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2002年度予算特別委員会歳入審査 増井きみえ
2002年3月11日

県民の所得増が県税収増につながる、県民の暮らしを支援せよ

■質問■増井委員:  日本共産党県議団を代表して、大きくは6つの柱、県財政の収支見通しについて、地方交付税、県税収入、県債、基金そして使用料・手数料について順次質問します。県財政が今後どうなるかは、多くの方が注目するところです。県民のみなさんに、できるだけ分かりやすい言葉でお答えいただくようお願いします。
 まず、財政収支の見通しについてお聞きします。
 平成14年度行財政構造改革実施計画では平成12年2月に策定された行財政構造改革推進方策の今後の財政見通しの試算を訂正し、新たな見込みを立てておられます。いずれも一般財源ベースですが、行財政構造改革推進方策では歳入は県税、地方交付税、その他と区分し、歳出も人件費、公債費、県税交付金、行政経費、投資的経費と区分して見通しをしておられましたけれども、今回はなぜかその区分を示さずに歳入、歳出の総額だけを示しています。当局が区分を示されない問題については、歳出審査で質問されるだろうと思いますが、歳入については県税収入の年度別の見通しの数字はいただいております。
 政府の経済財政諮問会議の構造改革と経済財政の中期展望の名目経済成長率をもとにしたものだそうですが、これによると平成15年から平成20年までの6年間で行改革推進方策の見通しに比べ4200億円も減るもへることになっています。そして、その他の項目はあまり変わらないという説明をいただいておりますので、6年間で2100億円のままとすると残る地方交付税は6年間で2兆7950億円から3兆円へ2050億円増える計算になります。県税収入が4200億円減り一方で地方交付税が2050億円増えるというのは、昨今の地方交付税をめぐる情勢、例えば政府の閣僚発言や経済財政諮問会議での論議、また新年度の交付税に代わるものとして臨時財政対策債を発行し、後年度で交付税措置をするような動きから見て心配するものですが、県はどのような確信でこのような見通しを立てておられるのでしょうか。

▼答弁▼吉本企画調整局長:  今回、行財政構造改革にもとづく収支試算を県税収入の落ち込み等に鑑み、一定の率を用いて算定を再算定をしたわけです。そういう中で、指摘にあった構造改革と経済財政の中期展望の前提となる経済財政諮問会議で示された率を基本的には使って算定をした。この算定の立ち上げの場合、現在における税収、交付税額これを基礎に算定したもので、それを基礎に経済成長率に関する率の弾性値を使って税、交付税を算定したもので特段の意図を含んだものではありません。

■質問■増井委員:  今回の県の平成14年実施計画の財政収支見通しは、経済財政諮問会議の見込みよりも景気回復が遅れた場合の収支不足の拡大を懸念し、さらなる構造改革の検討をおこなうとされている。私は政府の見込みよりも景気回復がおくれるという懸念についてだけは同感できるが、県がさらなる構造改革と称して今以上の県民犠牲のくらしや福祉、教育を削る方策をとるのではないかと心配しています。県民のくらしにたいする予算を削り県民の生活難と将来不安を増幅させることは結局税収減にもつながると思います。例えば個人県民税は13年度当初予算で1100億円。これが2月補正予算で減額して1070億円。14年度予算ではさらに減って1051億円になっています。地方消費税についても数字は省きますが、全く同じ傾向です。
 これは失業が増え勤労者世帯の収入が減り消費支出が減っている今日の不況であるということも、午前中の答弁の中で認めたということですが、県民の暮らしのための施策を削るようなことはぜひやめるべきだと考えますがいかがでしょうか。

