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2017年11月10日
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2018年度予算編成に対する申入書《 企画県民部 》
国に対し、集団的自衛権行使容認の閣議決定撤回、安保関連法(戦争法)、特定秘密保護法、共謀罪の廃止、憲法9条を守ることを求めること。
国に対し、核兵器禁止条約への署名を求めること。
消費税8%増税、社会保障の切り捨て、「円安加速」で家計は深刻な打撃を受けている。その家計への打撃は日本経済の低迷に直結する。消費税10%増税は日本と地方の経済をさらに冷え込ませるものであり、延期ではなく中止を求めること。
マイナンバーについては、カード発行を全国的に管理するシステムが作動しなくなるなどトラブルが続発している。また、マイナンバーにともなうセキュリティクラウドは、一元管理や情報流出、重大なプライバシー侵害や成りすましなどの犯罪に使用されるおそれがあり、国民の不安と不信がますます強まっている。しかも徴税強化と社会保障削減を県民に押し付けるものとなり、また中小業者には多大な負担となり、県民にはほとんどメリットはない。国に中止を求めること。
原発問題について
ひとたび事故を起こせば取り返しのつかない事態を引き起こす。使用済み核燃料の処分の方法を人類はもっていない。兵庫県は、これまでの原発を含むエネルギー政策を転換し、「即時原発ゼロ」を表明し、国にも要請すること。
国の責任で放射能汚染対策、賠償を実施すること。電力各社が積み立てている使用済み核燃料の再処理に充てる積立金や、高レベル放射性廃棄物の最終処分のための積立金などを、メガバンクの貸し手責任を明らかにしたうえで、国の責任で除染や賠償、廃炉の費用に充てること。
再生可能エネルギーの普及・促進について
2020年までに少なくとも県内エネルギー消費の2割を再生可能エネルギーでまかなう目標と計画を持つこと。県の長期展望について原発ゼロ、脱化石燃料を柱にして、電力に占める再生可能エネルギーの割合の2030年目標を40%に引き上げること。
再生可能エネルギー導入促進のための支援策を打ち出すこと。家庭用太陽光発電設備への支援は補助金制度を復活すること。
小水力発電を推進するため、先導的に、県営ダム・県管理河川などを活用し、小水力発電設備を整備すること。
県下の市町や、住民、中小事業者などが実施する自然エネルギー導入に対し、小水力発電への初期費用支援のような支援制度をつくり、幅広く活用できるよう普及すること。
災害対策・防災対策の強化について
南海トラフ巨大地震の浸水想定、被害想定について、尼崎の河川堤防の詳細な耐震調査の結果と検討会議資料について、すべて住民に公開し、説明を行うこと。その上で、県防災計画を見直すとともに、必要な堤防補強工事も行うこと。
津波浸水区域や土砂災害区域における避難経路の安全性の確保とともに避難誘導の体制を構築すること防災無線の各戸受信システムなどへの支援を市町とともに行うこと。避難所については調査を行い安全性等の対策をすすめ、市町を支援すること。
コンビナートのタンク(500kl未満を含め)等の耐震化、護岸や地盤の液状化対策など、事業者任せにせず、県の責任で、地盤工学等の専門家の意見も聞き、地震・津波対策を強化すること。ソフト面での避難対策についても、県としてイニシアティブを発揮するなど、県民の命と安全を守る万全の計画にすること。
住民参加で、コミュニティー単位での「防災まちづくり計画」をするための支援を、市町とともに行い実効性ある体制をつくること。
災害情報の内容と伝達方法の改善
ア.災害時、障害者、高齢者、難病患者等へ的確に情報が伝わる対応を準備しておくこと。
イ.「ハザードマップ」については、住民が見てよく理解できる内容に改善し、住民の共通認識になるまで周知徹底すること。
災害時には、災害救助法を最大限活用すること。また、「被災者生活再建支援法」について、支援金額の上乗せ、適用戸数の柔軟化や一部損壊も対象にすることなどの改正を国に求めること。また、被災した店舗・工場の再建は、地域経済の復興に欠かせないものであることから、支援対象にしないとするこれまでの県の対応を根本から改め、公的支援の対象にするよう国に求めることと同時に、県としても支援制度をつくること。
