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2001年度決算特別委員会病院局審査 森田たき子
2002年10月31日

県立加古川病院の早期建て替えを

■質問■森田委員:県立加古川病院について、まずおたずねさせていただきます。
 先日そこへ入院されている患者さんから直接訴えを頂きまして、病院の方にお伺いをしその実態を見てまいりました。
 加古川病院は1963年に管理棟が建築されました。その後次々と増築をされて今約40年がたっているわけです。建物の老朽化というのは大変著しいというのは、あちこちで目の当たりにしてきたわけです。
 例えば、病棟のトイレなどは男女共同です。また洗面所は古くて車イスも入らない、蛇口は三つしかなくて、水くみも洗濯もまた洗面もここでしなければならないという状況でした。また、冷蔵庫などは電気の容量がオーバーするために医療機器優先ですから、使用禁止だと言われています。また談話室もありません。廊下にイスを並べて代用ているという大変深刻な状況です。
 病室の方もお邪魔をさせて頂いたのですが、大変狭くて、新型の電動ベットなどは入らないということで、旧型の幅が狭いものがおかれているわけです。
 患者さんによってはベットから度々落ちるという様なこともお聞きしました。大変な状態です。本当に一刻も早く改善をすることが必要だと思いますが、どのような改善計画をお持ちでしょうか。

▼答弁▼竹本経営課長:県立病院事業は、一面ではサービス事業です。従いまして、顧客であります患者の方々の要望にお応えしていかないといけないと考えておりまして、その事は加古川病院についても同様だと考えております。
 しかしながら、全ての要望に答えるのは、予算面また施設面等からなかなか困難であるのも事実であります。特に加古川病院につきましては、昭和38年から順次整備をしてきております。その中でいろんな機能も付加されてきております。従いまして、物理的な面でネックがあるのも事実であります。
 しかしながら、患者の療養環境の向上のためトイレ・浴室・ウォータークーラーの整備また、案内板の設置など、可能な限り患者ニーズにも答えてきている所でございます。
 先ほど委員ご指摘のありましたトイレにつきましては、各病棟にはそれぞれ男女別のトイレを整備してきております。しかしながら夜間などに患者さんが病室からより近いトイレも使用することが出来るよう、それとは別に別途5箇所整備している物でございまして、それが男女共用となっている所でございます。

■質問■森田委員:答弁になっていない。こういった患者さんの要望にこたえるように早くしていただけなければならないと私本当に切実に思いました。
 病院の建て替えについてはですね震災前に計画がありましたが、延期となりその後も「行革」で白紙となっております。いまだにこれについての建替の計画すらないというわけですけれども、患者さんが安全でまた安心して治療を受けられないというのはですね、「良質な医療の提供をめざす」という事から言えば、病院のあり方に関わる根本的な問題であると思います。
 こうした深刻な実態を解決していくためには、建て替えをするしかないと思うのですが、如何でしょうか。

▼答弁▼竹本課長:今委員安心して医療を受けられないという発言もございましたが、私自身は加古川病院には安心して治療が受けられる病院だと考えております。
 ご質問の建て替え計画でございますが、県立加古川病院は昭和11年に開設以来、地域の医療ニーズに対応出来ますよう順次診療機能の整備をはかってきた所であり、現行の病院施設は昭和38年の管理棟の整備をはじめとし、その後整備を行ってきています。それらは経過年数とともに施設が老朽化狭隘化してきている所であります。
 しかしながら、県立加古川病院の建て替えにつきましては、本年度県民生活部において、東播磨地域における救命救急センターの設置場所など検討をおこなっていところでございます。この結果を踏まえ、県立加古川病院基本的方向を定めこれにそって対応を行って参りたいと考えております。

患者棟へのスプリンクラー設置を

■質問■森田委員:病院の建て替えについては本当に早急に対応していただきたいとお願いをしたいと思います。「安心して治療を受けられない事はない」と言われたんですけども、同時に私、設備面でもですね早急にこれは解決しなければならないという問題がでて参りました。その一つはスプリンクラーの設置についてです。
 これは深刻です。現在一部に設置されてるんですが、一番患者さんが多い5階建てまた、8階建ての病棟には設置がされていないんですよ。
 これについてはですね1987年10月の2 日に消防法の一部を改正する通知が消防庁から出されました。そして、病院は1996年3月31日まで、もうすでに過ぎております。「特定消防対象物」という事で設置が義務づけられていたはずですが、これについてはどうですか。