▼答弁▼竹本財政企画室長:  今回、行財政構造改革実施計画で示した財政収支見通し。吉本局長から申し上げたように国において1月18日に経済財政諮問会議の中期展望がでました。それを受けて平成14年度の年間見込額をもとに今後の経済成長率をベースとして平成15年度から平成20年度までの収支を見込んだところです。行財政構造改革推進方策策定、平成12年2月ですが、その時に試算した収支フレームにおいては、当時の大蔵省の中期展望1.75%の経済成長率でした。今ではこの経済成長率は、国の方でも経済諮問会議が新しい成長率を出しています。したがって私どもとしては、今後の財政収支を見込むにあたって従来の1.75%ではなく今現在、国で閣議決定して今後の見込みとして立てている率を用いるのが適切ではないかと判断して、確定後、日はありませんでしたが早急にそのベースの経済成長率で県税収入、交付税等はじき試算をしました。それを過日、行革の実施計画の中で出しました。
 間違えがないようにしていただきたいのは、私ども12年度行革の協議を議会ともする中で、いろんな事業をどうしていくかという議論しました。今回の収支の見直しの中では歳入である県税収入等は当然、経済成長率が移動しているので額は代わっていますが、歳出、例えば行政施策というものについては、以前協議した額で、今後の額として算入したところです。しかし歳出の中にも県税収入の内にも、県が一旦税収として受けますがその約3割は市町への県税の交付金というかたちで歳出として出てきます。したがって歳入がマイナスとなれば当然、歳出の中で市町へ交付する県税交付金等もマイナスとなります。このような歳入に連動する要素、または収支不足が拡大しその対策のために地方債の資金手当債の発行等をおこなえば当然その起債の元利償還金、これも義務的ですが、そういうものも増えてきます。そのようなものは歳出の中でも折り込み歳入・歳出を出しました。しかし個別個別に歳出の中を分類して出すと構造改革を見直したわけではないのに、かえって「構造改革を見直したのではないか」というあらぬ議論を呼んでしまわないかという懸念もあり歳入・歳出おおぐくりの形で出したところです。

地方自治をないがしろにする交付税削減に反対を

■質問■増井委員:  私が、質問したのは、県民の暮らしのための施策を削るようなことということで申し上げましたけれども、答弁にあったように、歳入と歳出は連動しているということはいなめないと思う。個人の消費力購買力を高めていくということは、ひいては税収を高めていくという歳入の部分にも触れていくということですから需要を喚起するということが景気を回復するためにも、ひいては税収にとっても重要であるということを申し上げたかったために質問をしたわけで、地方交付税の問題に移っていきたい。
 昨年5月、塩川財務大臣が地方交付税1兆円削減を発言以来、全国の地方自治体関係者から大きな反対の声が上がりました。全国町村会が37年ぶりに臨時大会を開催し一律削減断固反対決議をあげたのを皮切りに、9月、11月と地方6団体の臨時大会が開かれ、地方交付税の1兆円規模での一律削減をストップさせることができました。それで本県も対前年度比101.7%増の4118億円が確保されたわけです。しかし、小泉内閣の経済財政諮問会議の11月の会合では、有識者議員から地方交付税について「標準的歳出の財源保障から、地域間の財政調整へと重点を変えていく」との提言があるなど、地方交付税制度そのものを改悪をして住民サービスを低下させるというとんでもないことが検討されているわけです。地方交付税制度は自治体間の財政調整機能と地方行政の財政保障機能をあわせもっていますが、諮問会議の論議は、これを否定するものであり私どもは認めることはできません。
 現在地方財政の危機が深刻化する中で、地方自治をないがしろにする地方交付税の削減や地方交付税制度の改悪にたいし県としてもぜひ反対をしていただきたいと思いますけれども、その点いかがでしょうか。

▼答弁▼高井財政課長:  地方公共団体は真に自主的かつ安定的な財政基盤を確立するためには、税源の偏税が少なく税収の安定性を備えた地方税体系を構築することが重要であり、その充実確保が図られたあかつきに、その段階においては交付税の役割が今後縮小してくることはありうると考えます。交付税制度の見直しというのは、こうした地方税財源の充実とセットで検討されるべきもので、そうした観点で従来から国にたいして要望をおこなっているところです。

■質問■増井委員:  ぜひ地方自治の根幹に関わる問題ですから反対していただきたい。このことを強く要望したいと思います。
 つぎに、地方交付税制度の事業費補正の見直しについてお聞きをいたします。
 新年度は地方交付税の大枠は守られました。しかしその一方で事業費補正の見直しがおこなわれました。これは結局ムダになるような公共事業を誘導し、そのために過大な地方債発行をもたらしたことへの国民の批判によるものですが、その内容は都市再生など国の重点7分野を推進するために新たに創設した地域活性化事業として事業費補正の対象とするとともに一般の公共事業にたいする地方債の充当率を95%から90%に引き下げ、なおかつ地方債の元利償還の基準財政需要額への算入割合を一部例外を除いて現行の半分程度である30%にするというものです。全体として公共事業の地方負担にたいする地方交付税を減らすという措置が取られたわけです。したがって、ここ数年は、1999年、2000年の経済対策としておこなわれた公共事業への事業費補正による地方交付税収入は見込めますけれども、今回の事業費補正の見直し措置によって、やがて地方交付税が減らされることになりますから、私はこの際不要不急の公共事業を思い切って見直し、健全財政に転換することを求めますがいかがでしょうか。