地震や豪雨被害に対する恒久的な県の独自支援制度をつくること。
災害の際、最前線で重要な役割を果たす土木事務所や健康福祉事務所等のマンパワーの充実を図ること。
消防体制の強化について
消防本部を減らす「消防の広域化」をやめ、消防職員の増員や、消防水利施設の整備などを国に求めるとともに、県としても支援すること。
阪神淡路大震災被災者支援について
UR借り上げ県営住宅については、入居者の追い出しを中止し、被災者の立場にたって、コミュニティーや人権を守るため、継続入居を希望する全ての入居者が、安心して住み続けられるようにすること。県土整備部と協力し、URからの買取りや契約延長を行うこと。入居継続の判定委員会については、会議の公開、書類審査だけでなく申請者が直接訴えができるようにするなど、入居者の実情がより公平・中立に反映し、より「柔軟な対応」ができるよう改善すること。
県外避難している被災者にたいする親身な相談活動や相談活動を継続すること。
兵庫県内に避難している東日本大震災被災者への家賃補助など生活支援を県独自に検討すること。
地方自治をめぐる問題について
関西広域連合による、国の責任、国民の安全、安心が後退する国出先機関の廃止・「丸ごと移管」は行わないこと。また、広域交通インフラとして北陸新幹線やリニアモーターカーなどの大型開発推進をやめること。
地方自治を壊す道州制導入に反対し、住民の福祉増進を図る地方自治体の本来の役割を果たすために、地方財源の保障を国に求めること。
「世界で一番企業が活躍しやすい国」になるために、「規制緩和」をおこない、くらしや地域経済を守るルールを破壊することにつながる国家戦略特区に反対すること。とりわけ、「関西圏区域会議」において、大企業優遇策、地域独自の法人税の引き下げ、労働時間の規制緩和などに反対すること。
地方創生推進交付金を使っての委託・補助事業は、地元の中小企業を優先すること。
「行財政構造改革」について
借金のツケを県民や県職員に押し付ける「行革」を延長するのではなく、これまでに事業カットの県民への影響などを検証し、2018(平成30)年度をもって期間を終了すること。
老人医療費助成を復活させること。
私学助成、民間社会福祉施設運営支援事業などは削減でなく、充実すること。鳥獣被害対策、バス対策費補助などの市町負担の引き上げをしないこと。
試験研究機関の公的な役割を果たすため、人員の削減を行わないこと。
「公共施設等総合管理計画」については、市町や県民の意見を十分に反映し、安易な県立施設の統廃合や移譲を進めないこと。
県が保有しているすべての未利用地について、箇所ごとに時価や含み損を県民に明らかにすること。
公的責任を後退させる指定管理や、個人情報の漏えいの懸念がある県民サービスの民間委託を広げないこと。
県庁施設などについて
長田合同庁舎については、県税事務所等の利用者、住民の意見をよく聞き再検討すること。
県政150周年記念の県政資料館の建設の是非については住民の意見をよく聞き、華美なものにしないこと。
県職員の定数・処遇について
県職員の給与について、すべての「行革」独自カット分の回復をおこなうこと。給与削減につながる「給与制度の総合的見直し」はやらないこと。
「県行革プラン」での一般行政職員全体で「3割削減」でなく、研究職や住民サービスに直結する部局の職員数は確保しながら、ムダな事業の削減で、効率的な行政をつくるための改善をすること。
正規職員を増員し、違法なサービス残業の根絶と長時間労働を解消すること。非正規職員の処遇を改善するとともに、正規職員化を進めること。「公契約条例」制定で官製ワーキングプアをなくすこと。また、住民の福祉・くらし・教育にかかわる分野の公務の民間委託はやめること。
女性職員の管理職への登用目標15%を2020年度に達成させること。
職員の自殺や精神疾患の問題では、上司の責任を含めた原因究明と、職場環境の改善に努めること。
県の税収、財政対策について
消費税10%増税の計画を中止するよう国に要請すること。
税収確保の基本は、県民の所得を増やす対策をすすめることにある。「行革」や増税でなく、賃上げや社会保障の充実が求められている。行き過ぎた徴税対策は見直すこと。
