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2008年12月26日

第297回兵庫県議会を終えて

 12月4日から16日にかけて、第296回定例県議会が開かれた。
 井戸知事の「関東大震災はチャンス」発言直後の県議会であり、知事の姿勢をただすことが求められたが、日本共産党以外には、批判する議員はいなかった。
 大きな社会問題となった雇用や「こどもの無保険」問題、県「行革」など、きびしい不況がすすむなか、県民生活をあたためる対策が急務となっている。

1、景気対策、派遣・期間工切りストップへの取組み
 日本共産党県議団は、貧困と格差が広がり、非正規雇用の増大や派遣・期間工の雇い止め、就職内定取り消しなど深刻な雇用情勢のもと、11月12日に兵庫県と県労働局に、県内企業に雇い止め中止を働きかけること、県として相談窓口をつくることなどを申し入れ、12月議会でも、「大量『首切り』から雇用とくらしを守るための意見書」の提案をした。採択はされなかったが、県は知事名で県内の経済5団体に「内定取り消しの防止」、「正社員雇用の拡大」などの緊急要請(12月8日)を行い、県民局に相談窓口を設置、24日には臨時雇用、県営住宅の一時入居などの追加対策、中小企業むけの制度融資の拡充を発表した。引き続き、国・県に対し対策強化を求める。

2、こどもの無保険問題
「こどもの無保険」問題は、この間、日本共産党県議団が子どもに必要な医療が受けられるよう、保険証交付の対応を一貫して求めてきたことが、世論を動かし、消極的だった県も国に法改正を求め、国会でも中学生以下で短期保険証の内容だが、改正が行われる見込みとなっている。

3、議案
 反対した主な議案として、「本人確認情報の提供、利用および保護に関する条例」、がん・結核・肝炎などの患者の住所確認をとるために、住基ネットを利用するもので、疾病情報というプライバシーが住民番号でネットワーク化される問題を指摘した。
 また、「第3次兵庫県環境基本計画を策定する件」についても、温室効果ガスを2050年までに現状比で60〜80%の削減が必要との国方針を示しているだけで、中期目標もなく、総出量の8割を占める産業界の削減については、あくまでも「自主目標」としているのは問題であり、県として企業に対し毅然とした姿勢を示すべきであることを指摘した。
 「兵庫県国土利用計画を変更する件」については、播磨科学公園都市や高速道路建設など、借金を膨らませ、県財政を悪化させた主要因となっている大型開発計画がさらに進められる内容となっていることを指摘して、反対した。
 他党は、民主党が「本人確認情報の提供、利用および保護に関する条例」に反対したが、その他の議案すべてに賛成した。

4、請願
社会保険神戸中央病院は、民間病院になれば、救急医療など不採算部門の維持、これまでの機能の存続は困難であり、公的医療機関だからこそ、地域の医療を守ることに責任をもち、住民の「命の砦」の役割を果たすことができると強調し、3つの請願すべての採択を求め、意見書がだされた。
3つのうち、採択された請願第74号は神戸中央病院を地域の中核をなす公的な医療機関として本県医療にとって必要不可欠な存在であると請願要旨の文面でも述べ、第75号も同主旨の内容であったが、同じ主旨の内容の第76号のみを「公的病院として存続を求めている」として不採択とした自民・公明・民主の態度は道理がない。
私学助成をはじめ、障害児教育、少人数学級の拡充など教育の充実、障害者自立支援法の応益負担中止、原稿保育制度の堅持と子育て支援の拡充、国民健康保険の資格証明書の発行中止と子供の医療保障、政党助成金制度の廃止、米軍の思いやり予算の廃止、消費税の増税反対を求める請願の採択を主張し、県民の切実な要望実現のために奮闘した。

5、関西広域連合の協議と道州制
 道州制に向けた動きとして、「関西広域連合」(仮称)の議論が活発になっている。自民・民主の4人が本会議質問を行い、推進、慎重な意見など、様々に質疑されている。
 「関西広域連合」(仮称)は、関西財界が、道州制の受け皿、全国の先進例として位置づけ強力に促進している。日本共産党は、道州制について、国の責任を投げ捨てるもので、地方自治を形骸化させるものとして反対である。

6、教育振興計画の議決対象に反対
 改定された教育基本法にもとづき、教育振興計画(ひょうご教育創造プラン)の案が出され、議会の議決対象にするかどうかの審議が行われた。
日本共産党は、教育予算の充実でなく、行政や議会が教育の自主性を侵し、教育内容に踏み込むことにつながることから反対したが、自民・民主・公明の多数で議決対象とされた。
 議会質問でも、自民党などから、道徳教育や愛国心など、教育内容への介入をすすめる質疑がなされ、危険な傾向が強まっていることを懸念する。

来年は、総選挙、さらに県知事選挙・県議補欠選挙の行われる年であり県民の雇用と暮らし、福祉・医療の充実を求め、いっそう奮闘する決意である。

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