人権保障欠く国民保護計画(兵庫弁護士会)
「知事は住民の声を聞け」
兵庫県弁護士会(藤井伊久雄会長)は23日、「兵庫県国民保護計画案」に反対する声明を発表しました。同案は、兵庫県国民保護協議会が18日にまとめたもの。 声明は、同案について「国民保護措置の実施によって発生する人権侵害を防止するための具体的規定を十分に定めていないという重大な欠陥がある」と指摘。例として、警戒区域の設定に伴う立ち入り禁止措置など罰則による強制を伴う措置が恣意的に実施されれば、取材活動や住民の移動の自由などの人権を侵害する恐れがあるが、これら人権との調整に関しては何ら規定されていないことなどをあげています。 また、兵庫県は短期間のパブリックコメント(住民意見)の募集と「県民保護フォーラム」を一度ずつおこなっただけで、県民に計画の概要がほとんど知らされていないことを指摘し、「県知事は、国民保護計画を策定する上で、住民らから直接に十分な意見を聞くべきである」と強調。 県弁護士会は、これらの理由から同計画案の策定に反対を表明しています。 |