▼答弁▼高井課長:  まず議論の前提となる事業費補正の見直し、事業費補正としての算入は確かに今後減少傾向をおそらくたどることになると思いますが、それ以外の財政需要というのは、測定単位と単位費用を乗じて求められる標準事業費の方の、いわばかさ上げというかたちでシフトしていくということですので、削減を目的とした事業費補正の見直しではないということをまずご理解賜わりたい。ただ現象として、確かに事業費補正減ってくるわけですが、「これまで事業費補正算入があるから事業の必要性をともすれば吟味しないで計上してきたのではないか」というおたずねだとうけたまわりましたけれども、これまでの投資事業の実施にあたっては単に地方債に交付税措置があるからといった理由で実施してきたのではなく、1つひとつの事業が県民生活の向上に必要かということを厳選して実施する中で、やる以上は財源が必要だ。その時に将来の財政運営の負担を少しでも軽減できるようにということで後年度元利償還にたいして事業費補正措置があるようなそういう有利な地方債を極力活用してきたということです。

大企業に適正な負担を求める新税創設を

■質問■増井委員:  確かに国の二次補正を入れれば公共事業は増えているわけですけれども、しかし不要不急の公共事業を見直していく、このことは再度検討いただかなければならない。つぎの深刻な事態ということをやっぱり見通して行くと言うことを再度求めてつぎの質問に移って行きたいと思います。
 つぎに、県税収入について質問します。
 県は、昨年11月に兵庫県税制研究会を立ち上げ、今年1月法人事業税への外形標準課税の導入までの臨時特例的な措置として、当期黒字でありながら欠損金の繰越控除制度の適用によって課税されていない、または少ない税金になっている一定規模以上の法人にたいして法定外普通税を課税するという提案があり、これを受けて県は資本金5億円以上の法人を対象とする臨時特例事業税の構想をたてられましたが、知事は2月12日の記者会見で早々と平成14年度導入を見送られました。わが党は能力に応じた負担を徹底する見地から直接税中心、総合累進課税、生活費非課税この3つの原則に立った民主的税制の確立をめざしています。この立場から見て仮称で臨時特例事業税という新税は、中小企業に配慮し、資本金5億円以上という大企業に限定しています。これらの大企業は自治体行政から受ける応益度は高く、また当期黒字ということで担税力に問題はないと考えます。もちろん新たな負担を求めるわけですから十分手を尽す必要はありますが、基本的に導入すべきと考えます。県はどのようにお考えでしょうか。

▼答弁▼荒木税務課長:  法人事業税にたいして、税負担の公平性とか税収入の安定性、それから応益課税の原則に則ったものであること。さらには経済構造改革に資する税制であるという観点から、法人の事業活動規模に応じた課税をおこなう外形標準課税を全国制度として導入することが最も望ましいと考えており、この観点から取組んできたところですが、その導入が先送りされるのであれば国による制度改正を待つことなく県として課税自主権を活用して外形標準導入までの臨時特例な制度を導入すべきだと考えます。
 このような中、平成14年度の税制改正での外形標準の導入の見送りを踏まえ昨年12月税制研究会から繰越欠損金控除をおこなわない場合の黒字法人にたいする課税案について委員会より緊急報告がおこなわれ、委員長から記者発表がされました。この報告を受けた後、県としては、この臨時特例的な税を兵庫県の産業構造改革を加速させるとともに法人の税負担に関する現行法人事業税制度の不公平を是正する仕組みとして位置付け、増井委員から話があったように、納税者を資本金5億円以上の法人、税率を3%として税収を産業構造改革のための新規事業に集中投資をするよう考えたところです。これについては、まず納税義務者である経済団体、主要法人にたいして意見をうかがってきました。これらの説明にたいして経済団体からは「厳しい経済状況の中、慎重に取り扱うべきではないか」との意見を賜わったところで、県としては早急に制度化を図るのではなく、今後産業構造施策にたいしてその財源のありかたについて、経済団体と引き続き十分協議をおこない理解を得るべく努力をしたいと考えています。

