県民の元気をうばう「新行革プラン」予算
兵庫県が予算案発表
兵庫県は2月19日、2008年度予算案を発表。一般会計1兆9762億円と特別会計、企業会計あわせて合計3兆4612億円、昨年比4%減です。
先に発表した第一次の「新行革プラン」の具体化の初年度として、福祉医療の削減は、1年先送りのため反映されていませんが、一般事務費3割削減、職員の定員と給与の大幅な削減などで、一般会計規模は、11年ぶりに2兆円を下回りました。
歳入では、県税収入が昨年よりマイナス2.3%、169億円の減。そのうちの大部分が法人関係税140億円の減。国の企業減税が反映した形です。また個人県民税は98億円増えていますが、高齢者をはじめとする増税分が含まれ、県民のふところが豊かになったわけではありません。
歳出では、35人学級を小学校4年生にひろげ、法人税の増えた分を子育て家庭への支援の充実にまわしたり、県民のためになる新事業がある一方で、「新行革」により、私立高校や幼稚園への補助や在宅の老人・障害者の介護手当の削減、県立高校耐震化も削減されています。さらに医療「構造改革」にあわせて、県下の1万5000の療養病床の転換をすすめ、後期高齢者医療制度への県独自支援もありません。
「公共事業の85%抑制」と言われますが、高速道路などを重点的に行うとしており、無駄な開発が見直しされたわけではありません。
また、大企業誘致・立地補助には、松下などに25億円を計上しています。
「元気」を強調する井戸敏三知事ですが、今回の「新行革プラン」予算は、逆に県民の元気をうばう予算となっています。 |