議会報告

  • 2019年11月08日
    予算・決算特別委員会

    2019年度予算特別委員会 県土整備部 庄本えつこ

    ■高潮・津波対策について

    庄本えつこ委員 日本共産党の庄本えつこである。私の質問の持ち時間が少なくなってきたので、少し早口になることをお許しいただきたいと思う。

    早速質問する。

    間もなく東日本大震災から8年目を迎えようとしている。昨今、地震の活動期を言われ、また、異常気象による大雨や台風などによる被害などが多発する中で、24年前の阪神淡路大震災、東日本大震災での教訓を生かし、災害に強いまちを作るのは喫緊の課題である。

    とりわけ30年以内に七、八割の確率で起きると予測されている南海トラフへの対策は急がれるべき課題であると考える。

    それを踏まえ、尼崎市域での防災対策についてお聞きする。

    まずは、昨年の台風第21号被害についてである。各地で浸水や大風などによる家屋の一部倒壊など大きな被害が広がったが、尼崎でも尼崎港の先端、丸島で越波によって武庫川下流浄化センターが浸水するなどの被害があった。この地域の設計高さと現在わかる範囲の護岸高さを当局からお聞きしたら、南側護岸は設計高さ6.3メートル、護岸高さ5.7メートル、西側設計高さ5.6メートル、護岸高さが4.8メートル、東側の奥は設計高さ5.8メートル、護岸高さは5メートルとなっている。設計高さと護岸高さについては潮芦屋のときも、先日の一般質問での甲子園浜などでも指摘してきた。尼崎港の先端でももともとの設計高さから80センチもの大幅な地盤沈下があり、そのままになっていた。そのことが高潮越波の進入を許すことになっているのではないか。2012年、平成24年時に護岸高さを確認した際に、突き合わせの作業をし、著しく沈下しているところは早急に手だてをとる必要があったのではないか、お答えいただきたい。

    〇答弁:下水道課長(上野敏明) 防潮堤の経年沈下に対しては、平成26年から取り組んでいる津波防災インフラ整備計画やインフラメンテナンス10箇年計画に基づく対策工事を施工するときに天端高さを確認して、必要があればかさ上げを実施してきた。

    具体には、丸島地区においては、平成28年度に北側の防潮堤の津波越流対策の実施に合わせて、計画高さまでのかさ上げ工事を施工した。また、平成29年度からは、東側の未整備区間で、武庫川下流浄化センター等を守るための防潮堤の新設整備を実施しているところである。

    庄本えつこ委員 今お答えいただいたが、しかし、越波をして浸水するという被害があったので、この点では県の責任をぜひ自覚していただきたいと思っている。

    この地域は先ほどお答えがあったが、高潮10箇年計画において、護岸のかさ上げなどを検討されるとのことであるが、今わかる範囲での対応方針をお聞かせいただきたい。よろしくお願いする。

    〇答弁:下水道課長(上野敏明) お尋ねになった来年度の兵庫県高潮対策10箇年計画(仮称)の策定に当たり、見直した高波の設計条件で改めて設定した防潮堤の必要高さと測量した現状の防潮堤高さを比較する。10カ年の対象箇所としては、天端高さ不足の度合い等を勘案して優先度の高い箇所を選定する。また、防潮堤の必要高さや現状の測量結果は公表する。

    浸水被害のあった丸島地区については、未整備区間の防潮堤整備を来年度に完成させるとともに、整備済区間で越波により浸水があった箇所は3年程度でかさ上げ等の対策を実施し、再度災害を防止する。

    今後も、5年に1回程度の定期点検の際に高さを確認していく。

    以上である。

    庄本えつこ委員 的確は対策を求めていきたいと思っている。

    次に、南海トラフの津波対策についてである。

    県は、2014年6月に南海トラフ巨大地震津波被害想定を行い、その中で尼崎市は、テイナイチでは津波により945ヘクタール浸水し、2,180棟が倒壊し、8,343人が死亡するという想定が行われていた。その上で、津波防災インフラ整備計画を策定し、対策後は、浸水を約9割縮減することとなっている。尼崎港における津波防災インフラ整備計画は、来年度には予定されていた計画がほぼ終わるということで、それはぜひ急いでいただきたいと思う。