■質問■増井委員:  いろいろお聞きいたしましたけれども、しかしながらこの税制にたいするこの取組み、県の姿勢というのは大変弱いのではないかというふうに思います。神奈川県は、昨年3月に臨時特例企業税という名前で同様の独自税の条例を制定して6月22日に総務省の同意を得て平成13年8月1日以降から実施しています。税収見込みは40億円だそうですが導入にいたる経過は、平成12年2月に地方税制等研究会に諮問し、成案を得てからは9つの地域毎に県民集会を開くなど多様な手段方法で周知徹底の努力をはらったと聞いております。もちろん財界を中心とした経済団体は反対して、臨時企業税導入反対総決起大会を平成13年2月に開くなどしていますが、3月の県議会で圧倒的多数の賛成で成立しています。本県の場合研究会の立ち上げも遅いですし取組む姿勢も弱いんじゃないかと思います。それにこの新税を県は「外形標準課税導入までの臨時的な措置」と言われながら午前中の部長の「外形標準課税の見送りは残念」との答弁にもあらわれているように外形標準課税を平成15年から導入するとする政府方針に何度も期待をされているわけです。常識的に考えて新税の導入が、仮にできるとしても平成15年以降になるのではないでしょうか。その一方で「外形標準課税の平成15年の導入をめざす」というこれは明らかに大企業課税の独自の新税を本気で作るつもりはなく、政府まかせで外形標準課税への期待にかけるこれが本音ではないでしょうか。どうでしょうか。

▼答弁▼荒木課長:  臨時特例事業税の導入に向けた取組みですが、今、増井委員から話があったように県としては、真の納税義務者である皆様に理解をいただくことが何よりも肝要だと考えています。こういう観点から知事以下幹部職員が真の納税義務者である商工会議所連合会、商工会連合会、中小企業団体中央会、工業会といった全県的な経済団体に説明に上がると同時に、県下の商工会議所、商工会、さらには主要法人にたいしても税務職員一堂となり産業振興局の協力を得て直接出向き導入の主旨や税収の視点について県としての考え方を説明したところです。神奈川県においても外形標準課税ができるまでの特例的な課税と考えておられ本県も同様の、この税の導入主旨です。県の産業構造改革を加速させるともに法人の税負担に関する現行税制の不公平を是正する取組みという考え方について経済団体の理解を得るべく引き続き説明をしてまいりたい。そういった形の中で誠心誠意説明をして理解を得る努力を重ねたいと考えています。

■質問■増井委員:  努力をされているということを答弁いただきましたけれども、その努力の方向が大切だと思う。私は今提案されている法人課税を外形標準課税までの臨時的措置としてでなく、外形標準課税に代わる努力の1つとして考えるベきだと思います。
 県が期待する外形標準課税について、わが党は旧自治省案をもとに、この税の持つ再配分機能を無視して黒字の大企業には減税で赤字の中小企業には増税という税制としての基本的な弱点を指摘してきたところです。平成13年1月に出した総務省の新たな改革案は、旧自治省案の外形基準に資本金の要素を加えこの外形基準の部分の利率を変え、かつ中小法人の税率軽減をなくすとともに雇用安定控除をなくすとしています。総務省がこのように変えたのは、旧自治省案にたいする各界の批判が強かったからですが、このことも含めて総務省案は、外形標準課税導入のショックを緩和するためのさまざまな措置をとっていることは事実です。所得基準と外形基準の併用、資本金1000万円以下の法人にたいする簡易事業規模額、ベンチャー企業への徴収猶予、外形基準の導入に関する経過措置などがそうですが、このような措置を取らざるを得ないところに外形標準課税の弊害が示されており、しかもこれらの措置にも拘わらず根本的な弱点の解決にはなっておりません。そしてこれらの措置によって制度が大変複雑になり課税対象にもいろいろな歪みを生じて県が税制の基本原則とされている公平・中立・簡素この要請に反することになると思いますがいかがでしょうか。

