議会報告

  • 2019年02月28日
    本会議

    第343回本会議 2018年度補正予算案・追加議案への反対討論 きだ結

    私は、日本共産党県会議員団を代表し、今議会に上程されている平成30年度補正予算・追加議案34件の内、第149号議案、第150号議案、第152号議案、第156号議案、第169号議案、第172号議案、第174号議案、第175号議案、第176号議案、第180号議案、計10件について反対し、その主な理由を述べます。

    〇塩づけ土地を何の反省もなく新たな借金で環境林として買い戻すな

    まず、第149号議案「平成30年度兵庫県一般会計補正予算」、第150号議案「平成30年度兵庫県県有環境林等特別会計補正予算」、第152号議案「平成30年度兵庫県公共事業用地先行取得事業特別会計補正予算」、第156号議案「平成30年度兵庫県公債費特別会計補正予算」について、主な理由を述べます。

    これらの議案には、用地先行取得事業会計から宝塚新都市玉瀬用地70.21ha、南あわじ市津井用地33.27ha、南あわじ市伊加利用地57.89ha、合わせて161.37haを、一般会計からの繰り入れ金12億7千9百万円と、地域活性化債115億1千3百万円を起債し、合わせて127億9千3百万円を支出し、県有環境林として取得し、県有環境林特別会計からはその売却収入を借金返済のための財源として、公債費特別会計への繰り出しが含まれています。 反対の第一の理由は県民に十分な説明なく新たな起債を行おうとしていることです。

    そもそも今回県有環境林として取得する宝塚新都市玉瀬用地含め3用地は平成2年~13年にかけて、ゴルフ場開発など「乱開発から県土を守り秩序ある整備を図る」ことを目的に莫大な県費を投入して取得された用地ですが、この間何ら整備されることなく「塩漬け用地」として用地管理費と借入金利息ばかりが膨れ上がりました。当時の3用地取得価格105億7千万円に対し、この間支払った利息は13億4千万円、管理費は8億8千万円にもなり、簿価は127億9千3百万円にまでなりました。過去の用地取得事業の失敗を県有環境林事業という曖昧な事業のもと県民に十分な説明なく新たな借金を作ることは認められません。

    第二の理由は、起債目的でもある環境林事業の効果の検証が全く県民に明らかにされていないことです。

    当局は県有環境林としての取得理由について「有利な交付税措置のある地域活性化事業債に借り換えるため」と、この間説明してきました。しかし、本来、財政対策を目的とした起債は認められておらず、あくまでも本県での起債目的は、環境林事業として取得し、「低炭素社会の実現に資する」と、いうことになっています。しかし、これまで環境林取得には1,170億円が充てられ、本県最大の環境事業であるにもかかわらず、環境基本計画にさえ位置付けがされていません。地方自治体は予算執行にあたって最小の経費で最大の効果を発揮することが求められています。1170億円の環境事業費用に対する効果を県民に明らかにすべきです。

    第3の理由は、H28・H29年度に公共事業用地先行取得特別会計で取得した淡路花さじき用地を、一般会計で買戻し、起債元金の償還も含まれていることです。

    淡路花さじき用地は、当初限定的な事業で土地所有者からの賃貸契約が続けられてきましたが、県は、当初見込みを上回る利用者の増加によって恒久的な事業へと変更するため、64筆38名から、約13.6haを約9億7500万円で用地を買い取りました。

    県行革で県有地を減らしている中で、もともと国のパイロット事業の失敗の土地の一部でもあり、投機目的と思われる売買も繰り返されていた土地を買い取る必要はなく、賃貸料の変更も含めて賃貸契約の継続を努力すべきです。

    〇不要不急の公共事業を推進するな

    第四の理由は、かねてから反対をしている事業費が計上されていることです。北近畿豊岡自動車道事業でインターチェンジの改良工事費が増額されています。また、但馬空港管理・運航対策費3012万4千円が計上されていますが、運行支援費で1675万9千円の増、日本エアコミュター(株)のサーブ機の機材更新で、2016年から約27億円の新型機ATR機を15年分割で購入していますが、その更新費として1098万4千円増が含まれています。また、園田西武庫線街路事業費が含まれているため賛同できません。

