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本会議 第302回本会議議案反対討論 新町みちよ
2009年10月8日

私は日本共産党県会議員団を代表して、議案第143号、第148号、第150号、第151号に反対し、以下その理由を述べます。

もともと過大な事業の「ひと未来館」

まず、第143号議案「阪神・淡路大震災記念人と防災未来センターの設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例」についてです。
この議案は「防災未来館」と「ひと未来館」の統合に伴うものです。「ひと未来館」は阪神淡路大震災メモリアルセンター2期工事で、総事業費61億円かけて建設されました。
わが党は、当初からこの事業の過大性を指摘し反対してきました。年間88万人集客するとされましたが、昨年度で16万人しか入館しておらず、たった6年間で閉館し、1億3300万円かけて「防災未来館」と一体化することになったもので、無駄な事業を進めてきた県の責任が問われます。
施設の一体化により、料金設定が一本化されます。これまでの両館共通券と比べれば安くなり、こどもは無料となりますが、一館のみの入場料金よりは値上げとなる上、施設の性格からも本来は無料とすべきであることから賛同できません。

国営事業の地元負担に反対

第148号議案「国営加古川水系広域農業水利施設総合管理事業について市町負担額の決定」です。
1947年、また1965年ごろから国が建設した加古川水系のダムや用水路など1万5000ヘクタールにおよぶ農業水利施設の管理費用の負担を市町に、また国営加古川西部土地改良事業や国営東条川土地改良事業の小野市、加東市などは農家にも負担を求めるものです。加古川西部土地改良事業では、維持管理費と建設費も負担しなければなりません。
負担は事業当初に決められた割合どおりで、農業をつづけていくのが困難な中で、農家の負担は大変です。実際の水使用量は当初予定と比べて、東条川では7割、東播用水は6割、加古川西部では2割に満たない多大な水あまり状態です。
もともと国営事業として国が負担すべきとの立場から地元負担には反対です。

無駄遣いの農道や林道の整備事業

第150号議案「県がおこなう建設事業についての市町負担額の決定」です。
 基幹農道整備事業は、宍粟市「蔦沢菅野」地区に延長1830メートルの谷筋をつなぐ農道整備です。
総事業費は19億5500万円、県負担は全体で約6億9800万円、市負担は約2億8000万円になります。
そのうち今回は1億6000万円をかけて整備するものですが、この道路は、JAライスセンターや大豆乾燥施設への利用などの際、市街地の渋滞をさけ、時間短縮できるとの説明です。しかし、一番便利になるところでも、現在6キロ弱の距離が2キロに短縮されるだけです。しかも収穫期など利用時期は限られおり、一日の計画交通量もわずか940台しかありません。
当初から税金の無駄遣いと住民の批判が強く、合併前の山崎町長選挙では、この事業中止を公約にかかげた候補者が当選したことからも、住民合意も得られていないことは明らかです。市負担を求めるべきではありません。   

新農業水利システム保全整備事業は、加西市の万願寺川の8井堰の改修事業で、総事業費は10億3200万円です。今回はその内2箇所を1億8900万円かけて整備するものです。
30数年前に災害関連河川事業で、農家負担なく、いわゆる風船ダム取り付け工事がおこなわれましたが、今回の取替えでは農家負担は、1アール当たり10万円。1ヘクタールあたり100万円にもなります。
米価が下落し、再生産が危ぶまれる状況で、地元合意がなく反対です。

県営森林基幹道整備事業の千町段が峰線はこれまでも指摘したとおり、生態系の分断や破壊が問題であり、林業にも役立たず地元負担には住民の賛同を得られていないので認められません。

莫大な移転補償費がふくらむ園田西武庫線

緊急街路整備事業のうち、園田西武庫線は、三菱電機伊丹製作所敷地内を東西に909メートル道路を通すもので、道路敷に関係のない建物も含め三菱電機に移転補償するとしたため、用地費が21億円、補償費が当初予定の3倍の83億円へと引き上げられたことから、工事費70億を加え、総額174億円にも膨れ上がったものです。
今回は用地買収にかかる部分ですが、必要のない移転保障までして大企業のために巨額の税金を投入する本事業は反対であり、市負担も認められません。
公共事業急傾斜地崩壊対策事業のうち、六甲グリーンベルト事業は砂防のため、六甲山南斜面を1600ヘクタールを国と県が買い取るものです。県負担は370億円です。今回はそのうち、8000平方メートルを3500万円で買い取るもので、神戸市にも負担を求めるものです。
急傾斜地対策事業は、もともと無償で借り上げて事業がおこなわれるもので、多額の税金を投入して買い取る必要はありません。事業そのものの見直しが必要で、不要不急の事業であり、市負担も認められません。
 その他の急傾斜地、防災事業や広域的な事業は、本来県がおこなうべきで市町負担をすべきでないので反対です。

第151号議案「国営明石海峡公園整備事業についての神戸市負担額の決定」です。国営明石海峡公園は淡路市に96.1ヘクタール、神戸市に233.9ヘクタールあり、事業費は全体で1000億円。兵庫県が整備費の3分の1を負担しその2分の1を神戸市が負担となっています。
今回は、本年当初予算計上の11億1900万円に、園路延長のため1億円を追加するものです。神戸地区の「あいな里山」は205ヘクタールある「しあわせの村」に隣接して位置しており、本来必要な事業かどうかも疑問であること。また、国直轄事業に地元負担をさせるべきでないとの立場から反対です。

以上反対討論を終わります。ご清聴ありがとうございました。

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