▼答弁▼荒木課長:  外形標準課税ですけれども、税負担の公平性、税収の安定性、経済構造改革に資する、それから応益課税の原則という形のもので、われわれとしては早急に実現すべき課題であると考えています。
 本県としては、かねてから全国知事会等と連係して本県選出の国会議員に要望をおこなうと同時に、全国制度としての導入を関係方面に働きかけたところです。昨年11月には、増井委員からも話がありましたけれども「担税力に配慮すべきである」それから「給与にたいする課税ではないか」といった懸念を踏まえ事業規模額に相当する付加価値割合に加え、新たに資本金の金額に課税する資本割を併用するという形で給与分の割合を大幅に下げる改革が示されたところです。これは真の納税者である経済界の意見を踏まえると共に国民のみなさまにも納得できうる税制の案として示されたものではないかと考えています。残念ながら昨年度の税制改正においては、見送られたところですが与党3党においては、税制改革大綱の中で15年度を目途に導入をはかる。さらには本年、閣議決定された構造改革と財政諮問の中期展望にも同様の目途が示され、これの意義は大きいのではないかと考えています。
 なお本県においては外形標準課税の導入について、先ほどの臨時特例事業税と同様、真の納税義務者の理解を得ることが必要であると考え、課税主体である県として昨年9月以降、各市町の商工会議所それから商工会および主要法人にたいする説明会を重ねてきました。その結果、導入の主旨や制度内容については理解が深まりつつあると受け止めています。今後は納税義務者はもとより県民のいっそうの理解を得るための努力を重ね15年度の導入がされるよう各般の努力をおこなっていきたいと考えています。
 付け加えると、中小法人にたいしての議論がありますけれども、外形標準課税の導入というのは法人の事業活動の規模に応じた税負担を求めるもので、事業活動の規模の大きい企業は大きいなりの税負担を、事業活動の小さい中小企業は中小企業の小さい負担に留まるものです。今回、担税力という形で配慮がされ、ここ10年間の税収を大企業、中小企業という形で割り振った上での税率設定で、個々の事業者においては、若干の税増減はありますけれども、マクロとして増税を目的としたものではありませんので、ご理解を賜われば幸いです。

免税軽油の手続きの簡略化と周知を

■質問■増井委員:  重ねて申し上げますけれども、この総務省案は例えば所得基準と外形基準の併用によって所得課税の比率を高めて本来の外形標準課税の性格を薄めてしまい、しかも雇用への悪影響は避けられません。そして赤字の中小企業からはきっちり取り立てる。これだけでも県が目指している課税の安定性にも沿い得ないものだということを申し上げ、このような外形標準課税の導入を目指すことはやめるべきだと申し上げ、つぎの質問に移っていきたい。
 つぎに県税の1つである軽油引取税についてお聞きしたいと思います。
 この軽油引取税は、道路財源に充てると言う目的からも、道路でないところ、例えば海とか農地といった所での機械に使用する軽油は免除されるとなっているわけですけれども、私はこの税の免税対象になっている農家の立場から質問したいと思います。
 この減税を受けるには7種類あるいは8種類の書類が必要だということです。たいへんなのは作業委託契約書です。農家の方は自分の農地だけでなく高齢化や後継者不足のために農作業ができなくなっている人からも農地を預かったり、稲刈や田植などの作業をまかされるなど認定農家のみなさんは懸命に農業を支えておられます。
 そこで問題なのは、部分委託や作業委託の場合です。1軒1軒から作業委託契約書に判子を押してもらわねば免税切符の交付に必要な耕作証明書が発行してもらえません。地域的あるいは心情的なもろもろの事情によってこの判子がもらえず結局実際の作業面積よりも少ない面積で申請せざるを得ないわけです。そこで免税切符の期限である1年がくると免税軽油使用実績書、どれだけの軽油を使ってどれだけの作業をどういう機械でおこなったかということが報告されるわけですけれども、これによって作業面積等が裏付けられるわけですからもっと実態に見合った対応が必要ではないかと思います。本来免税されるべき人が結果的に排除されることにならないよう改善を求めたいと思いますけれどもいかがでしょうか。

▼答弁▼松田課税室長:  軽油引取税の課税免除の範囲は、地方税法に対象者、用途、対象となる機械等が限定され、申請内容が免税軽油使用者に該当するかどうかを厳格に審査する必要があります。このために機械の写真等の添付を求めています。免税軽油使用者証の有効期間は、地方税法および県税条例の規定により、その交付の日から2年間と定めており農業の場合には2年に1回更新をおこなうこととなります。免税証を交付する際には、免税証にかかる不正防止の観点も必要で、不正防止の観点から軽油の使用する数量、用途、使用期間等に照らし適当かどうかを審査する必要があるため使用量計算書等を求めています。免税証の有効期間は同じく地方税法、県税条例の規定により免税証を公布した日から1年以内において知事が免税証に記入した期間としており、一般的にはその期間を6カ月としています。しかし農業を営むものにたいする免税証についてはその交付数量が少ないことから免税軽油使用者証の事務負担に配慮しまして1年単位で免税証を交付しています。これらの手続きは、免税軽油使用者証、免税証を適正に交付するとともに免税軽油の不正使用等を防止するために最低必要限度な程度に留めており現行制度が免税軽油使用者にとって過重な負担となっているとは考えておりません。