    以上の理由で、第149号議案、第150号議案、第152号議案、第156号議案に反対します。

    〇介護福祉を金儲けの道具にするな

    次に、第169号議案「平成30年度兵庫県地域創生整備事業会計補正予算」(第2号)

    企業庁は、地域創生事業で新たに地域介護福祉拠点整備に着手していますが、公共性の高い高齢者福祉施策は、県の福祉部局など専門職がかかわるべきと考えます。万寿の家の老朽化による移転建て替えには、もちろん反対するものではありませんが、経済性の発揮を目的とする企業庁事業の縮小を求めており、事業の拡大に反対します。

    〇大企業に有利な産業立地補助金をやめ、中小企業への直接支援を

    次に、第172号議案「産業立地の促進による経済及び雇用の活性化に関する条例の一部を改正する条例」についてです。

    今回の改正案は、これまで3年間ごとに失効していた本条例の施行期間を「経済・雇用活性化プラン」に合わせて施行期間を5年に延長しようとするものです。また施工規則によって、若者や女性から就職先のニーズとして高いオフィス立地にも新たに賃料補助などを設けようとするものです。

    日本共産党議員団は、以前から外からの「呼び込み型」経済対策である本条例にそもそも反対してきました。産業立地促進に関して、20億円以上の設備投資、中小企業は10億円以上、促進地域では1億円以上など、まとまった投資が必要で、中小企業にはハードルが高すぎます。また、全国的にもまれな天井知らずの大企業立地のための補助金支援を行い、パナソニック一社に130億円もつぎ込みましたが、尼崎工場は全面撤退、姫路工場では、未だ地元からの正規雇用の確認はされていません。

    産業立地促進条例は雇用の創出を目的に平成14年施工以降、毎年全国4位以内の企業誘致を行い、平成14年以降の累計誘致件数は1098件で、全国2位とのことです。また、地域創生戦略の中では、「兵庫への新しい人の流れをつくり、人材の流出を流入へと転換させる」事業として大きく位置付けられています。

    兵庫の人口社会減は平成7年の阪神淡路大震災で大きく減少したものの、その翌年から平成15年までは連続して社会増が続きました。しかし、産業立地促進条例が施工した直後の平成16年からは社会減へと転じ、平成22年以降は毎年社会減となっています。社会増対策として、地域創生戦略でも予算規模でも大きく位置付けられていますが、企業呼び込みという本条例の破たんは明らかではないでしょうか。

    外からの企業呼び込み型ではなく、一次産業や地域の地場産業を支援する施策への抜本的転換こそ必要です。

    今やるべきことは、「住宅・店舗リフォーム助成制度」の創設などによる中小企業の仕事起こし、また、中小企業への直接支援を伴う賃上げ支援です。本当に中小企業のための条例に変えるべきであり、本条例の改正には賛同できません。

    次に、第174号議案 「ひょうご経済・雇用活性化プランの策定」についてです。

    今回の活性化プランにおいて、兵庫経済のめざす姿を「新たな時代を拓くすこやかな兵庫経済の構築」を掲げ、「2030年の展望」の実現に向け、経済・雇用分野における具体化を推進するとしています。共産党議員団は「2030年の展望」について、ワークライフバランス、「働き方」の側面から、また、「農業の大規模化の押しつけ」の側面などから、具体的な事例を示し、県民の暮らしはよくならないと反対しました。

    今回の活性化プランでは、これまで通りの「県内投資を促進する立地競争力の強化」をめざし、産業立地条例に基づく産業立地の促進、市町・事業者等関係機関との連携による企業誘致推進を進め、新たに三宮周辺地区など中枢市街地の再整備を進めるとしています。先ほどの産業立地条例でも申し上げましたが、大企業呼び込みのための優遇税制、誘致補助金制度ではなく、事業数で99%、従業員数で約8割を担う中小企業への手厚い支援こそが必要です。中小企業振興条例を軸にした内容に抜本的に転換するべきであり、賛同できません。