▼答弁▼竹本課長:スプリンクラーにつきましては、H7年度、昭和62年10月に消防庁予防課長の通知が出てございますこれに基づきまして、H7年度に従来の感知器を当該特例基準に合致したしました煙感知器に変更した所でございます。
 従いまして、消防法上はスプリンクラーを設置していなくても違反という状態ではございません。
 しかしながら、今後増改築等を行う場合には現行の消防法が適用される事となりますので、スプリンクラーの設置が必要となり、今後施設整備の際には、当然の事ではございますがスプリンクラーについても設置して参りたいと考えております。

■質問■森田委員:違反ではないと言われますが、ここではですね年間の入院患者延べ数10万人を超えてるわけですよね、こんななかで消防法のことについてふれればですね1987年以前の建物についても、この法律の設置基準についても延べ面積で3000平方メートル以上については設置が義務づけられています。ですから当然ここの病院はですね22687平方メートルあるわけですから、全てに設置をされなければいけなかったはずです。
 加古川病院では、特殊機器を守るそのためにはスプリンクラーは設置をしてるんですよ。しかし自ら避難をすることが出来ないような患者さんがたくさんおられるそういった病棟には設置をされていないんです。
 人の命を守れると言う事が言えるんでしょうか。それこそ本末転倒と言えるのではありませんでしょうか。本当に命を守るというためにもただちにスプリンクラーを設置することを求めますが、お答え下さい。

▼答弁▼竹本課長:先ほどもご答弁させていただきましたように、昭和62年10月消防庁予防課長の通知で消防用設備等の技術上の基準というのがでてございます。この基準に基づきまして、適切に基準そのものを満たしております。しかしながら、増改築等の場合にあたっては、当然スプリンクラーの整備等についてもしていかなければならないという風に考えている所でございます。

■質問■森田委員:今後の増改築計画というのはいつになるのでしょうか。

▼答弁▼竹本課長:先ほどご答弁させて頂いたとうりでございます。

■質問■森田委員:大変冷たいご答弁です。
 今も病棟ではたくさんの患者さん達が、命を守ってほしい、何とかその安全で安心して医療をうけられるようにしてもらいたいという切実な願いをもっておられます。是非ともそういう意味でもスプリンクラーの設置強く再度求めておきたいと思います

医療機器購入の不正常な契約の是正を

■質問■森田委員:次に、医療機器の購入の契約についてお聞きをしたいと思います。
 平成13年度の監査報告によりますといくつかの病院で随意契約問題これが指摘をされました。
 県立加古川病院では平成13年度に上部消化器ビデオスコープいわゆる胃カメラの先端部分の装置これをを購入しているんですが、ところがこれは一括購入ではありません。
 8月3日に先端挿入部分を90万3000円で、9月3日には操作部分を56万7000円でそして、10月1日にはCCD部分を92万4000円でと、1ヶ月おきに3回に分けて随意契約をされています。この胃カメラ装置はセットで購入をしますと約240万円です。本来であれば一般競争入札などにすべき金額ですけれども、なぜ競争入札にしなかったのかお聞きをします。

▼答弁▼竹本課長:加古川病院で備え付けておりました上部消化管ビデオスコープ2本ございます。このうちの1本が故障し修理不能という事となりました。従いまして、患者の待ち時間を長引かせないため、早急に2本が必要だと言う事から、指名競争入札に用する時間を省略するために、3分割し随意契約で処理したものでございます。
 しかしながら、このような事情があるにせよ、地方自治法施行例第167条の2、病院財務規則第77条に照らしまして、誤った取り扱いでございます。この点は定期監査においても、監査委員から指摘を頂いた所でございます。
 病院に対しましては、今後の適正な会計処理に向け指導につとめた所でございます。

■質問■森田委員:もう1つ例を申し上げます。
 県立姫路循環器病センターですねここで電動ベット購入の例があります。もっとこれに対して私、疑問を抱かざるを得ないような内容だと思ったわけです。
 それは、同一業者ですね13年度に56台の電動ベットを購入をされています。いずれも7台づつ8回にわけて随意契約をされています。
 ところが8回とも随意契約にするため、競争入札の基準額である160万円をわずか5050 円下回る159万4950円という価格で随意契約をしたんです。
 なぜこんな事が必要なんですか。まとめて競争入札にすべきではないでしょうか。競争入札にして都合の悪かったような事があったのでしょうか。

