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第277回本会議県行革特別委員会 宮田しずのり
2003年12月18日

県税事務所の再編 住民サービスの低下をするな

■質問■宮田委員:まず「組織」の問題で具体的に一つおたずねをします。地方機関の事務機能の再編のうちで、県税事務所についてお聞きします。
 この「取り組み案」では、県税事務所と地域事務所に再編をして、「地域事務所では原則として自動車税および収納、納税など県民に身近な事務を処置をする」ということになっております。「不動産取得税と個人事業税などは圏域事務所に統合する」となっているんですが、これは住民サービスの低下になるんではないかということで、いま職場でも大きな問題になっております。従って、こういう仕事も地域事務所に残すべきではないかと思うんですが、この点はどうですか。

▼答弁▼埴岡税務課長:県税事務所の組織でございますけれども、圏域事務につきましては先ほどからご説明ございますように、「県民局管内の企画立案でありますとか、総合調整機能、県税業務全般を担う」と。それから、地域事務所につきましては「県民に身近な業務、現地性が強い業務を担う」ということにいたしております。
 今回の見直しにつきまして、同じ県民局内におきまして複数事務所で処理している業務につきまして県域事務所に一元化してマンパワーを集約するということにいたしております。先ほどお話のございました、自動車税それから収納区画を抱えておりますがこれにつきましては、「原則として」というかたちで掲げておりますように、あくまでも例として分かり易いようにあげているものでございまして、その具体の業務につきましては、今後よく検討をしていきたいと考えているところでございます。

■質問■宮田委員:「検討する」ということですので是非お願いしたいと思うんですが、少し付け加えますと、この不動産取得税でいいますと物件を取得してから1年後に納税通知がいくということで、いろんな事実関係を忘れておったりして納税者の半分ぐらいの人が事務所に相談に行かれるというふうなことも聞いておりますし、それからこの不動産取得税だとか個人事業税というのは、現地調査とかあるいは資料収集がウェイトが大きいということもありますので、できるだけ納税者の近くで事務を行う必要があると思いますので、今検討するとおっしゃいましたので、その点もふまえて是非地域事務所事務が行われるように要望しておきたいと思います。このページの上へ

教員の増員で、30人学級の実現を

■質問■宮田委員:2点目に、「給与と定員」の問題に関連して教員配置の問題についておたずねをしたいと思います。「取り組み案」の4ページのところで教育部門の削減についてありますけれども、現行方策の削減数にさらに「50人追加して3410人を削減する」と。それと一方で第7次定数改善分でプラスが1435人ありますので、実質的に教員数が2000人削減になるということになります。
 教育については県民の要望も非常にきわめて強い分野でありますし、わが党も従来から一貫して教員配置を充実して30人学級を早くやる必要があると主張してまいりました。先般の決算審査の中でも、教育委員会が県下の市町に対して小学校1年での35人学級の実施について「希望するかどうか」を調査をしているということも明らかになりました。少人数教育について、県の教育委員会でも変化が現れたと我々は見ているんですが、是非この方向を強めていただいて、この「行革」の中でも教育の充実のために教員は削減するのではなく、むしろ教員数を上乗せして30人学級を目指す方向で取り組んで行くべきだと思うんですけれども、この点お答えいただきたいと思います。

▼答弁▼麻埜学事課長:本県におきましては現在一律に30人以下学級を実施するのではなく、平成13年度から国の第7次教職員定数改善計画を最大限に活用いたしましてチームティーチングや主要科目での少人数学習指導などを内容といたします「新学習システム」を計画的にすすめ、同推進教員に加えまして学級担任以外の多く教職員も関わる中で柔軟に多面的できめ細かな指導を推進していっているところでございます。
 この新学習システム一貫で、「弾力的学級編成」について研究を行ってまいったところでございますけれども、現時点では少人数学級についてはメリットデメリットがございまして一律画一的に実施することについては、なお解決すべき課題があると述べているところでございます。このたびの教職員定員の削減数につきましては、今後も児童生徒数が減少することや、学校の統廃合等によりまして3410人の減少を見込んでおりますが、改善分としたしまして国の教職員改善計画を最大限活用いたしまして1435人の増員の確保を見込んでいるところでございます。
 なお、文部科学省からの調査でございますけれども、文部科学省におきましてはこれについては現在まだ確定事項ではございませんで、検討中ということでございまして、その検討資料として、私どもも調査をしているところでございます。

