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第276回本会議提案説明 ねりき恵子
2003年9月26日

「実費支給」を原則とした独自の「費用弁償」条例を提案

 私は、日本共産党県会議員団8名が提出いたしました議員提出第2号議案すなわち「議会の議員の報酬及び費用弁償等に関する条例の一部を改正する条例」の提案説明および議員提出第1号議案について討論をおこないます。

 税金の使い方が厳しく問われている今、議会に係る費用についても公正性・透明性を求める世論が広がり、全国的にも議会改革が進められています。私達日本共産党県議団も、費用弁償をはじめ政務調査費や議会公開など議会改革に一貫して取り組んでまいりました。
 今年1月には、政務調査費の領収書添付の義務付けや海外出張中止など提案。
 さらに、新議会発足の6月議会では、本会議、委員会等の会議に出席するための旅費に関する費用弁償と政務調査費について直ちに改善するよう2つの条例改正案をまとめ、改善のための具体策を示しました。これに対し、4会派は、当初「中・長期的課題」として先送りを考えられていましたが、とくに、本会議などの開会中に支給される宿泊費相当額の改善を焦点として議会全体の議論となり、議会改革を求める県民の声に押され、「9月議会に条例改正」をすることで全会派の合意となったところです。そしてこの間、この9月議会に向けて、各派代表者会議や議会運営委員会の中で費用弁償条例の改正案について議論がされてきました。ところが、改正に当たっての議長試案では、「実態に即した費用弁償にする」ということが確認されたにもかかわらず、実際に検討されてきたのは、「実態に即したもの」とはなっていないものであったため、日本共産党議員団の独自案を提案することとなりました。
 そこで、議員提出第1号議案、自民党、ひょうご県民連合、公明党、21世紀クラブの4会派の条例改正案についてですが、これは、県内を12地域に分け、その地域ごとに交通費を決め、さらに一律に「会議雑費」2500円を上乗せする内容です。これは、実費支給という費用弁償の本来の精神から大きく逸脱したものです。まず、一律2500円を支給する「会議雑費」の問題です。この内容として通信費、情報収集費等としていますが、金額の根拠がないだけでなく、これらの費用は本来、政務調査費の対象となるものです。いわば、公費の2重支給とも言えるものであり、認められるものではありません。また、「招集交通費」について、分けられた12地域ごとに想定される3種類の交通費の平準化額としていますが、たとえば、尼崎でもJRを利用すれば往復約800円ですむのに、招集交通費は、4500円と支給額は約6倍近くになり約3700円も多く算定されています。これでは、「使ってもいない費用が支給されている」という根本問題は何ら解決されないではありませんか。
 四会派案は、年間1億円だった費用弁償が4000万円程度に削減できるというものの、「会議雑費」を上乗せすることや実費をうわまわる交通費支給をするなど実費支給になっていないことから反対です。

 先にも述べましたように、議会登庁に係わる費用弁償は、現行の一律支給を改め、いっさいの余分な上乗せをせず「実費支給」とすべきです。
 この原則にそって今回の我が党議員団の条例改正案は、議会招集時の交通費支給について、一律支給をやめ実費支給に改正することといたしました。議員は、議会登庁にあたって通常利用する合理的な経路および方法を前もって提出し、登庁の都度、あらかじめ届けている登庁ルート案のうちどのルートを使用したか報告をし、実際にかかった交通費の支給を受けることとするという内容です。
 例外規定として、議会公務、議案審議等の準備のため、届け出た交通手段及び経路によることが出来ない場合は、現実に利用した交通手段及び経路よって算定した実費額としています。宿泊が必要な場合でも、上限を設けて素泊まり・実費清算することとしています。
 私たちのこの条例改正案に対して手続きが煩雑になるというご意見があります。しかし、4会派案の条例改正検討の際にも、交通費の平準化額認定の根拠として、各議員の登庁に係わる通常のルートおよび経費を調査し、実費計算しているではありませんか。煩雑でも何でもなく、簡単に算定できるものです。実際、長野県議会では私達の提案と同様の交通費支給が実施されており、煩雑だとかいう問題は全くおきていません。
 また、宿泊料については、1万3200円を上限とし、素泊まりの実費支給に改善した提案になっております。
 そもそも費用弁償は、交通費など実際にかかった費用を支給するもので、一律支給には問題があります。ましてや、根拠も曖昧な費用が支払われる「上乗せ支給」を県民は、とうてい納得できるはずがありません。実費支給に改善することが当然ではないでしょうか。
 最後に、議長が招集する代表者会議の公開は、私たちも一貫して求めてきたところであり、再度強く主張するものです。
また、私たちは、今回の条例改正案に係わる費用弁償額より高額の政務調査費についても、これまで2回にわたり領収書添付を求める条例改正提案をして参りましたが、この面でも速やかに条例改正されるように全力でとりくむものです。
今後とも「行政をチェックすべき県議会として県民の目線で改革をすべき」という多くの県民の声に率直に耳をかたむけ、さらなる議会改革を進める決意を改めて表明し、私たち日本共産党議員団の条例改正案に対し、議員各位のご賛同をお願いいたまして、討論を終わります。

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