■質問■増井委員:  過重な負担にはなっていないとの認識を答弁いただいたわけですが、実際に農民連の方が課長の元も訪ねられて「この制度をもっと簡略ができないか」あるいは「取りやすくしてもらえないだろうか」「不公平な面がある」ということも申し入れをされたとうかがっていますけれども、それを受けての答弁でしょうか。

▼答弁▼松田室長:  免税軽油の取り扱いについては、免税証の二重交付の防止の観点。それから免税軽油の流用の防止の観点から一定の手続きを定めています。近年、議員からの話があったように農業従事者の高齢化、後継者不足などにより小規模農家を中心として認定農業者等に農作業を依託するケースが増えていることは承知しています。農業の生産性の向上とか農地の荒廃防止につながる農作業受託をいっそう推進するためにも現在の課税免除の対象を「農作業を受諾した農地にまで拡大してほしい」という要望を県にたいして農業団体等からいただいています。現在、農作業受託にかかる免税軽油の取り扱いについて関係部局と協議をすすめているところで近く結論を出したいと考えています。

■質問■増井委員:  本来免税されるべき人が結果的に排除されているということが法のもとでどうなのかという点を踏まえて、ぜひ前向きに検討していただきたいと思います。
 それから、もちろん不正を防止するということは当然ですけれども、先程申し上げた免税軽油使用実績書もさることながら作業計画書など、こういった書類の簡略化をぜひしていただきたいことと併せて、共同申請の制度あるいは2ヶ月の猶予制度などについて農家の方はほとんど知っておられないわけです。窓口でもパンフレットがないというようなこともあります。窓口できちんとこれらのことを説明するという改善も図るべきではないでしょうか。

▼答弁▼荒木課長:  免税軽油の取り扱いについては数多くの農業者の方から制度の周知徹底を含めて話をうかがっている所で、関係部局と協議をして近く結論を出したいと考えております。

高利の県債を借換え負担軽減を

■質問■増井委員:  ぜひよろしくお願いします。つぎに県債についてうかがいます。
 新年度の県債発行額は一般会計だけでも2258億円と震災など特殊事業を除いて過去最高の借金をする予算になっています。この中には、臨時財政対策債483億円という国の地方交付税不足分を地方に肩代わりさせた措置もありますが、起債残高は全会計で4兆379億円も達し一般会計予算の倍近くになっています。国の2次補正でさらに414億円を起債し借金はさらに増え続けています。県は後年度に交付税措置されるから有利な起債だと公共事業をどんどん押し進め、普通土木事業の起債残高は1兆6200億円と一般会計での起債残高の半分を超えているように公共事業による起債残高のウエイトは高まっています。
 有利な起債として公共事業を実施し後年度に地方交付税で補填するしくみは地方交付税の先食いに他なりません。このことが地方交付税の実質的な先細りになって地方財政を悪化させる大きな要因にもなっています。県財政の健全化をはかる上でも、批判の強い無駄な公共事業を抑制し起債を減らすということが、必要だと思いますがどうでしょうか。

▼答弁▼高井課長:  本会議でも先ほどの交付税の質問でも申し上げたように、本県においては従来から県民生活重視の県政を推進して分野間、地域間にバランスのとれた県政を展開してきたところで、今年度予算でも県民生活の安定をはかるということを基本に編成をおこない投資事業費の総額を前年比90%に抑制する一方で乳児医療費の公費負担助成の拡充あるいは児童虐待防止対策の充実、障害者の仕事支援事業の実施、生き生き学校応援事業など県民生活全体の質的充実を目指す諸施策を積極的に展開してきたところで、決して地方債に有利な措置があるからということで大規模な投資的経費にかたよった予算編成をしたということではないと理解しています。