■質問■宮田委員:文部科学省も調査をしているわけですね。今まではいろいろ否定的な立場をとっている時もありましたし、だんだん各自治体がやるものについては認めるだとかこの少人数学級についてはずっと変化をしてきて、今回さらに踏み込んで35人学級の実施について希望を調査するというところまできていると思うんですね。しかも全国的にも30人あるいは35人学級と少人数学級は大きな流れになってきているとそういう中ですから国のいろんなそういう立場を踏まえながらさらにそれを前進させてそれを先取りして私はやはり教員は今削減するんじゃなくて前進の方向でやるべきではないかということを指摘をしているんです。ですから、そういう方向で是非検討していただきたいということを要望しておきたいと思います。このページの上へ

ムダな公共投資の見直しを

■質問■宮田委員:次に投資事業について質問いたします。質問に入る前に、わが党の公共投資についての基本的な考え方を一言述べておきたい思います。
 我々も公共事業全体を否定しているのではないということです。これは今までも何回も主張してきたわけですけれども、今問題になっているのは、必要性だとかあるいは財政上の問題、それから採算性等から見て、無駄や不急の事業が多い。特に大型の公共事業は県下を見てもほとんどのところで行き詰まっているという状況でありながら、そういうのがずっと続けられてきている。ですからこういう不急の問題、無駄になっている部分これを思い切ってメスを入れて、いま改革をしていく必要があると。そして同時に公共事業の中身は福祉や教育、くらしに密着してそういう生活密着型に切り替えていく。こういうことを今まで主張してきたんですけれども、私はそういう立場から以下の問題を具体的に質問したいと思います。
 まず一つは投資事業の全体枠に関連してですが、今回の「行財政改革後期5か年の取組案」では、まあ一口に言ってこれまでの開発優先で膨らんできた莫大な借金のツケを、今社会的に一番支援が求められている、障害者ですとか乳幼児、母子家庭、高齢者などにしわ寄せをする内容となっていると。また職員にも大きな犠牲が押しつけられているというふうに思います。
 これは数字上からも明らかになっております。一般財源ベースで見ますと、歳出の削減効果額である1678億円というのがあるのですけれど、これに占める内容に比率を見ますと人件費が49.5%ざっと50%ですね、それから事務事業が20数%そのうちの福祉・医療の分野で半分を占めております。それから補助事業が12%、単独事業が8%ということで、つまり、福祉・医療の削減で60%以上の効果額があるというふうになっております。
しかし、投資事業は補助事業単独事業あわせると、これは20%しか効果額ないわけですね。県民には大きな負担を押しつけながら、そして補助事業・公共投資はこれまでの高い水準を維持すると。そして他の課題に優先しているという姿勢がここに現れているんじゃないかと思うんですけれども、この点についてはどのように見ておられるのか。

▼答弁▼荒木財政課長:今回の見直しでございますけれども、我々もかねてから申し上げておりますように、単なる収支フレームを改善されるための見直しではございません。
 やはり成熟社会の中で的確な行政運営をしていくためには、中長期的な健全財政を堅持しながら、適切な施策選択をしていくということをやってきたつもりでございます。
 起債の点についてもふれられましたけれども、われわれはかねてから申し上げておりますように、震災前から震災直後から、さらにこのような低成長期になるなかにおいて、行財政構造改革のフレームを策定いたしまして、適切な公債費管理を実施し、そうした元に健全財政を堅持しているのと考えているところでございます。
 また、見直しの分野のお話ございましたけれども、今回の見直しにおきましては、事業費の方から考えて見ますと、この見直しの中で人件費が占めている割合は約3分の1、また投資的事業は5割の見直しを行ったところでございますし、事務事業につきましては15%というかたちでございます。
従前からバランスに配慮した見直しを行ってきたところでございまして、この考えか今回の5年間の見直しについての踏襲したところでございます。
また、投資的事業量でございますけれども、今回の見直しにおきましては国におきます構造改革の取組の中で、公共事業でございますとか地方単独事業につきまして抑制基調にございますこと、そうした中で一定の適正化をはかるように考えてございます。
 また、これもかねて申し上げておりますけれども、そうした分野におきましても、例えば県民生活の安全・安心でございますとか、まちづくりなどの方に重点分野を移行するということも書いてございますし、その整備に進め方におきましても本県が先進的に取り入れました事業評価システムを元に、総合的な見直しを行っているところでございます。
 先程来ご答弁ございますけれども、本県の社会資本整備の水準を考えながらまた作った施設を有効に使うという観点から、一定の事業量を確保することが必要でございまして、われわれとしましてはここにお示しをしました3400(億円)は必要だというふうに理解をいたしているところでございます。