    〇2050年80%削減に向けた厳しい二酸化炭素排出削減目標と実行計画を

    次に、第175号議案 「第5次兵庫県環境基本計画の策定」の件についてです。

    地球規模での温暖化の影響で、異常気象による集中豪雨が多発するなど災害リスクがたかまっており、温暖化対策は待ったなしの課題です。

    今回の計画策定では20の重点目標が掲げられていますが、喫緊の課題である温室効果ガス排出量規制については、2030年度までに2013年度比で26.5%削減するとしています。これは、「京都議定書」に代わる2020年以降の温室効果ガス排出削減等の新たな国際枠組みを決めた「パリ協定」のもと、政府が国際登録した削減目標と同じです。

    この政府の削減目標自体が、京都議定書で基準としていた1990年比では、18%削減にすぎず、EUの2030年比40%削減との差は歴然です。

    しかも、26%という2030年度削減目標でさえ、原発の再稼働が前提です。原発依存から脱却し、再生可能エネルギーの導入を抜本的に増やさなければなりません。

    また、兵庫県の特徴として、温室効果ガスの排出量の産業部門が約65%も占め、産業部門の取り組みが温室効果ガス排出量に及ぼす影響が大きいと指摘しながらも、計画には、総量規制の義務付けをせず、排出抑制計画の策定及び措置結果の報告を求めているにすぎず、あまりにも不十分であり認められません。

    〇教育内容に不当に介入せず、少人数学級拡充、教員定数抜本増など教育環境の充実を

    次に、第176号議案「ひょうご教育創造プランの改定」についてです。

    本議案は、2005年に広範な国民の反対を押し切って、行政が教育内容に介入する改悪が行われた教育基本法に基づき、策定されている教育振興基本計画を改定しようとするものです。「国の第3期教育創造計画」の策定過程では、2017年6月に、日本経済団体連合会が、産業界の求める人材育成の観点からの意見をあげており、そのことも色濃く反映したものになっています。

    そもそも教育とは、人間の内面に深くかかわる崇高な営みであり、人生を左右するほどの影響力を持っています。しかし、教育内容は、これが絶対というものはなく、子ども自身が教師との日々のふれあいや教材の中からみずからの生き方を探り選び取っていくものであり、特定の価値観を押しつけたり誘導すべきものではありません。教育の独立性、これは、戦前、戦中の教育が、大多数の国民を戦争へと駆り出し、日本だけでも310万人の犠牲者を出したという歴史から導き出された貴重な教訓です。

    したがって、教育内容やその方法を行政が決めることは、教育の自主性・独立性を侵すものであり、地方自治体にとっては努力義務にすぎない教育基本計画を策定することそのものに日本共産党議員団は反対しています。

    最高裁でも、教育の国家介入については、できるだけ抑制的であるべきと要請され、法律や法令に基づくものであっても、教育の不当な支配になる場合があり得るという判決が確定しています。

    現在、日本の教育予算の水準は、OECD諸国の中で最低であり、兵庫県でも教育予算を抜本的に増やし、学校事務費の増額、少人数学級の実現のための教職員定数の増や高過ぎる学費の解消こそが早急に求められています。したがって、今回の改定に反対です。

    〇県営住宅の管理戸数削減はやめよ

    最後に、第180号議案「県営伊丹野間住宅第4期建築工事請負契約の締結」についてです。

    第4期ということで最終となりますが、もともとの管理戸数9棟390戸が3棟316戸となり、74戸削減されることになります。低廉な家賃で住宅を提供する県営住宅の役割が高まっている中で、管理戸数を減らすことに賛同できません。

    以上、議員各位のご賛同をお願いし、私の討論を終わります、ご清聴ありがとうございました。

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