■質問■増井委員:  借金体質の改善は緊急課題だということを指摘し、つぎの県債の利率について質問します。
 県税収入が大幅に減る。その一方で起債の元金償還が増え、利払いも増え、借金も減るどころか増え続けています。新年度も償還額は全会計で3066億円、利息だけでも1256億円になります。銀行への借金返しは1日8億4000万円にものぼります。高額の利率の県債を借り換えるなどして借金を少しでも減らすべきです。国も高利の政府資金の利率7%以上にたいし財政力指数が全国平均以下や起債制限比率と経常費比率全国平均以上の自治体には利率5%超える部分に特別交付税措置をしています。県としても高利の県債を減らす対策を強めるべきだと思います。市場での県債の利率は現在1.5%と低利です。県の起債残高で5%〜8%もする高利の起債は1730億円もあります。これを1.5%の起債に借り換えれば、利息だけでも馬鹿になりません。銀行からの借換は難しいと聞いてはおりますけれど、1.5%までは無理としても、たとえ2%でも3%でも下げることを求めていくというのが常識だと思います。政府資金834億円を借換れば差引約42億円の節約ができることになります。ぜひ、この点政府に迫っていただきたいと思いますがいかがでしょうか。

▼答弁▼高井課長:  政府資金の償還に関して、財政融資資金等の債権の条件変更等に関する法律により、災害その他特殊の理由により元利金の支払いが著しく困難となった時に限ってその条件変更等ができると定められており、一般的には単に高利であるという、それを理由とした借換をおこなうことは認められていません。そのため委員から紹介いただきいたような、特に高利のものについて繰上償還が難しいということで特別交付税が措置されるということです。
 ただ、その中で公営企業会計については、資本費負担が著しく高い一定の事業については、7%以上の借換が認められており、本県でも水道用水供給事業で例えば13年度で申しますと44億8000万円ほど、工業用水道事業で4億3000万円ほど借換ることとしました。政府資金全体の健全な運営という観点からすべての高利な政府資金を借り換えるということは困難であると考えますが、これまでも全国知事会、近畿ブロック知事会を通じて国へ要望しているところで、今後とも国に働きかけていきたいと存じます。
 それから民間資金については、本県が発行している地方債が、すでに市中に流通しており、その流通性を高めるために繰上償還はしないという規定が設けられており、これまた県債を購入をいただいた県民の方との契約上、私どもが単に起債が金利が高いからということで一方的に繰上償還できない仕組みとなっております。

日仏モニュメントは中止し基金を取り崩せ

■質問■増井委員:  つぎに明石海峡大橋関連施設整備等基金について質問します。
 日仏友好モニュメントのプロジェクトについては平成7年1月の着工式の直後、阪神・淡路大震災にみまわれ工事は休止となり、震災後の平成10年4月に事業再開を検討されたものの休止を表明されておられます。この際見通しもなく財政厳しいおりから中止を決断すべきだと思いますけれどもいかがでしょうか。

▼答弁▼坂本総務課長:  日仏友好のモニュメント事業のテーマであるコミュニケーションは21世紀社会においても重要なテーマであると考えます。それに関連するソフト事業を先行的に組みながらモニュメント事業にたいする国民的な理解と共感を高めていくことは意義あるものと考えます。現段階ではモニュメント事業にたいする支援を中止しその財源の基金を取り崩すことは考えておりません。

■質問■増井委員:  確かに私たちも国際交流あるいは友好を否定するものではなく、その面は大変大切なものであると思っております。しかし、かねてよりわが党は、日仏友好モニュメントそのものについては不要不急であると主張してまいりました。非常に見通しの暗いこういう財政状況の中で、この事業は中止して基金は取り崩し有効に活用をすべきだ。それが今求められているんではないかと思いますが、再度お願いします。

▼答弁▼吉本局長:  総務課長からも答えた通り、このモニュメントの事業はコミュニケーションをテーマとしてものです。したがって、このような事業、現在ソフト的な事業を先行的に取組むとしており、この事業自体は大変意義のあるものと考えます。

情報公開・コピー代の値下げを

■質問■増井委員:  いつまでも見通しのない事業の財源のために置いておくというのではなくて、県民のために使うべきであると主張して、つぎの質問に移っていきたいと思います。
 つぎに使用料・手数料についてお聞きしたいと思います。
 1つめは、情報公開請求にかかる写しの作成費用、すなわちコピー料金についてですが、県民のみなさんが県行政ことを知りたいということは、知事も常日頃、言われているわけですけれども、県民参加からいっても好ましいことだと思います。むしろ県民に情報を提供するという意味において無料でいいくらいだと思います。しかし県民は情報を得るために料金を支払わなければなりません。たとえば、中央県民情報センターの最近の実績を見てみますと11年度には130人で12年度は190人、13年度2月末は358人と急激に増える形で申請をされておられるわけです。そして請求をされた県民が1人あたり何枚コピーしてそして料金をどれだけ支払っているかを見てみますと平均で12年度は127枚、2540円、13年度は68枚1360円、また1人が最高2380枚、料金は実に4万7600円と大変な負担です。県は実費とされているわけですが、世間ではこれは10円というのが相場ではないでしょうか。神戸市でも昨年の議会において20円は高いのではないかという質疑を経て10円に改訂したわけです。せめて世間並みの10円にすべきではないかと思いますがいかがでしょうか。

