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2005年12月05日

耐震偽造問題にかんする緊急の申入れ

堀内照文(県常任委員)と県議団の共同で

兵庫県知事 井戸敏三 様

日本共産党兵庫県委員会 堀内照文
日本共産党兵庫県議団
団長 中村まさひろ

耐震偽造問題にかんする緊急の申入れ


姉歯建設設計事務所がかかわった建物で構造計算書の偽造事件が発覚し、兵庫県下でも耐震性に疑いのある2つのホテルが明らかとなっている。今回の事件は、国家資格者である一級建築士が人命を脅かす不正行為を行ったもので、絶対にゆるすことはできない。
 今日の建築基準法と建築確認制度、そのチェックのあり方についても、県民の信頼が揺らいでいる。この事件の背景に、1998年の建築基準法の改正によって、自治体がおこなってきた建築確認・完了検査を、民間の指定確認検査機関でもできるようにしたことが影響していると言わざるをえない。
 現在、兵庫県下では13の特定行政庁と28の民間指定確認検査機関が、31,604件(2004年)の建築確認をしており、そのうち8割を民間検査機関が実施している。
 今回の事件で、民間機関の審査のズサンさが指摘され、安全性を軽視し、「早さ」「安さ」で営利を競う状況にあることが明らかとなっている。
 「指定機関(民間を含む)による確認の事務」は、「地方公共団体の事務」として、「地方公共団体にも責任がある」とした最高裁判決(2005年6月)が下されていることからも、行政の公的な建築確認への責任のあり方の改善が求められている。
  日本共産党は、1998年の建築基準法の改定に、「人命の安全性にかかわる問題の規制緩和は認められない」として反対したが、県民の安全を守る上で、緊急に対策をとる必要があることから、県として下記の事を直ちに取り組まれるよう申し入れるものである。


  1. 1998年法改定以降の建築物の耐震安全性の再チェックについて、建築確認申請書類の構造計算の再計算を含め、特定行政庁と協力して行うこと。
  2. 特定行政庁の自治体と連携し、県民からの相談にこたえる相談窓口を設置すること。
  3. 検査体制の見直し、国や自治体の責任の明確化など、抜本的な再発防止対策に万全を期すよう国に求めること。
    以上

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