    しかし、懸念されるのは、尼崎市の内陸の軟弱地盤に伴う地盤沈下についてである。私は4年前の2015年9月の一般質問で、中島川、左門殿川、神崎川における津波遡上についてお尋ねし、そのときは、セイテキ堆積によるシミュレーション結果に基づき、遡上する津波高は堤防の低いところについては70センチに迫るが、越流しないと答弁されている。そのとき、私はセイテキ堆積の箇所数が限定的であり、沈下などもシミュレーションどおりにいかない可能性があることを指摘した。特に、尼崎は内陸部も含めて広範な埋立地である。埋立地の地盤沈下については冒頭の港の先端部分もそうであったように、予想を超える沈下が進む場合が見受けられる。南海トラフが迫っていると言われる中、シミュレーションでは越流しないとのことであったが、例えば、地震による地盤沈下についてはシミュレーションされているが、その起点となる河川の堤防高や経年の沈下などが前提条件として必要であると考える。

    そこで、現在、県が把握している中島川、左門殿川、神崎川の河川堤防の高さや沈下状況などの直近の実測が何年のもので、経年的な沈下量など、ポイントでわかるところがあればお答えいただきたい。

    〇答弁:河川整備課長(鵜崎尚夫) まず、河川堤防の堤防高についてお答えさせていただく。

    津波防災インフラ整備計画策定時にシミュレーションを実施した箇所について、直近の平成24年度の測量結果は、中島川の尼崎市南初島町でT.P.プラス6.80メートル、左門殿川の梶ケ島でT.P.プラス6.12メートル、神崎川の西川でT.P.プラス5.68メートルである。

    経年での沈下量を把握している箇所はないが、先ほどお答えした3カ所について、平成24年度の測量結果と計画堤防高を比較したところ、その差は、中島川の南初島町ではプラスマイナス0センチ、左門殿川の梶ケ島ではマイナス1センチ、神崎川の西川ではプラス1センチとなっており、ほとんど沈下は見られていない。

    庄本えつこ委員 ほとんど沈下は見られないというところであるが、尼崎は、先ほども言ったが、埋立地が多いところである。内陸部までそうである。かつては工業用水なども取水され、沈下も大きく、軟弱な地盤とされているだけに、地元の皆さんの不安は大きいと思う。堤防高から逆流する津波が70センチに迫るということも、もしこれから経年沈下が進んでいけば、起点が下がり、もっと堤防に迫って、越波、越流の可能性が出てくるということであるというふうに思っている。昨年の台風21号被害を踏まえ、実測を行っているとのことで、その結果を踏まえ、シミュレーションをし直すことを求めるが、いかがか。

    〇答弁:河川整備課長(鵜崎尚夫) 現在、来年度の兵庫県高潮対策10箇年計画策定のため、堤防天端高を測量しており、平成24年度の測量結果と比較することで、その間の経年沈下量を把握する。

    今後の定期的な測量の必要性については、現在実施中の測量結果を踏まえて判断したいと考えている。

    なお、先ほどお答えした、現況堤防高と計画堤防高との差がプラスマイナス1センチ程度であることであって、それは竣工から、中島川は13年、左門殿川、神崎川は約40年、それぞれ経過した数値であることを勘案すると、今後大きな沈下は生じてないものと考えている。

    庄本えつこ委員 経年測量、ぜひ検討していただきたいと思う。

    繰り返しになるが、特に地盤沈下が懸念されている尼崎のようなところでは、堤防高や護岸高、内陸も含め定期的な実測調査を行い、その都度、シミュレーションをし直して、必要な対策を講じるべきだと考えているところである。頻発する災害、そして、南海トラフ地震への不安が住民の中で広がっているだけに、住民の命と財産を守る立場で、これまでの対策にとどまらない必要な対策を全て打って、安心して災害に備えられるような兵庫県となるように力を尽くしていただくことを要望し、また、私たち自身もそのためにともに奮闘する決意を述べて、次の質問に移る。