■質問■宮田委員:まず、「適正な公債管理をやってきた」と言われますけれども、しかし財政全体として見たら2550億、新たな収支不足が生じると。これは、確かに税収が減っている部分もありますけれども、やはりこれまでの投資事業の結果こういうようになっているわけですからね。これはきちっと踏まえておいていただきたいということ。
 それから、「バランスある見直し」と言われますけれども、例えばもう一つの面から見ますと、今回の取組案では、国庫補助事業について、一般財源ベースで見ますと5年間で1810億円の財源を投入するということになっております。つまり投資事業を削減するように言われているんですけれども、しかし、元々の4年前の推進方策では毎年度一般財源は350億円ずつ投入して5年間で1750億円ということになっていたと思うんですね。
 ですから、推進方策では1750億なのに、今度の見直しでは1810億ということで、結局60億円上積みしているということになっているんじゃないですか。

▼答弁▼荒木財政課長:投資事業につきましては一般財源すべてで事業を行っているわけではございません。それはご承知の通りだと思います。起債でございますとか国庫補助金を活用しながらやっているところでございますが、今回の事業の中におきましても、先ほど申し上げましたように一般財源につきましてはその都度その都度ですね投資事業の構成が大まかに変わってきますので、その中で適正な見積もりを行ったところでございます。
 それから、また一般財源のことがお話を出ておりますけれども、繰り返し申しますけれども、今回のこの財政見通しによります見直しによって生じます削減効果をご覧いただきますと、投資事業につきましては、事業費ベースで約半分近い見直しが出されているということにつきまして、ご理解賜ればというふうに思っているところでございます。

■質問■宮田委員:今の事業費ベースで見ますと、この間に公共事業の発注の単価の見直しが行われてコストの削減が行われております。それによって約9%の削減の実績があるわけですね。今回の「取り組み案」では、この投資事業全体は従来の3700億円ですね事業費ベースで3700億円を3400億円にするということで、300億円減らすということになっていると思うんですが、これ削減率は8%なんですね。
 ですから実質的には、投資事業は削減と言ってもそうではくて、そのコスト削減ですね。単価なんかの見直しによって行われるこのコスト削減分ぐらいしか実際上は事業費ベースで見ても減っていない。ということは、逆に言うと、事業量は今までの分が確保できるという額になっているわけです。ですから本当にこの事業費ベースの面から見ても、公共事業投資全体としては、減っていない。
 私はここで提案なんですけれども、やはり今公共事業の公共投資の水準というのはバブルがはじけて以降ずっと経済対策として、毎年毎年借金で積み重ねてきて、非常に高い水準にあるということが一つ。もう一つは、一方でこの県民に対して福祉分野でものすごい削減をしてそして負担を押しつけないかんというふうな事態になっているということとか、あるいは、財政健全化の一番困難をもたらす一番の要因になってきた起債を減らして、そして公債費も減らしていくというこの財政の健全化という面から見ても、今の数字は非常に高いということですから、これを当面われわれ提案しているんですけれども、毎年1割ぐらいづつ削減をしていって、そしてできるだけ早い時期に半減ぐらいするぐらいの見直しが必要だというふうに思うんですがその点どうですか。

▼答弁▼荒木財政課長:投資事業量につきましては、先ほど申し上げましたとおり本県におきましては一定水準は必要だというかたちのものでございまして、これは適切な水準であると考えてございます。また、投資事業を行うにつきましては、やはり起債というものを有効活用する必要がございます。私どもとしては、責任ある公債費管理を行いながら、起債を活用しているところでございまして、この方針につきましては引き続き責任ある財政運営を行うために堅持したいというふうに考えてございます。

■質問■宮田委員:「起債の有効活用」と言われるけれども、結局そのことが今の財政を今のようにしている一番の原因になっていると思うんですね。
 ですから私はこれはもっと減らしていかなきゃならんと思うんですよ。非常に高い水準だと言うことででこれは削減の方向で検討していただくということを、強く指摘をしておきたいというふうに思います。

▼答弁▼荒木財政課長:推進方策でも書いておきましたけれども、この見直し方策を行うことによりまして20年度までは適正な水準でございます起債制限比率を15%台を確保することができます。
また、これを前提といたしましてもう5年のばしまして25年度まで見ましたといたしましても起債制限比率は15.8%でございますので、私どもといたしましては責任ある財政運営を行えるものと思っているところでございます。

