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本会議の目次へ 第273回臨時県議会議案反対討論 いそみ恵子
2003年1月20日

■質問■ 私は日本共産党を代表し,上程中の議案5件中、議案第328号、平成14年度一般会計補正予算案に反対し、以下その主な理由を述べ討論を行います。
 今県議会には、国の「総合デフレ対策」「改革加速プログラム」を受けた総額636億円に及ぶ県の補正予算案および関係議案が、本日提案されました。

1日だけの臨時議会、重要な経済・雇用対策に審議が不充分

■質問■ わが党議員団は、通常、提案された議案については時間をかけ、くりかえし分析を行い検討して参りました。
 しかし、今回のように県補正予算案が午前中に提案され、午後にも採決されるという日程は余りにも性急で、本来慎重審議すべき議会の役割がはたせません。また、今回の提案は、国の補正予算に呼応しており、県単独の投資事業についても15年度に実施予定の事業を先行実施するというものです。
 国の補正予算案については、ご承知のとおり、本日、通常国会が開会されたところであり、国会での審議もこれからで、議会の形骸化につながることは軽視出来ないことをまず初めに指摘をしておきます。このページの上へ

いま問われている県下の雇用と中小企業への有効対策

 借換融資制度の創設、県住・学校施設の改修や特養増設などの前進面

■質問■ 深刻な雇用情勢のもと、いま問われているのは県下の雇用を必死になって支えている中小企業や県民を救うための仕事づくりと雇用の改善に有効な対策がとられているのかという点です。
 本県では生産の51%、雇用の80%を支える中小企業も震災の影響や長期の不況もあり2002年度の倒産件数は747件で負債総額4461億円にもなっています。
 総務省が昨年、12月27日に発表した都道府県別の完全失業率を本県総数で見ると全国ワースト3位。中でも、55歳から64歳までの働きざかりとも言える世代の失業率は全国ワースト1位。
 その上、高校生の就職内定率は平均69.7%という大変厳しい状況です。このような状態は一刻も放置できず、緊急の対策が求められる所です。
 そうした、深刻な事態の中で、県も県民の不安を払拭し、停滞からの脱却を図るため、セーフティーネットの充実や需要の創出、喚起などの対策として私たち日本共産党県会議団が要求してまいりました中小企業への借り換融資制度の創設をはじめ緊急雇用創出事業や県営住宅の整備、学校教育施設の改修、特養施設の増設など一定の努力をされている事は評価するところです。このページの上へ

あい変らず、不要・不急の事業も含まれる公共事業

■質問■ しかしながら、私たちはより積極的で現実的な内容も盛り込み、先ほどの質問の中でもいくつかの具体的提案をさせていただきました。しかしながら、この組替再提案については知事が検討もされなかった事は、本当に残念です。
 不要・不急の事業を見直し、消費不況克服のための県民のふところをあたためる、より効果的な諸施策に転換すべきと考えます。
 そこで以下、主な点に絞り反対理由を述べさせていただきます。
 今議会に提案されている事業の中には需要の創出に役に立たず、早急に行う必要のないもの。県民の願いに反する事業などが含まれています。
 淡路町で予定されている県立淡路石の寝屋緑地は11億円かけて公園用地として土地開発公社から用地を買い戻すというもので、地元にお金が落ちるわけではなく景気浮揚策としても今回の補正予算で起債までして執行しなければならない緊急性はありません。
 また、香住東漁港ルネッサンス事業は、総事業費が90億円で進捗率89%。今回の予算計上は8000万円ですが、今後2年間で
10億円もの歳出が見込まれます。リゾート計画そのものがバブルの崩壊ですでに破綻をしています。公共事業の見直しが求められる今日、今一度事業の見直しが必要なのではないでしょうか。ましてや地元の反対があるとも聞いています。このまま漫然と継続するのではなく抜本的に見直すことを求めるものです。
 また、広域基幹林道千町・段ヶ峰線についても県下の森林地帯を縦断し、生態系の分断・破壊をすすめるとともに、地元負担を押し付けながら林業にすら役立たず地元住民も賛成していないこの事業は認めることは出来ません。
 これまでの補正予算の度に指摘してきたように人的措置がされていないため職員にさらに負担がかかり前倒しの効果も危ぶまれます。このページの上へ

209億円のあらたな借金でまかなう補正予算

■質問■ 更に、今回の一般会計補正予算案は総額455億円のうち209億円を起債でまかなうものとなっています。県の借金残高はいまや、4兆円を超え県の年間予算の1.5倍で全国トップとなり、その元利払いは年間3066億円。毎日8億数千万円も返すという大変な状況です。その上に借金を増やすことになります。
 今回の起債では、県営住宅や教育施設の改修、中小企業支援などに限って行うべきで、提案はそうなっていません。このページの上へ

矛盾に満ちた小泉政権の「経済対策」・補正予算

■質問■ 今回、県の補正予算は最初に述べましたように国の補正予算に対応するものです。しかし、そもそも国の補正予算は「改革加速のための総合対応策」を補完・強化する「改革加速プログラム」に基づくものです。その中心は公共事業のバラマキと不良債権処理の加速で大量の失業者を生み出しながら、「離職者支援制度の拡充」や「信用保証の拡充」など中小企業向けのセーフティーネットの「拡充」を図ろうとする矛盾に満ちたものです。
 この一年間で企業倒産が2万件を超え、完全失業率が5.5% 、362万人。自殺者が4年連続年間3万人を超える事態となっています。 
 このような国の悪政が続く中、その防波堤となるのが本来の自治体の役割です。それゆえに全国の地方自治体がこうした国の補正予算に慎重な対応をしている中、一人兵庫県だけが国に追随するのは問題です。今何よりもやらなければならない事は、不要不急の事業を見直し県民の暮らしや中小企業を応援する姿勢に切り替えることではないでしょうか。 議員各位のご賛同をお願いして私の討論を終わります。

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