▼答弁▼竹本課長:県立姫路循環器病センターにおきましては、医療機器の購入にあたりまして、電動ベットより優先度の高い機器という物が多くございまして、一方で予算額という物が限られている事から本来必要台数について委員ご指摘の通り、一括して発注契約すべき所を個々の医療機器などの購入にあたりましてその購入額が確定したいわゆる契約額がわかった段階で、予算額との差額を考慮しながら11月から順次分割購入した所でございます。これにつきましても、先ほどの加古川病院と同様でございますが、事情はあったにせよ地方自治法施行例第167条の2、また昨年でございましたら、病院財務規則第77条にてらしまして、誤った取り扱いでございます。
 この点につきましても定期監査におきまして、監査委員に指摘を受け私どもは病院に対して適正な会計処理について指導をしてきた所でございます。

■質問■森田委員:私、いま2つほど例を指摘させて頂いたんですけれども、本来、競争入札にしなければならない物を、わざわざ分割にして随意契約を結び、そして同一の業者から購入ををしていくこのことは、今言われたように、病院財務規則第77条にも違反しているということは明らかです。
 監査で指摘をされているわけですけれども、他にこうした契約のやり方がないのかとこの辺の調査はされているのでしょうか。

▼答弁▼竹本課長:本年度行われました監査におきましては、委員が先ほど申し挙げられました2病院以外に、2つの事例が同様に「競争入札に付すべき所、随意契約していた」という監査委員からの指摘も受けております。
 本年度、監査委におきましては委託料、修繕費、固定資産購入費などの契約事務がついて重点的に監査が行われた所と聞いております。この観点から、県立病院におきましては、粒子線医療センターも含めまして全病院におきまして1000件を超える契約件数について監査がなされた所でございます。
 こういう中からさきほどから委員がご指摘されているような点、監査においても指摘された所でございます。

■質問■森田委員:監査でも今たくさん指摘もされてきたという風な事なんですけれども、随意契約というのは、まさに県と業者との癒着を生みかねないような事柄が今明らかになってきているわけです。
 これについては地方自治法の逐条解説の中にも、「随意契約については一旦その運用を誤ると相手側が固定化をして、そしてしかも契約自体が情実に左右され、公正な取引の実を失するおそれもある」このように記されています。
 「県立病院改革」というのならば、このような疑惑を抱かざるを得ないような契約のあり方をきちっとそこえメスを入れるべきではないでしょうか。全ての随意計画を調査をして改めていただくことを求めますが、ご答弁下さい。

▼答弁▼竹本課長:契約につきましては、地方自治法の第234条に「一般競争入札・指名競争入札・随意契約・競り売り」という四つの方法が定められています。これを受けまして地方自治法の施行例等も勘案し、また先ほど申しております病院規則において、例えば随契の場合には要件を示しております。一つは金額例えば医療機器でございましたら、160万予定価格が160万以内のもの。という風な規定もございます。
 そういう風な、いわゆる会計処理規程を適切に運用していく中で、医療機器につきましては、私どもとしてはより患者にとって適切な医療機器、また一方では出来るだけ安い医療機器という風な観点を考えながら、それぞれの手続きをすすめていっている所でございます。

■質問■森田委員;今のご答弁ですけれど、全ての県立病院における随意契約について調査をされるという事でしょうか。再度お答え下さい。

▼答弁▼竹本課長:本年度の監査の重点項目として1000件を超えます契約の中身について監査をして頂いた所でございます。そういう風な中でこの指摘を受けました件数が上がってきております。
 したがいまして、私どもといたしましてはそれ以外のものは適正に処理されていると言う風な理解をしている所でございます。

■質問■森田委員:適正に処理をされたと、その裏付けとなる、根拠となるものを、私先日来、実はこの質問に向けて求めてまいりました。
 しかし、いまだにその提出はございません。是非ですね、随意契約を、きちっと各病院ごとに調査をしていただきたいと思います。
 そして、しているのであればきちっとした報告を求めておきたいと思います。

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