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本会議

第326回本会議くりこし議案反対討論 杉本ちさと
2015年3月20日

 私は、日本共産党県議団を代表し、上程中の議案第191号および第86号に反対し、討論を行います。
 まず第191号、平成26年度一般会計補正予算(第6号)についてです。
 第一に、破たんが明確な産業立地、「大企業呼び込み型」の事業が含まれています。
 大企業を誘致すれば、雇用も地域経済もよくなるという「呼び込み」にたよる経済対策の破たんは、県が90億円の税金をつぎ込みながら、わずか数年で撤退したパナソニック尼崎工場の事例で明確になりました。また、税金による補助金や減税、インフラ整備を自治体が行って誘致した大企業が、雇用にも地域経済にも責任をとらず撤退する事態が各地で相次いでいます。
 企業誘致そのものは否定しませんが、税金を使った支援は、「呼び込み型」に偏るのではなく、地域に根をはって地域経済を支えている、今ある中小企業の育成や雇用補助などに切り替えていくべきです。
 県の「促進地域への事業活動立地支援事業」は、企業立地の少ない郡部の促進地域の立地に限られ、補助対象となる企業の設備投資額もそれ以外の地域の「10億円以上」から「1億円以上」に引き下げていますが、この間の実績をみても、結局制度を使っているのは大手企業がほとんどで、中小企業の活用は少ないのが実態です。
 また、雇用補助は正規雇用に対してだけでなく、直接雇用とはいえ、期限付きの「非正規雇用」も補助対象にしています。不安定な非正規雇用を増やし、県の補助金が格差と貧困を拡大することにつながりかねず、経済成長を阻害するような対策はやめるべきであり、繰り越す必要はありません。
 第二に、不要不急の事業や県民合意のない事業が含まれていることです。
 ひとつは、宍粟市の基幹農道整備事業の蔦沢菅野線が含まれていますが、蔦沢菅野地区に、延長1830メートルの谷筋を結ぶ農道を、総事業費19億5500万円もかけて整備するものです、JAライスセンターや大豆乾燥施設への利用で、市街地の渋滞を避け、時間短縮ができるとされていますが、利用期間は収穫期などに限られており、民主党政権のもとでムダな事業として仕訳され、ストップしていました。安倍自公政権にかわって復活しましたが、過大な公共事業であり、繰り越してまですすめる必要はありません。
 また、道路橋梁新設改良事業として国道178号・浜坂道路が含まれていますが、バイパス等の必要性は理解しますが、多額の費用をかける地域高規格道路としての検討が十分になされたとはいえず、繰り越してまで事業をすすめる必要はありません。また、川西インター線についても、新名神高速道路につなぐ3.3キロメートルに事業費220億円をかけて新しい道路をつくる必要はなく、繰り越しにも反対です。
 また、街路事業の園田西武庫線が含まれていますが、土地開発公社が三菱電機から先行取得している土地を買戻し、三菱電機の工場内の施設を次々と玉突き状態で移転させ、建物を建て替え、工場内の通路の付け替えを行う費用など、わずか909メートルの道路建設に174億円もつぎ込むなど、過大事業であり繰り越しにも反対です。
 また、金出地ダム建設が含まれていますが、治水・利水・環境など総合的な治水対策が十分検討されないまますすめられており、事業そのものに反対であり、繰り越してまですすめる必要もありません。
 都市開発事業で、明石駅前南地区の再開発事業が含まれていますが、明石市の財政負担が重いことなどに住民合意が得られていない中、事業をすすめており、繰り越してまですすめる必要はありません。
 また、「社会保障・税番号制度」いわゆるマイナンバー制度実施のシステム整備が含まれていますが、情報漏えいやなりすましなど問題のある事業であり、繰り越す必要はありません。
 次に、第86号議案、県税条例の一部を改正する条例についてです。
 平成27年度税制改正に伴い、法人実効税率の引き下げに関連して、資本金額1億円超の法人に導入されている外形標準課税を、2年間で、現行の4分の1から2分の1へ段階的に拡大しますが、赤字の法人も含めて課税が強化され、中小企業の負担を増やすものであり、反対です。
 また、地方消費税の税率の引き上げ時期を、税率10%への引き上げ時期、平成27年10月1日から平成29年4月1日に延期することについては、景気にかかわらず平成29年4月1日に引き上げを明記するものであり、反対です。

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