「海底トンネル計画」また浮上 知事が要望
兵庫県の井戸敏三知事が11日の国土交通政務官との会談で神戸空港と関西国際空港を結ぶ海底トンネルの整備を要望し、同海底トンネル計画が改めて問題になっています。
井戸知事は同日の記者会見で、「国内線と国際線の乗り継ぎ機能を将来的に考えてみると、(関空と)神戸空港との連携も重要になってくる。20キロしかない関空と神戸空港の間を海底トンネルで結ぶ構想がすでにあるが、これはもう一度検討に値する構想ではないか」と意欲をにじませました。6月23日の本会議では、「この構想を実現するための布石をいろいろ打っていく必要がある」と答弁していました。 同計画は、1995年7月策定の県の復興計画で「大阪湾横断鉄道」構想として初めて位置づけられ、同年10月策定の「ひょうご21世紀交通ビジョン」では「神戸都心部(新神戸・三宮)、神戸空港を結び関西国際空港を直結する鉄軌道の導入を推進する」としました。県は99年3月に調査報告書をまとめ、総事業費は方式の違いによって7750億円と7200億円の2つを示しました。 井戸知事はこれまで同計画の必要性を再三発言し、執着してきました。 日本共産党はムダな巨大事業として一貫して批判。県議選や県知事選で常に争点になりました。「オール与党」は、「早期に具体化すべき」(民主、05年3月)、「神戸から関空までトンネルを埋設するという仮称・関西アクアラインをすすめればどうか」(自民、ことし6月23日)と本会議で迫るなどハッパをかけてきました。
日本共産党の宮田静則県議
震災後、神戸空港と合わせて計画されたこの巨大開発がいままた強調されている背景には、経済界の要請があります。一方で「県行革」で県民の福祉・暮らしを削り、財政難といいながらこういう巨大開発をすすめるのは言語道断です。追及していきたい。
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