自動車税・自動車取得税の障害者減免の障害程度について、2011年度以前にもどすこと。
税収業務の個人情報を扱う業務の民間委託について、委託業者からの再委託などが繰り返されており、個人情報保護の観点からも懸念があり、委託しないことも含めて事業を見直すこと。
消費者行政の強化について
消費生活相談を生活科学総合センターに集約するが、消費生活相談員の正規雇用化、ベテランの配置など体制の強化につなげること。人員削減をしないこと。
特定商取引法にもとづく悪質業者の規制を強化すること。
私学助成の拡充について
私学経常費補助については、国庫補助制度を堅持し、拡充を図るよう国に求めること。県の経常費補助については、授業料軽減補助のための交付税増額分をカットすることなく拡充すること。
経常費補助と授業料軽減補助は、それぞれ拡充を図ること。
国の就学支援金と県単独制度の拡充について
ア.私立高校の実質無償をめざし、私立高校就学支援金制度の所得制限を撤廃し、授業料補助単価のひきあげを国に求めること。
イ.県の授業料軽減についても、低所得者世帯にしぼったものでなく、対象者すべてを軽減すること。
ウ.県外私立高校へ通う生徒への補助額を、県内生徒と同額に戻すこと。
エ.専門学校、外国人学校への授業料軽減補助を増額すること。
国に給付制の奨学金制度の創設を求めること。県の「高校生等奨学給付金事業」は、年収250万円未満の高校生の授業料以外の教育費と対象が限られており、対象を広げること。
私立小・中学校の授業料補助制度に、県単独事業の上乗せを検討すること。
県立大学について
兵庫県立大学の運営にあたっては、公立大学として大学の自治と学問・研究の自由を守り、外部資金や競争的資金にたよるのでなく、交付金を減らさず、研究費を拡充し基礎研究を大切にするため、公的責務をはたすこと。
県立大学の入学金・授業料を値下げし、県内学生に対する「入学金減免措置」を行うこと。給付制の奨学金制度を創設すること。
子どもの環境の安全・安心、青少年の健全育成について
批准されて20年以上が経過した「子どもの権利条約」の普及・啓発に全庁的にとりくむこと。
携帯・インターネットによる犯罪などにまき込まれないような、有害メディアからこどもを守る、教育・啓発を全児童・生徒を対象にすすめること。
男女平等・多様性社会づくりについて
自営業や農業、漁業に携わる女性の自家労賃を認めるよう所得税法を改正し、税金制度や社会保障制度の改善を国に要求すること。県下の実態を調査し、地位向上のための施策をすすめること。
安倍内閣の「女性の活躍」を名目にした労働規制緩和や配偶者控除の廃止に反対すること。
男女共同参画センターの充実と専門的知識をもった職員を増員すること。また、施設の増設を図ること。
企業に対し、男女の賃金格差やパート労働者への差別的取り扱いの禁止、育児や介護の休業・休暇の取得の保障、復帰後の不利益扱いを行なわないよう働きかけるとともに、実効あるものとすること。
各県立病院で女性専門外来を設置し、保健所での女性専門相談窓口を開設すること。
各種審議会の女性委員や、県の管理職への女性の登用目標35%を引き上げ、実施すること。
「男女平等・多様性社会推進会議」などを設置し、男女平等とともに性の多様性を尊重しあう社会の実現に向けて、性的マイノリティーの人権について理解を深める取り組みを行うこと。
芸術文化振興について
地域に根ざした文化芸術を振興するための基本となる条例を制定すること。
芸術文化振興費を大幅に増やし、県内で活躍している芸術家や創造・鑑賞団体、各市町の文化活動などへの支援をいっそう強めること。
芸術文化センターの施設や附属設備の利用料について、県民の文化活動や学校などの活動に対する利用料割引制度をつくること。
教育委員会と連携し、青少年の文化活動の推進や鑑賞活動への助成を拡充すること。
尼崎青少年創造劇場(ピッコロシアター)の練習場や資源保管庫、演劇関係の資料館など施設の拡充を図ること。また、劇団員の生活保障、活動運営費の改善・引き上げをおこなうこと。
低廉な県立ギャラリーを各地に新設すること。使用料減額をおこなうこと。
宝塚の映画文化の発掘・継承のために、フィルムコミッションや映画ライブラリーの設置など県民の活動を支援するとともに、県として積極的にとりくむこと。
