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本会議の目次へ 第270回本会議請願討論 中村まさひろ
2002年6月13日

 私は日本共産党県会議員団を代表して、ただいま上程中の請願12件の内、請願第167号ないし第170号、第172号、第174号の6件については不採択ではなく採択を、請願第76号は継続でなく直ちに採択を求めて意見を申し述べます。

 まず、有事法制に関連する請願についてです。
 いま国会では、会期末を来週に控え、有事三法案をはじめとして、医療改悪法案、「個人情報保護」法案、郵政関連法案という四つの悪法を会期を延長してでも強行しようとする小泉内閣に対して、わが党をはじめ野党の「悪法阻止」の奮闘が続いております。
 特に有事関連法案をめぐっては、これまでの論戦の中でも、海外での自衛隊の武力行使に初めて公然と道を開くものとなっていることや、米軍の戦争に国民を強制動員する戦時体制をつくるもの、 という憲法に真っ向から背く重大な問題点が浮き彫りになってきました。
 しかも、この法案は2年以内により具体的な「事態対処にかかる法律」を作ることが規定されており、国民の自由と権利を制限するとともに、日本を「戦争する国」につくりかえてしまう危険な法案であります。
 今議会に、「有事法制に反対する意見書を国に提出すること」を求める請願が5件も出されたことは、平和を希求する県民の切実な声の代表であり、我々議員として重く受け止めることが求められています。
 「平和遺族会」の請願では「有事3法案は『墓地、埋葬等に関する法律』にまで及び、新たな戦没者が出ることも想定されており、平和遺族会会員にとっては衝撃的な内容である。」と、戦争で殺された戦没者の遺族として廃案を求めています。
 女性団体や母親からの請願は、自衛隊や米軍の軍事行動を何よりも優先し特権を与える一方、国民の自由と権利を制限する最悪の法案であると厳しく指弾し、子どもたちに、平和で青い地球を残していくためにも「有事法制」の立法化を許さない母親の願いが率直に語られています。
 また、学校の先生方からは、「再び子どもたちを戦場に送るな」の強い思いのもと、「戦前のように、子どもたちに戦争への協力を強制するような教育を押しつけられかねない」と、有事法制関連法案の撤回を求めています。
 さらに、これらの請願には「有事法制は、地方自治の原則を完全に否定するもの」と「地方自治体」の自治権との関わりについても言及しています。
 先日の代表質問でわが党は、「有事法案は『武力攻撃事態』の際、首相が行政各部を指揮監督するだけでなく、地方自治体などに対して「指示」権を持ち、国の代執行、国の直接執行も出来る」と、憲法の地方自治の原則を真っ向から否定するものであることを指摘しました。とりわけ本県にとっても重大問題です。
 いま、これらの危険な法案を阻止し、憲法を守るための動きが大きく高まっています。
 先月24日には東京の明治公園で4万人を超える大集会が開かれたのを始め、全国各地でさまざまな反対運動が繰り広げられています。県内でも、すでに神戸市内、尼崎、西宮、宝塚、姫路など各地で有事法制反対集会が開かれています。また、マスコミの最近の調査でも「有事法制に反対」が52.2%と「賛成」の26.6%のほぼ倍になっています。
 国会に置いても、与党議員や地方公聴会の与党推薦陳述人からも「慎重審議」を求める声が相次ぐような「欠陥法案」は当然廃案にするべきで、本請願の採択を強く求めるものであります。
  
 次に請願第169号、「30人以下学級の実現を求める件」についてです。
 今年4月から学校完全週5日制がスタートしました。子どもたちの「ゆとり」を保障する取り組みと同時に、学習内容や授業時数が減った中で、子どもたちの学習意欲を引き出し、勉強の中身を十分理解させる基礎・基本の学力保障がとりわけ重要です。そのために30人以下学級の実現は保護者や関係者の切実な願いとなっています。
 本請願と同趣旨の請願は、前回県議選の後の99年6月議会から現在まですでに16件も提出されていることからも伺えるものです。
 本県は学級規模縮小に否定的でありますが、昨年度より都道府県の判断で学級編制が可能となったことにより、全国的に「30人学級」の実施が広がっているなかであまりにも対応が遅れていると言わざるを得ません。
 いまや30人学級に踏み切るべき時に来ていると考えます。
 また、財政困難な中で「財源確保が難しい」との声がありますが、こういうときにこそ教育にもっとお金を使うべきです。「橋や道路の建設は遅れても、今いる子どもの教育は待ってくれない」と言う立場に立ちきるべきです。
 そのためにも本請願を採択しようではありませんか。

 最後に請願第76号「ビスフェノールAなどの実情を明らかにし、その安全基準の見直しを求める件」についてです。
 本請願が出されて丸2年が経過しました。ビスフェノールAの危険性は明らかでありながら、「国の基準がない」ことを口実に、十分な調査すらしていません。県下でポリカーボネイトの食器などを使用しているのは、小・中学校81校をはじめとして病院、外食産業、お総菜販売など実に広い範囲でありますが、県が調査しているのは、年間でわずか10検体から20検体だけです。それも店頭で販売している商品だけですから、「検出されなかった」と言ってもどこまで信頼して良いのか不安が増すばかりです。環境ホルモンなどへの国民の関心が高まっている今こそ、本請願を採択し、行政、国を動かす必要があります。そのため、いたずらに継続で事実上たなざらしをするのではなく直ちに採択することを求めるものであります。
 以上、議員各位のご賛同をお願いし、私の討論を終わります。ご静聴ありがとうございました。

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