■質問■宮田委員:それは県民に対してものすごい大きな負担をかぶせてそのことで財政全体としてはバランスをとるということになっているわけですから、もちろん起債制限比率が15%になっていると言われるけれども、これをもっと下げて、見直しをする必要があるとその点を指摘します。このページの上へ

六甲グリーンベルトの凍結を

■質問■宮田委員:次に、公共事業の具他的な問題について2点うかがいたい。
 その一つは六甲のグリーンベルト事業であります。この事業は六甲山系の南側の斜面を市街地に面する1600ヘクタールを国と県が買収をして砂防事業を行うというものであります。震災の年95年から開始をされて2002年までの8年間に県の事業分として100ヘクタールを買収をして、買収費用は41億円、それ以外に工事費64億円、合計で205億円が投入をされております。これは国の補助金が2分の1ありますから、直接の県の支出というのは103億円です。また、それとは別に国の直轄事業の地元負担これは3分の1ですが、これで222億円。これ併せて325億円がグリーンベルトの用地の買収に費やされているわけですね。この事業の目的というのは、土砂災害や開発を防止をして樹林の保全育成、健全なレクリエーションなどの場を提供するということになっておるんですが、そこでまずこの事業は全体として何年計画で、総事業費はいくらで、どういう順番で整備をするというふうになっているのか、そういった基本計画というのがあるのかどうか、その点をお聞きします。

▼答弁▼松本砂防課参事:まず、全体の事業期間でございますけれども、これまで8年ほどかかっていますけれども、今後の見通しとしまして、個々のエリアに入ってきますといろいろ事情が変わってきますけれども、概略で県の場合はあと20年ぐらいはかかるんじゃないかなと考えております。それと全体事業費でございますけれどもこれも各ブロックを調査しないと概要はわかりませんけれども、今のところ全体で概略600億円と考えております。それから整備の優先順位でございますけれども、六甲山系全体の崩壊箇所の分布状況を見てみますと全体に崩壊箇所がありますけれども、特に六甲山系における東部地域に崩壊箇所が集中しているとそういったこともございまして、国・県それぞれ役割分担しながら、六甲山系の東部地域から優先して事業を進めてきております。

■質問■宮田委員:事前に私もいろいろと調べますと、「調査検討委員会」で基本方針はありますけれども、これに基づいてきちっとこの事業全体をどうしていくかという「実施計画」というのはまだ作られていないんですね。
 そういう中で、予算がついた分だけ毎年買っているのが実態だということを、まず指摘をしておきたい。
 二つ目に県の事業費として買収費とは別に工事費が64億円この8年間で投入されております。工事費の内容として工作物を設置する砂防事業ともう一つ樹林する事業があるんですね。この64億円のうち樹林整備はくらかということをおたずねしたいと思いますが。

▼答弁▼松本砂防課参事:工事費の詳細な内訳については承知しておりませんけれどもただいわゆる砂防堰堤の整備費あるいは散布基礎工といったコンクリートを使った施設整備これが大部分というふうに理解をしております。

■質問■宮田委員:ということは、この事業の大きな目的の一つである樹林整備というのはほとんどこの時点でやられていないということですね。

▼答弁▼松本砂防課参事:樹林整備をやっていないというんではなくて、いわゆる樹林整備一次整備につきましては、県の「森と緑の公社」に委託して整備をしております。ただ費用がそれほどかかっていないということで、樹林整備をしていないということではございません。

■質問■宮田委員:この点では私も調べました。時間がないからとばしますけれども、今これだけ大きな面積の樹林を管理をしていくためには、これは県だけではとてもできないということでNPOだとか住民参加で樹林をしたり管理をしていくということで、今組織をするというになっているんですけれども、これはいろんな単発的なイベントみたいなものはありますけれども、きちっとしたNPOができたりこれを支えていくという体制がまだできていないという状況なんです。その点を指摘して次に行きます。
 次に、今後の事業なんですけれども、これは未買収の土地が神戸市域で101ヘクタール宝塚市域で265あわせて365ヘクタールが、まだ未買収となっていると。これを今まで買ってきた1平米あたり1万4千円で計算しますと、517億円かかるわけですね。これ以外に国の補助金がありますけれども、それとは別に国の直轄分の3分の1の負担がありますから、国の分合わせると570億円から土地の買収費だけでこれを出していかないけないということなんですね。ですから、先ほど20年ぐらいということになっているんですけれども、これは本当に今は国の予算が付く範囲でずっとこられているんですね。まさに場当たり的というかね買い方になっている。
 我々も調べてみますと、これはやっぱりどうしても砂防工事として工事をせないかん部分、これはその部分を買収するなりそこの工事をきちっとするということが必要だと思いますし、それ以外の開発を防止する対策というのは、全体が7割保安林です。それあわせて、2001年の4月1日に施行された土砂災害防止法というのがあります。これはかなり厳しい開発規制が出ていると思うんですね。こういう規制をきちっとやれば全部買収しなくても開発防止策も講じられるというふうに思いますので、当面、全部買収するという方式はやめるということを、是非検討していただきたいというふうに思うんですがどうですか。

