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行財政構造改革特別委員会 質疑
きだ結
国の改悪に連動すべきでない。私立高校授業料軽減や老人医療費助成 ■質問■ 行革の方向性を考えるに当たっては、国全体の経済状況を十分に認識しておく必要があるが、景気・雇用情勢は依然として好転しているとは言い難く、正社員の賃金は上がらず、非正規社員も増加している。アベノミクス後も賃金が上昇しない中、来年4月から消費税増税が予定され、年金など社会保障に係る給付も切り捨てられようとしている。県においても、これ以上県民の所得を奪うことは、消費の低迷につながり、さらに景気を冷え込ませることになる。そうなれば行革の目標達成がますます難しくなると思われるため、これ以上県民の暮らしを圧迫するような行革になってはならないという視点から、質問していきたい。 まず、私立高等学校生徒授業料軽減補助について、国の就学支援金の制度改正を踏まえた対応を検討するとのことだが、現時点における方向性等について聞きたい。
▼答弁▼片山管理局長:現段階では国の方針が示されていないため、今後、検討していくことになると考えている。
■質問■ 国で検討されている公立高校授業料無償化に対する所得制限の導入が、私立高等学校生徒授業料軽減補助に悪影響を及ぼすことがないよう、要望しておく。 次に、老人医療費助成事業について、国の特例措置の見直しを踏まえ、対象者及び自己負担割合を検討するとなっているが、70から74歳の自己負担割合が1割から2割となった場合、県が単独で助成している65から69歳の自己負担割合を引き上げることを考えているのか。
▼答弁▼柏社会福祉局長:国による特例措置の見直し状況を踏まえた上で、具体的な検討を進めていきたいと考えている。
■質問■ 新行革プラン見直しの中で、70から74歳の自己負担割合が2割となった場合、低所得者に対する新たな助成を検討するとの記載があったと思う。結果的に、当時の自己負担割合の引き上げは凍結されたが、具体的にどのような検討を行ったのか。
▼答弁▼柏社会福祉局長:70から74歳については、高額療養費制度に係る低所得者対策を検討している。いずれにしても、国の見直し状況を踏まえた上で、各年齢層における対策を検討したいと考えている。
母子家庭等医療費助成の対象者削減に反対 ■質問■ 次に、母子家庭等医療費助成事業について、母子世帯等と他の世帯との均衡を考慮し、対象者等の見直しを検討するとなっているが、所得制限を強化することや、対象を子だけに絞ることを考えているのか。
▼答弁▼柏社会福祉局長:従来、母子世帯の母親と18歳未満の子を対象としてきた事業であるが、乳幼児・こども医療が充実される中、二人親世帯との均衡も考慮しつつ、本制度のあり方について検討を進めている段階である。
■質問■ 母親に対する助成を廃止することはあってはならない。母子世帯の平均年間収入は223万円であり、まだまだ非常に厳しい状況におかれていると言わざるを 得ない。母子世帯の医療費については、2003年から500円の自己負担が導入され、現在は600円になっている。それ以前から所得制限も導入されている ため、これ以上、負担を増やす方向にならないようお願いしておく。
県営住宅の管理戸数の削減、UR借上げ住宅の追い出し問題 ■質問■ 最後に、県営住宅事業について伺う。管理戸数については、平成32年度末に5万戸程度とし、平成33年度以降は震災前の水準を念頭に検討するとなっており、現在より1万戸程度圧縮することになると思う。県では、全国平均と比べて公営住宅戸数の割合が高いことを圧縮の理由にしているが、震災の影響により公営住宅の必要性が高まったこともあり、単純な比較はできない。また、管理戸数を圧縮していく方針の中で、UR借上県営住宅の返還についての記載があるが、 この件については、第2次行革プランで初めて出てきた話である。やはり経済的な面を優先して、返還を進めようとしているのではないかと考えるが、どうか。
▼答弁▼貝塚住宅参事:「ひょうご21世紀県営住宅整備・管理計画」に基づき、平成32年度末に管理戸数を5万戸程度にすることとしており、これについては、県内における公営 住宅必要世帯数を算定した上、計画している数値である。また、UR借上県営住宅については、もともと期限をもって返還すべき住宅であるため、今回の計画数 値の中に参入しているものである。
■質問■ どの時点において減少数の中に参入したのか、平成23年度に計画を改定した時点か。
▼答弁▼貝塚住宅参事:「ひょうご21世紀県営住宅整備・管理計画」は5年ごとに見直しており、平成23年度の見直しの中で計画に含めたものである。
■質問■ 平成23年度の「ひょうご21世紀県営住宅整備・管理計画」中の数値については、第2次行革プランに基づいて算定したということか。
▼答弁▼貝塚住宅参事:「ひょうご21世紀県営住宅整備・管理計画」については、住宅統計調査に基づき公営住宅の必要管理戸数を算定しているものであり、5万戸といった計画数については、行革プランと直接つながるものではない。
■質問■ UR借上県営住宅については、この2年間で急に住み替えの話が出てきたものであり、住民にとっては寝耳に水といった状態で不安が高まっている。やはり行財政構造改革を進める中で、予算を圧縮する方法として出てきたのではないか。
▼答弁▼貝塚住宅参事:もともと、UR借上県営住宅は20年間の期限で返還してもらうことが基本であり、行革とは関係ない。
■質問■ もともとその方針であったと言うが、住民には理解されていない。平成18年度の行革プランにも記載されていない。不本意な住み替えを進めることのないよう、改めて要望しておく。 |
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