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2004年11月09日

西宮市で6棟に兵庫県初の「大規模半壊」認定
住民と共産党がくりかえし要求

16号以降の被害も再調査へ

 台風23号による武庫川のはんらんで大きな被害を受けた兵庫県西宮市名塩の「リバーサイド住宅」の被災家屋に、県下で初めて大規模半壊の認定がされました。
 武庫川に面した低地にある同住宅地は、台風鹽号の際、はんらんで激流に襲われ、各家屋の壁が破られるなどの被害となりました。西宮市は2日に、被災者にり災証明を発行。調査した82棟のうち、大規模半壊が6棟、半壊68棟、一部損壊4棟などでした。大規模半壊世帯が住宅を補修すると、兵庫県では、被災者生活再建支援法か県の制度にもとづいて、最高100万円の支援金が支給されます。
 大規模半壊となった家の女性は、「壁に穴があき、基礎も少しずれて、二階がゆれるようになりました。同じような被害でも『半壊』の人もいます」。同じく大規模半壊の二上英喜さん(47・会社員)は、「もう建て替えんといかん状況です。『全壊』にしてもらってもおかしくないと思う。多くの支援がないとやっていけません」といいます。二上さんをはじめ多くの住民は、認定を不満として再調査・再認定を市に申請しています。
 日本共産党西宮北部支部や、つづき研二県議、立垣初男市議らは、被害を調査し、住民と力を合わせて「被災者の立場に立って、全壊や大規模半壊の認定を」と、くりかえし市に求めてきました。

被害認定問題 県が台風16号以降の被害住宅を再調査


 浸水住宅の被害認定問題で兵庫県はこのほど、4日にしめした独自マニュアルにもとづいて、台風鹽号被害住宅とともに16号18号21号の被害住宅も再調査することを決めました。日本共産党が要求してきた方向に動いたものです。
 県のマニュアルは、国の認定基準を一定程度拡大したもの。再調査の結果、認定が「床上浸水」から「半壊」に、「半壊」が「大規模半壊」などに鴃格上げ鴆される場合があります。
 被災者にとって住宅の被害認定は、各種支援を受けられるかどうかにかかわる重要な問題。被災者生活再建支援法による支援金支給は、基本的に全壊と大規模半壊だけです。
 一連の台風被害で党県議団は、市や町が、国の基準すら知らずに古い基準で調査し、被害を詳しく調べていないことを明らかにし、再調査を強く要求していました。
 再調査にあたって日本共産党は、国基準より多少前進したとはいえ、県マニュアルでは、大規模半壊にまで認定されない浸水被災者が依然多く残る可能性が強いと指摘。弾力的な認定で「被災者の支援に万全を」という内閣府通知の趣旨を生かして、被害の深刻さを考慮し、被災者が救済されるような認定をすべきだと主張しています。

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