▼答弁▼松本砂防課参事:まず保安林は買収しなくていいというお話でございますけれども、保安林につきましてもやはり規制には一定の限界がございます。具体の例を申し上げますと古い話で申し訳ないんですが昭和13年の阪神大水害の後、土砂災害防止のために表六甲山系の各渓流におきまして多くの砂防堰堤が整備をされていきましたけれども、これと平行してかなりの面積の保安林指定がされております。これまでに3000ヘクタールあまりの保安林指定がされております。けれどもその一方で昭和30年代から40年代にかけまして800ヘクタールあまりの保安林解除が現実に行われております。
 こういった事実からも分かりますように保安林というのは非常に厳しい規制でございますし、なかなか解除ができません。それでも森林法26条によりまして一定の基準さえクリアすれば保安林解除ができるわけです。

■質問■宮田委員:今の点は、やはり保安林、市街地調整区域それから今言われた法でもきちっと規制できますから、そういう方向でぜひ検討しなおしていただきたい。このページの上へ

代替案のまともな検討がされていない「評価委員会」

■質問■宮田委員:もう一点だけ質問させていただきたいんですが、投資事業のことで言いますと投資事業の評価が今非常に大事な問題になっています。その中でダムに関連して質問したいわけですが、先日の決算特別委員会でも我が党の議員がこれを取り上げて生活ダムの事業評価が、本当に評価委員会でどのように審議をされたかという議論をしました。
 例えば、但東ダムで見ますと事業評価委員会で県が委員に配った資料というのは、投資事業評価書、それから箇所を表す概要図それから流量配分ですとか構造を示した図面それからダム進捗状況のこの4つだけですね。私も見せてもらいました。後は県がOHPに基づく説明を県から受けただけだったというふうに言われております。
 ここで利水だとか治水だとか環境だとかいう問題については代替案の可能性なども十分資料を示して比較検討すべきだというふうに思うんです。ところが今回はそういうことが十分にやられていないということで、私はやはりこういう事業のコスト削減をはかっていく上からも、本当にいろんな代替案も示して、そしてそれが一番効率的な方法はどれかということを検討できるようなそういう評価委員会に対応すべきだというふうに思うんですけれども、その点お聞きをしたい。

▼答弁▼佐々木河川整備課長:私の方は今回いろいろ河川事業はじめダム事業につきまして公共事業審査会におはかりをいたしました。われわれ事業者の方で審査会に諮る立場での意見になるんですけれど、いずれにしましても審査会では各分野の学識経験者やあるいは多方面の有識者の委員によりまして、様々な角度から公平な審査がなされているものと思っています。
 また、広く県民の意見を聞いて策定いたしました「社会基盤整備プログラム」に位置づけられた事業につきましても、その必要性であるとか有効性あるいは効率性等、はば広く議論していただきまして、県民の視点からも多くも意見をいただいております。そうしたことでわれわれこういった審査を経る中でわれわれ自身の公共事業に対する意識改革も当然これは進みますし、審査過程で付された多くの留意事項を事業に反映するということで、効果的な事業推進が可能であるというふうに思っています。

■質問■宮田委員:今いろいろ答弁ありましたけれども、代替案で河川改修の問題が提案されているんですけれども、河川改修一つをとってもですね河床を掘り下げるとか川幅を広げるとか堤防を嵩上げするとかいう方法がいろいろあると思うんですね。しかしそこで示された内容というのは一番高くつくような代替案が一つだけ提案されたと聞いているんですけども、今後のあり方としてきちっと改めて、本当に客観的に一番の効率的な方策が導き出されるようなそういう評価委員会にぜひ改善をしていただきたいということを要望しておきたい。
 それで今公共投資については二つの問題取り上げたんですが、これ以外にも大型の公共事業で播磨科学公園都市だとかひょうご情報公園都市、宝塚新都市、どれを見てもたいへんな状況になっているわけですね。こういう問題も今回ほとんどふれられてないということですから私はこういうものもきちっと見直しをして、公共事業は無駄を省いて効率的にやるということで、大幅削減を求めて私の発言を終わります。

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