歴史的・文化的に価値のある古文書、公文書などの保管・研究をすすめる施設や体制を県としてつくること。
真の県民参加をすすめる県政へ
県民への県政の情報公開を大きくすすめ、重要な問題については、住民意見を反映するための公聴会等を開催し、審議会等への公募による住民参加を大幅に増やすこと。
「パブリックコメント」は、十分な期間や県民からの反対意見を反映する仕組みなど、抜本的な改善をすること。
投資事業評価については、住民に公開し、住民推薦のメンバーを入れることや、代替案の検討などで、十分な審議をつくすこと。
県政へ意見・提案を述べられる「さわやか提案箱」をホームページ上だけではなく、郵送などでも広く受け付けること。
市町との関係について
市町と共同で行っている事業の補助率削減や、市町に事業や施設の押し付けを行わないこと。事務移譲にあたっては市町の意向を尊重し、財源保障をすること。市町の独自性を損なうような県職員の出向や、県幹部の天下りは行わないこと。
専門職などの人材確保などに困難がある市町にたいし、十分な議論なく、一方的に権限と仕事を押し付けることがないようにすること。
NPO認証団体に対して、税制上の優遇措置、公的施設の利用料減免、運営資金援助制度の拡充を行うこと。市町ボランタリー活動支援事業を拡充すること。
住民基本台帳ネットワーク、電子県庁について
住基ネットについては人権侵害のおそれなど、県民の不安が広がっていることを受けとめ、政府へ中止を求めると同時に、安心できる個人情報保護が確立するまで住民基本台帳ネットの接続を中止すること。
電子県庁については、個人情報の漏洩や行政による住民の管理や監視などの危惧をなくす努力を尽くすとともに、利用状況をみて、過大なシステム投資・コストになっていないか点検し、県民合意を図ることを基本にすること。
憲法と平和を守る県政へ
防災訓練への在日米軍の参加要請を行わないこと。
非核・平和宣言を行い、被爆者の認定など、被爆者への相談・支援体制を強化すること。県管理のすべての港湾に非核「神戸方式」を適用すること。国にたいし、日米地位協定の見直しを求めること。普天間基地問題は、沖縄の辺野古新基地建設ではなく、アメリカの無条件撤去を強く求めること。東村高江の「ヘリパッド」建設強硬をやめるよう国に求めること。
日本の侵略戦争を認めない安倍首相の歴史認識が、東アジアの平和と外交に重大な障害をもたらしている。旧日本軍「従軍慰安婦」問題については、一昨年の日韓合意では、被害者や支援者から受け入れられないとの批判が強い。日本の公式謝罪と賠償責任が果たされるよう国にもとめること。また、強制連行・労働問題、中国残留日本人問題、シベリア抑留者、治安維持法犠牲者、原爆・大空襲などの民間被災者問題など、未解決の戦後補償問題について、国の責任を明確にするよう働きかけ、被害者の立場に立った解決に向け尽力するとともに、県内の被害者に必要な支援を行なうこと。
「北東アジア地域自治体連合」(1996年設立)などの活動を重視し、北東アジア・日本海の非核化の実現のため、県独自の「自治体外交」を具体的に行うこと。その際、「日本の侵略戦争・植民地支配は誤りだった」との明確な姿勢にたって、アジア諸国等との友好施策をすすめること。
自衛隊が住民を監視・情報収集し、県下でも住民運動が監視リストに載せられていた問題について、県民の人権、民主主義を蹂躙する重大問題として、県として厳しく抗議するとともに、このようなことが二度とないよう申し入れること。
高校生などを対象に自衛隊入隊を勧誘する業務などには県は協力しないこと。自衛隊法97条第1項及び自衛隊法施行令120条は、義務ではなく「できる」条項であり、自衛隊入隊適齢とされる県民の名簿を自衛隊に提供しないこと。市町にも助言すること。
自衛隊の長尾山演習場は、払い下げを国に求め、県立自然公園として県民の憩える場に整備すること。
戦争体験を継承し、平和を願う、県民の自主的な取り組みに対し支援すること。また、戦争や被爆の経験を語り継ぐ事業や被爆者援護の活動強化をすすめること。
在日外国人らに対するヘイト・スピーチを規制する対策を講じること。
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