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2010年03月18日

井戸県政、平成22年度予算の特徴

2010年度 兵庫県予算

井戸県政三期目のはじめての2010年度予算案が発表されました。
予算規模は、一般会計2兆2045億円(872億円、4.1%増)。特別会計9719億円(758億円、7.2%減)、企業会計1667億円(121億円、6.8%減)。起債(借金)残高は、4兆1226億円(一般会計分)となります。
昨年の知事選挙でも大きな批判の声を受けた県民の福祉と医療を削る「新行革プラン」を継続し、大企業への誘致補助金等に相変わらず37億円もの予算を組んでいます。
きびしい経済状況がつづくなかで、雇用や中小企業向けの抜本的な対策が求められていますが、県は「デフレ脱却のため」と国の「雇用対策・地域資源活用臨時特例費」(60億円の見込み)を活用して公共事業による景気対策を優先。ダムや道路も含めた「新行革プラン」枠の約2000億円を維持しています。
「新行革プラン」による職員3割削減計画により、県単独の教職員も、3年前より122人も減らしています。「行革」に加えて昨年の人事院勧告による給与カット(90億円)も含め、148億円が削減されています。

○中3までの入院補助が
来年度予算では、運動が実ってこれまでの小3までの助成制度に加え、「こども医療費助成」として、小4〜中3まで、入院した場合の3分の1補助がはじまります。県下では、西宮市・小野市・明石市など、無料制度や通院も対象にするなど、より充実した制度に拡充しています。

○企業立地補助金の7割がパナソニックに
全体で37億円の企業立地補助金ですが、そのうち、パナソニック1社に、尼崎のプラズマ2工場で15億円、姫路に新しくつくられる液晶(IPSアルファ)工場に10億円と、合計25億円を予定。一社で年間予算・37億円の67%を占めることになります。
姫路市からも約90億円の支援を受けるIPS工場は、国会で日本共産党の志位和夫委員長がとりあげるなど、「派遣での募集」が問題となっており、県や市の対応も注目されています。

○県立尼崎・塚口病院統合・再編事業として800万円。

○私立高校生への支援はどうなる?
私立高校生徒への負担軽減では、国が就学支援金をつくり、所得に応じて、約12万円〜24万円を支援することになりましたが、県単独の授業料軽減補助については、兵庫県の平均授業料の30万6000円を基本的に上限にして制度を後退させ、予算は、12億円から6.2億円に半減させました。
兵庫県の私学の負担は、授業料以外にも入学金や施設整備費など、平均85万円(09年度)にもなり、全国でも5本の指に入るほどの負担の大きさです。国の制度ができて、他府県でも独自に上乗せをして負担軽減を積極的にすすめている。
県外の高校に通う生徒には昨年まで「県内通学」と同額が補助されていましたが、支援を半額にし、7000万円の予算を削減。
世界では返済なしの「給付」が当たり前の奨学金も、授業料・通学費とも相変わらず貸与事業のまま。新たにつくった通学用電動アシスト自転車の購入費まで貸与金です。


(資料)平成21年度都道府県別生徒等納付金平均額一覧
1位神奈川 86万7000円
2位東京 86万
3位福井 85万3000円
4位兵庫 83万8000円
5位埼玉 80万5000円

兵庫民報より

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