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2005年06月09日

県民不在の冷たい県政 福祉、教育、暮らし最優先に

兵庫県知事選挙 金田峰生さんに聞く

クリックで大きな写真を表示 6月16日告示、7月3日投票の兵庫県知事選挙をたたかう「県民が主人公の県政をつくる会」の日本共産党前県議の金田峰生さん(無所属)に、動機や決意を聞きました。



質問:決意した動機をお聞かせください。

JR事故で怒り

 金田:県議のころから、福祉を切り捨てながら大型開発を推進する県の姿勢に、冷たい県政だと感じてきました。井戸敏三知事は「自助・自立」を強調していますが、そこには県民の暮らしに心を寄せる姿勢が見られません。
 その冷たさが顕著に表れたのが、JR脱線事故です。井戸知事は現場を見ていながら、「JRが起こした事故だから」と他人事のような態度でした。負傷者の市町別内訳さえ把握せず、関係自治体に聞くと、県からの情報は全くなかったそうです。私も事故当日、すぐに現場にかけつけましたが、あの惨状を目の当たりにしてこんな対応しかできないとは怒りを禁じえません。
 昨年の台風災害でも、兵庫県の被災者への公的支援は、京都をはじめ他の都府県での災害被災者支援と比べてお粗末で、大震災を経験した行政が何事かと、信じがたい思いでした。特にひどかったのは、台風鹵号で大きな被害を受けた赤穂市にたいして、災害救助法を適用できるのにしなかったことです。国に被災者支援を求めるどころか、逆に足をひっぱるとは度しがたい話です。
 年金や医療、介護の負担増など国の政治がひどいときだけに、自治体が住民の暮らしと福祉をどう支えるかが問われています。出馬要請を受けたときは驚きましたが、福祉、教育、暮らし最優先の県政に変えなければと思っていたので、頑張ろうと決意しました。

質問:阪神・淡路大震災から十年がたちました。

被災者支援の拡充を

 金田:この十年間、粘り強い運動で被災者支援策を一歩ずつ前進させてきました。
 震災後、私も炊き出しなどのボランティアをしました。ある日お菓子を届けると、中年の男性が腕いっぱいに抱えて持っていこうとしました。「豊かなはずの日本で十分な支援ができないなんて」とショックを受けました。その男性のうつろな目が忘れられません。
 国、兵庫県、神戸市は、復興事業費16兆3000億円のうち神戸空港建設や新都市づくりなど大型プロジェクト群からなる「多核・ネットワーク型都市圏の形成」に約10兆円をつぎ込みました。お金の使い方を変えれば、個人補償は十分できたはずです。県は震災の教訓として「助け合い」をあげていますが、行政の責任をあいまいにするものであってはなりません。まして、多くの被災者はいまも苦しんでいるのに、十年を「節目」に支援策を打ち切るなどもってのほかです。
 被災者の生活と営業、住宅の再建支援を拡充していきたい。

質問:なぜ政治家を志したのですか。

命絶たれた友への誓い

 金田:学生時代、体育の授業でスキーに行く途中だったバスがスリップして川底に転落し、22人の学友が亡くなりました。ベテランの運転士だったと聞き、なぜこんな事故が起きたのか調べてみると、過労が原因でした。「人の命よりもうけを優先する社会を変えるために、志半ばで命を絶たれた友の分まで生きよう」と固く誓いました。これが、私が政治に目を向けた原点です。
 大学を卒業後、兵庫県保険医協会で6年間お世話になりました。医療という専門分野を勉強させてもらい、まちのお医者さんのヒューマニズムにも触れることができました。そのなかで、県民不在の県政の矛盾にぶち当たり、「これを正すには本丸に乗り込むしかない」と県議選に立候補しました。ちょうど大震災の年の1995年、29歳でした。
 二度目の挑戦で当選し、最初の議会でとりくんだのが、老人医療改悪反対の論戦でした。このとき私は歴史に学ぼうと、その制度がどのようにして生まれたのかを調べました。もちろん、実際に県民から生の話を聞き、それらを質問でぶつけてきました。その結果、改悪の実施を遅らせることができ、県も「元気老人が増えたから老人医療費は減らしてもいい」という言い訳を使わなくなりました。
 日本共産党県委員会の国政事務所長になってからも、県下各地を回って県民の声を聞いてきました。困っている人がいれば、できるだけ当事者に会い現場にいくようにしています。その人と共感できることが大事だと思っています。

質問:何を訴えていきますか。

県「行革」ストップ

 金田:国が社会保障改悪と大増税をすすめるもとで、県民の家計所得が減少し、県民意識調査でも昨年と比べて生活の向上感が「低下している」「同じようなもの」と答えた人が約九割にものぼります。ところが井戸知事は、福祉・医療を切り捨てる「行革」を7月から実施しようとしています。国の悪政に追い打ちをかけるもので、絶対に許せません。選挙ではまず、この県「行革」をストップさせることを訴えたい。
 また、高校の入試制度改編や統廃合など生徒や住民を無視した「高校改革」も大きな問題です。教育基本法の理念をふまえ、少人数学級など子どもが安心して学べる環境をつくります。
 私は、福祉を軸にして行政にあたることが、本来の手法だと考えています。鴃勝ち組み・負け組み方式の弱肉強食社会ではなく、憲法の精神がすみずみまで行き渡る「県民が主人公」の県政を目指して頑張りたい。短期決戦ですが、さまざまな要求で幅広い県民と手を携え、必ず勝ち抜く決意です。 

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