▼答弁▼坂本課長:  公文書の写しの作成に要する費用はこれは実費を負担していただくという原則です。昭和61年から平成11年度までは資料1枚につき30円でした。平成12年度から同じく資料1枚につき20円としています。その額については、コピーリース代金、用紙代金等の実費にもとづき積算をしています。都道府県レベルで比較をしてみますと過半数の団体と同額です。また、昨年4月に施行された情報公開法にもとづく国の情報公開制度では本県と同様に1枚20円です。現在のところ、この額はこれらに比較して均衡を失していないと考えます。

人と防災未来センター入館料は高すぎる

■質問■増井委員:  リース代等かかる経費と言うのはまあどこでも同じではないか。その中で県の情報公開条例にもとづくこの請求された費用として実費とされていますけれども20円というのは非常に高い、ぜひこれは改訂していただきたい。
 つぎに人と防災未来センターの入館料についてお聞きしたい。映像や模型実物資料などで阪神・淡路大震災を後世に伝える。このことは本当にすばらしいことだと思いますが、防災の重要性などを普及・啓発する行政目的で作られた施設はではないかと思いますが、本議会で上程された人と防災未来センターの大人500円、高校・大学生400円、小・中学生250円、高齢者・障害者250円という入館料は「全国への発信」というこの施設の性格から言っても率直に言って高いのではないかと思います。これについて思いますことは、私の生まれ故郷であり、父が被爆した広島の地にある平和記念資料館ですけれども、この資料館の観覧料は、昭和30年に開設後、昭和47年に現在の大人50円、小・中・高生30円に改定して以来値上げをしていません。しかも団体料金は大人40円、小・中・高生は無料で引率の先生も無料ということになっています。広島市の担当者の方に直接お聞きしたわけですけれど、「安すぎるとの声もあるけれども、原爆被害の実相を伝えていこうということで料金は据え置いています」というふうに語っています。平和記念資料館を被害の実相を後世に伝えるということから学んで低料金にすべきではありませんか。人と防災未来センターは全国に発信する施設です。採算面からだけで料金設定すべきではないと思います。低料金にするよう再検討を求めますがいかがでしょうか。

▼答弁▼藤原復興推進課長:  人と防災未来センターの入場料金は、類似施設の料金を参考に国庫補助、県費あるいは利用料金収入により運営経費等が賄える水準に設定しています。先ほど指摘の広島平和記念館が50円、長崎原爆資料館は200円と人と防災未来センターより安い施設はございます。ただ災害関連の公の施設で見ますと群馬県の浅間火山博物館が1200円。本年7月オープン予定の長崎雲仙岳災害記念館が1000円です。同じく自然災害の経験や教訓を後世に語り継ごうという記念館です。さらに岐阜県の地震断層観察館が500円。本県の野島断層保存館が500円です。さらに公の施設、近隣の物を見ると、神戸市の青少年科学館が1000円、明石天文科学館が700円、姫路市立科学館が800円などとなっており料金は設置団体や施設内容によってさまざまです。また来館者に十分な情報や学習機会等を提供するために利用者に公の施設の利用の対価として応分の負担をしていただくことは理解が得られるものと考えており、大人1人500円という当センターの料金も類似施設と比較しても妥当な金額だと考えます。

■質問■増井委員:  今いろいろ述べられましたけれども、よって立つ精神、根本のところ、ここのところが広島平和記念資料館とは違うんではないかと思います。
 ぜひ低料金にするよう検討を求めて質問を終わりたいと思いますけれども、県財政のありようで県民はくらしや営業の方向が大きく左右されます。国とともに破局の道を歩んでいくのか、それとも県民のくらし、福祉、教育の充実で県税収入を引き上げて健全財政を目指すのかどうか、進むべき道は明らかではないかと思いますが、県の英断を強く求めて私の質問を終わりたいと思います。

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