため、その特別な関係を維持、強固にすることを目的として不明朗な関係を生じさせるおそれがあることにかんがみて、このような会社その他の法人が行う政治活動に関する寄附について規制しようとするものである。
  法違反であるかどうかという判断の前提には、補助金がどういう性質のものであるか、また、交付決定時期、寄附を受けたその時点において政治団体が当該地方公共団体の公職の候補者を推薦または支持する関係にあったのかなどの判断が必要と解釈されるところである。選挙管理委員会は、選挙に関する啓発を行うことをその任としており、調査権限もないことから、質問の件については判断する立場にないことであるので、ご理解いただきたい。

神戸市漁協問題について

■質問■筒井委員: 平成12年6月13日に漁協が寄附をし、神戸市からの補助金は、毎年、漁業振興対策の補助などを受けている。神戸市漁協の政治献金は、やはり法に抵触するものとの疑惑が、今のご答弁からもさらに深まったと私は考えている。
  神戸市漁協は、1992年──平成4年から2001年まで、神戸市から補助金として地域漁業活性化構造改善事業などに11件、総額11億8000万円もの補助を受けている。県当局もご存じだと思うが、構造改善事業は、公共事業であり、神戸市からだけの補助を受けているのではなくて、国に随伴して県も11件、1億5740万円を補助しているのである。漁協の検査も監査もしている。一般論での見解程度ではこれは済まないというふうに思う。ここは担当部局でないから、全部お答えになることはだれにもできないんじゃないかと思うが、県の監督責任があるから、お聞きしているのである。
  政治資金規正法違反は、間違いないのではないか。厳しい姿勢で臨まれることを求めるが、いかがか。

▼答弁▼青山選挙管理委員会事務局書記長: 先ほどもご答弁したように、個々具体の事案について法に違反するかどうかに関しては、我々としては、判断する立場にないので、ご理解いただきたいと思う。

公職選挙法違反について

■質問■筒井委員: そういうご答弁だろうと思う。調査権というようなものもないし、そういうふうにお答えにならざるを得ないと思う。
  もう1点お聞きする。公職選挙法違反の疑いについてである。
  神戸市漁協の組合長が会長で、その息子が社長である建設会社・兵庫県湾岸開発株式会社というのがあるが、その献金問題である。この建設会社は、公共事業である神戸空港関連で、昨年10月5日付、神戸新聞で報道されていた下請工事のみならず、我が党の調査では、着工前から毎年神戸市から直接受注している。金額も25億円を超えている。これはテトラポットのようなものを、消波のようなものを入れたり、あるいは、空港島周辺に船が近づかないように警戒をするというような仕事をやっているのであるが、兵庫県湾岸開発株式会社は、平成12年8月11日、12月28日、平成13年8月22日に計600万円を、先ほど申した垂水本部分会に献金をされている。特に、神戸市長選挙が平成13年10月28日に投票で行われているが、平成13年8月22日の献金は、その直前である。これは、長崎県の知事選挙で自民党県連の違法献金ということで問題になった同種類の献金に当たるのではないかと思う。
  そこで、この企業は、公共事業を受注しているのだから、公職選挙法199条、200条から見て、特定寄附の禁止違反の疑いがあると考えるが、ご見解を伺う。

▼答弁▼青山選挙管理委員会事務局書記長: 特定の寄附の禁止を定めた公職選挙法第199条は、国または地方公共団体と請負関係その他特別の利益を伴う契約の当事者たる地位にある者が、当該特定の選挙に関し寄附をすることが、ひいては選挙の公正を害するおそ
れがあるということから、これを防止しようという趣旨で設けられたものである。
  具体的には、行われた寄附が、現に請負契約期間中になされたものであり、かつ特定の選挙に関する事項を動機としてなされたものが規制の対象となるものである。先ほど申し上げたように、選挙管理委員会では、こういった具体の事案については、調査権限もないことから、判断する立場でないことをご理解いただきたいと思う。

■質問■筒井委員: やはりこれも公職選挙法違反の疑いが非常に濃いものというふうに考える。
  公職選挙法違反の疑いが濃いとした場合、選管あるいは県の方としては、どのような処理をされるのか。もうそれは、そういう疑いがあるけれども、調査権限がないから何もしないんだということであるのなら、そういうふうにご答弁をいただきたいと思うが、どういう処理をされるのか、最後にお聞きしておきたいと思う。

▼答弁▼青山選挙管理委員会事務局書記長: 疑いがあるかどうかというような判断は、我々の立場としては、やらない。ただ、公職選挙法上、取り締まりの執行は警察等に求める明文の規定もあり、そうした機関が対応するものと考えているところである。

■質問■筒井委員: 選管からは、いろいろご注意というような形で、公職選挙法などについての説明もやられるのである。説明はするけれども、上がってきたものは、全然わからん、調査権がないから知らんのやというようなことでも、これちょっとおかしいのではないかというふうに思うが、いずれにしても、今の段階ではそのような処置になっているということを承知させていただいて、この部局でのこの問題での質問は終わりたいと思う。

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