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2005年12月14日

35人学級小学4年まで拡大 県が「前向きに検討」

県民と共産党の運動が「オール与党」県政動かす

(「しんぶん赤旗」より転載)

 兵庫県は、現在小学校1年生だけの35人学級を、来年四月から小学校4年生まで広げる方向で検討しています。先月29日の県議会本会議で、教育長が小学校4年生までの拡大について「来年度の予算編成にあたり、真摯(しんし)かつ前向きに検討する」と表明し、井戸敏三知事も同様の答弁をしています。
 兵庫県は2004年度から希望する市町にたいし、小学校1年生での35人学級編成を実施。父母や教師から「子どもが発言する機会が増えた」「上の学年でも続けて」などの声が相次ぎました。しかし、井戸知事は「画一的に少人数学級だけがいいんだと決めてかかるのはいかがか」(6月8日、本会議)と、拡大を否定してきました。
 自民党、公明党、民主党などの「オール与党」は元々、「三十人学級が、いじめ、不登校、学級崩壊の特効薬のようにいわれるが、学級規模は関係ない」(99年10月4日、自民)などと少人数学級を否定していました。小学校1年生に導入後も、「小学校1年生以外では複数担当制などの新学習システムが効果的だと評価しているから賛同できない」(05年3月7日、自民)と拡大に反対し、少人数学級拡大を求める請願にはことごとく反対してきました。
 一方、県民の運動は大きく高まります。兵庫教職員組合、県高等学校教職員組合、県私立学校教職員組合連合は、16年来、30人学級を求める署名を毎年35万〜50万筆集め、県議会に提出してきました。新日本婦人の会も毎年、署名と合わせて県・市との交渉や議会の会派まわりなどにとりくんでいます。
 日本共産党は、県民の運動と連携して、県でも市町でも少人数学級の実施・拡大を一貫して要求してきました。党県議団は、議会ごとにとりあげ、通算質問回数は80回を超えます。
 また、7月の知事選では「県民が主人公の県政をつくる会」の金田峰生候補が、10月の神戸市長選では「神戸再生」の瀬戸恵子候補が、それぞれ30人学級の実施を公約に掲げ、大きな世論をつくりました。
 こうした運動と世論が、県や与党の姿勢を変えます。自民党は9月、06年度予算への重要政策提言で「小学校低学年への少人数学級導入」を盛り込みました。11月29日の本会議では、35人学級の小学校4年生までの拡大を提案。方針転換しました。


(よろこびの声)岸本友代・新婦人県本部会長
 運動の積み重ねが、一歩一歩、県政を動かしていると喜んでいます。小学一年のお母さんを中心にとったアンケートでは、「子どもが先生からよく声をかけてもらえる」「二年生でも続けて」という声がたくさん寄せられました。四年生まで必ず実現させて、引き続き高学年や中高生への拡大を求めて頑張りたい。

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