    ■工事の計画見直しを

    庄本えつこ委員 次に、園田西武庫線藻川工区についてである。

    藻川の東、東園田地域の住民の皆さんは、園田西武庫線の工事を知ったとき、何を今さらと驚き、なくても不自由しないのにと作ることに賛成ではなかった。今は計画や工事が進められている中、喜んで認めているわけではないが、中止そのものは求めていない。しかし、現在の計画のまま進められれば、騒音、排気ガスなどの大気汚染、日照、景観悪化など、住環境に大きな影響を及ぼすことを心配し、また、用地収用が2メートルから4メートルに変更されたことへの不安を抱き、その影響は最小限にしたいと設計など、計画の見直しを求めている。地域の皆さんはこの間、西宮土木事務所の出前講座を活用したり、専門家の協力を得て何度も勉強会を行ってきている。そして、園田西武庫線を考える会を立ち上げ、知事にも要望を提出しているが、誠実な答えが返ってきていない。要望については知っていると思うが、具体的にお聞きする。

    まず、車道横に造る自転車道についてである。

    大型トラックやバスも通るといわれる片道3メートル、2車線の道路横に1メートルの自転車道を作る計画であるが、道路に線を引くだけであったら自動車との接触事故が起こる可能性が高く、大変危険であると考えるが、いかがか。

    〇答弁:道路街路課街路担当参事(荒谷一平) 県内では、自転車と歩行者の事故が最近10年間で約1.4倍に増加し、安全で快適な自転車通行空間の確保は重要な課題である。特に、自転車利用の多い尼崎市では、その連続性の確保に配慮が必要である。

    このため、本路線においても、新藻川橋の両側アプローチを含めた全線で自転車通行空間として1メートルの路肩を確保する計画としている。

    路肩幅員の1メートルについては、国の安全で快適な自転車利用環境創出ガイドラインの車道混在の場合の必要幅員を採用しており、車両が横を通行しても安全な幅員と考えている。

    庄本えつこ委員 道交法が変わって、自転車は車道を走るのが基本というのは承知しているが、危険な場所については自歩道ということで歩道を走ることができる。今、お答えになったガイドラインは国交省から出されているものでもあり、この場所については尼崎自転車ネットワークにも位置付けられているが、市の計画には整備方法は記されていないので、他の方法で工夫することもできる。例えば、道意線のJR立花駅横を越える陸橋の部分は自転車通行禁止である。山手幹線では武庫川を越える橋は自歩道であるが、スロープの部分は西宮側も尼崎側も自転車通行禁止である。地下道や土手側に自歩道を造るなどの工夫をしている。園田西武庫線の1メートルの自転車道計画は危険度から見ると無謀としか言いようがない。重大交通事故につながりかねない今の計画を変更し、自転車道をなくし、自転車通行禁止道にすべきであるが、いかがか。

    〇答弁:道路街路課街路担当参事(荒谷一平) 委員提案の通行禁止にするということであるが、やはり自転車の通行環境を確保するというのは今の昨今の時代において必要なことと考えている。

    それから、地元提案である、路肩幅員を縮小して、自転車を側道を経由して伸ばすというような提案があった。しかしながら、その場合、自転車を側道に誘導すると、堤防の車両が通行することによって、約200メートルの大幅な遠回りが必要となる。そうすると、多くの自転車が遠回りを避けるため、危険な本線を通行すると考えられる。そのため、本線に路肩幅1メートルを確保しているものである。

    東園田地区ではこれまで9回の説明会を開催するなど、事業への理解を求めてきた。今後とも地権者を含めた地元住民の理解が得られるよう、丁寧に説明を繰り返し、円滑な事業推進に努めていく。

    庄本えつこ委員 ほかのやり方もあるわけであるから、ぜひ工夫していただきたい。私も自転車愛乗者である。車道を走ることを心がけているが、隣の自動車が通るときなど本当に恐怖を感じるし、バスやトラックなど、本当に怖い思いをしている。まして子供を自転車に乗せて走るお母さんたちにとっては本当に危険である。1メートルの自転車道は安全通行を保証するものではなく、事故につながるものであると思っている。事故が起こってからでは遅いと思う。地元住民は自転車道をなくすことで安全面とともに道幅減につながり、側道も1メートルずつ減らせば、用地収用をもとの2メートルに戻すことができると訴えている。そのほか、県車道の問題、南北疎水道路問題などがあるが、ぜひ住民要望をしっかり受け止めていただきたいと思う。

    最後に、住民合意なしでは工事は進まないことを要望して、私の質問を終わる。

    ありがとうございました。

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