都賀川増水
「川の危険」周知というが、兵庫県の実績ほど遠く
7日、兵庫県議会で開かれている政務調査会で、神戸市灘区の都賀川増水の問題が質疑されました。 日本共産党の新町美千代県議は、「川の危険性についての周知は十分だったのか」と質問し、森脇県河川整備課長は、「看板や小学校への出前講座などで十分にやってきた」と答弁しました。 しかし、出前講座の実績は、周知というには程遠いものでした。 都賀川の周辺には、犠牲になった児童が通う六甲小も含め10の小学校(六甲、灘、稗田、摩耶、福住、西灘、西郷、美野丘、成徳、高羽)がありますが、2007年の出前講座は、そのうち3つの小学校の3年と5年生だけの実施(212二人)にすぎませんでした。10校全体の児童(5062人、2007年)のわずか4.2%です。しかも、六甲小では、これまで一度もされたことはありません。 兵庫県は、事故後の対応策として、緊急点検や警報装置の設置検討とともに、「都賀川等では、急激に水位が上昇する危険性があることの周知徹底」をはかるとしています。井戸知事でさえ、「情報共有が欠けていた」(毎日新聞2日付)と答えるほどですが、担当の県土整備部はいまだに「周知は十分だった」との姿勢です。今後の抜本的な対応策にとっても、これまでの取組みの反省が不可欠です。 |