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本会議

第283回本会議議案反対討論 ねりき恵子
2005年6月10日

■質問■ 私は、日本共産党県会議員団を代表して議案第80号、第86号、第90号、第95号、第96号、第98号ないし第100号に反対の立場で討論を行います。

住民合意と納得のない市町合併に反対

  まずはじめに、議案題86号、第90号、市町の廃置分合の件についてです。
  「新温泉町」については、新町の名称を巡って未だに住民の合意と納得が得られていません。昨年6月に合併協議会で「温泉町」と決まったものの、この町名を不服とする浜坂町の町長が辞任し選挙までおこなわれました。県は事態を収拾するため、「町名はとりあえず「新温泉町」とし、合併後にもう一度考えたらよい」と合併を強引にすすめ、その後の合併協議会で新町名が決められてしまいました。これに対し、温泉町の住民も異を唱えているのが実態です。
  また、「洲本市」についても、今年3月9日、五色町議会でいったん合併を否決したものの、翌日町長が県民局に呼びだされ、その後辞任を表明。3月29日の臨時議会では、一転して、1票差で合併が決定されてしまいました。しかし、福祉施策に力を入れてきた五色町では、住民サービスの後退を危惧する声が多く、住民の納得はえられていません。 いずれの場合も、将来のまちづくりについて時間をかけて住民合意をはかるべきであり、拙速な合併には賛成できません。

西紀ダムの用地取得に反対

  つぎに、議案第95号、西紀ダム用地取得の件についてです。
この生活ダム建設計画についてはこれまでも述べてきたとおり、利水計画では、旧西紀町の現在の水使用量は1000立方メートルであるのに対し、将来の需要見込みは2倍の2000立方メートルを見込むなど過大であります。治水の面では、洪水対策について河川改修の方が安く済むこと、環境の面でも、県のレッドデーターブックで絶滅危惧種が多数あることなど、どの面から見ても必要のないダムであり用地取得は反対です。

採算性に疑問の「楽農生活センター」

  つぎに、議案第96号、楽農生活センター(仮称)施設整備事業業務委託契約締結の件についてです。
  神戸市西区神出町の旧農業試験場跡地に楽農生活センターを整備し、6億4658万6000円でひょうごみどり公社に委託契約するものです。第一に、総事業費約9億5200万円もの巨額を投資して、レストランや農産物加工施設の交流館、キノコ栽培施設等を造っても採算がとれるのか疑問です。そのうえ、中核となるレストランなどを管理運営するのはプロポーザル方式で選ばれた民間企業の株式会社トーホーということですが、詳細な事業計画も赤字の時などの契約内容も議会にも明らかにせず、わからないまま6億5千万円もの委託契約は、認められません。県民の税金を注いで見通しのない施設整備をすることに県民の納得が得られるものではありません。
  また、隣接して全国唯一の不登校支援の施設「神出学園」があり、レストランやキャンプ場など学園生の環境悪化の不安から施設建設見直しの声もあるところです。以上の点から反対です。

尼崎のスポーツ施設管理や県営住宅建設の丸投げに反対

  つぎに、議案第98号、尼崎の森中央緑地スポーツ健康増進施設整備事業契約締結の件についてです。
  プール施設及び健康増進施設の維持管理・運営を「あまがさき健康の森株式会社」に、42億7431万4800円で2022年度まで17年間事業委託するものですが、実際には、「ヤマハ発動機株式会社」へ再委託され管理・運営されることとなっています。
 事業の採算性が危惧されるなか、委託先の企業による運営が破綻、または予測以上の赤字が出れば、企業と県で2対1の割合で負担しなければならず、その上、リニューアルの際にはすべて県の負担で行われ、さらなる税金投入は明らかです。しかも、県の監査の対象ではないため、経営状況についての公的なチェックはできません。結局、県立施設でありながら、PFI方式で民間に設計、建設から経営まで一括して「丸投げ」され、今後17年間、毎年2億5千万円もの税金が注ぎ込まれるのに経営についても議会のチェックもできなくなり、公的責任を投げ捨てるもので反対です。
  議案第99号、第100号、県営住宅建設工事業務委託契約締結の件についてです。
県営住宅の増築はもちろん建て替えは必要です。しかし、これまでも住宅供給公社へ設計、建設、管理をすべて委託するのは問題であると指摘してきたところですが、さらに、住宅供給公社から民間企業へ設計業務などを外注するのは問題で、ますます県としての責任が果たせなくなり反対です。

 最後に、議案第80号、産業の集積による経済及び雇用に関する条例の一部改正の件については、語句の修正や対象地域の拡大が主な内容ですが、産業の集積による経済及び雇用に関する条例についてこれまでも述べてきたとおり、数百億円もの利益を上げている大企業に支援をするのは問題があり賛成できません。
  以上、議員の皆様のご理解とご賛同を求めて、私の討論をおわります。ご静聴ありがとうございました。

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