国保料滞納での「財産」差し押さえが急増
杉本ちさと、予算特別委員会(3月3日)
高すぎる国民健康保険料を払えない人の「財産」差し押さえが兵庫県下でも急増しています。 県下での差し押さえ数は、〇七年度の千六百六十六件から、〇八年度には三千五百十三件と倍以上に増え、 〇九年度も三千四百五件、金額で十五億八千六百万円にのぼっています。 内容も、「不動産」中心だったのが「動産・生命保険・預貯金・年金・給与・還付金」なども差し押さえられています。 姫路市では、仕事が減り単価も安くなって生活苦に陥り、国保料を滞納していた自営業者が、市の窓口で相談し毎月数千円を納付していたにもかかわらず、先月、残高が数百円〜五万円の三つの預金口座を差し押さえられました。 五万円の口座は、「子ども手当」の入金のみで、中学生の子どもの教材費などとして残していたお金でした。
3月3日の県議会予算特別委員会で、杉本ちさと議員が、この問題をとりあげました。 「子ども手当の差し押さえは違法ではないか」「納付について丁寧に相談にのるべきだという国の通知や県の指導にも反する」と追及。 県は「個別には答えにくいが(分割納付など)約束通り納付されている場合は差し押さえされない」と答弁しました。 杉本議員は、生活費相当の年金や給与など「(法律上の)差押禁止財産」や、大阪市で問題になった学資保険の差し押さえなどの問題がないか調べるべきだとのべ、「そもそも払えないほど保険料が高いことこそ問題。無理やりの取り立てにつながる収納率向上を市町に求めるのはやめるべきだ」と迫りました。 県は「所得に対してという点では(保険料は)高いと思う」と認めました。
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