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本会議
2004年11月29日

第281回本会議にて日本共産党の提案した意見書案

介護保険に対する国庫負担金の増額を求める意見書(案)

 政府は、介護保険の来年四月の見直しに向け、国の財政支出を抑制するため、高齢者のサービス利用を制限し、国民負担を増やす方向で検討している。
 しかし、介護保険の現状は、保険料が大幅に引き上げられ、在宅サービスは利用料負担が重いため利用限度額に対する平均利用率が4割程度にとどまり、特別養護老人ホームの待機者は制度発足時の2倍に達するなど、保険料を天引きされながら必要と認定されたサービスが受けられないという社会保障制度の根幹にかかわる問題が生じている。
 こうした保険料・利用料が高くなっている最大の原因は、介護保険料が導入されていた際、政府が介護施策に対する国庫負担の割合をそれまでの50%から25%へと大幅に引き下げたことによるものである。
 この国庫負担の割合を引き上げ、住民税非課税世帯など低所得者を対象に在宅サービス利用料の軽減、保険料の減免等を実施することが切実に求められている。
 よって政府におかれては、全国市長会や全国町村会もくり返し、要望しているように、国庫負担の割合を30%に直ちに引き上げることを強く求めるものである。


森林政策の抜本的見直しを求める意見書(案)

 わが国は国土の7割が森林に被われた緑ゆたかな国である。
この森林は治山治水などに重要な役割を担っている。
 しかしながら山地の現状は、この度の相次ぐ台風でも明らかなように、風倒木被害や土砂崩れなどの甚大な被害が、全国的規模で起きているのが実態である。
 これらは、戦後大規模に展開された単一樹種の密植造林を行う一方、外材輸入の拡大や林業財政の削減などにより、森林の荒廃、内部崩壊の進行で、気象災害に脆弱な森林生態となっている。
 また、「京都議定書」で合意されたわが国の二酸化炭素の森林吸収量は1300万トンと認定されたが、地球温暖化防止のため、その達成は国際的責務である。
 よって政府におかれては、国土の保全、水資源の涵養、環境の保全、林業振興の立場から、森林政策の抜本的見直しを行うよう求めるものである。


定率減税の堅持を求める意見書(案)

 先ごろ政府税制調査会は、2005年度税制「改正」に関する答申をまとめ、国に提出し、今後の税制改革の方向性として「全体として税負担の引き上げをはかる」との考えを示したところである。
 あいつぐ社会保障の切り下げに加え、所得税・住民税の定率減税を2006年度までに段階的に廃止することが盛り込まれたことは、国民生活に大きな打撃を与えるものである。  
 この定率減税が廃止されると、総額3.3兆円もの大増税となり、特に働き盛りの中堅層には重い負担となる。
 家計消費はいっそう冷え込み、景気のたて直しどころか財政危機はさらに深刻となることは必至である。
 よって国におかれては、所得税・住民税の定率減税を堅持するよう強く求めるものである。

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