議会報告
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私は、日本共産党県会議員団を代表し、第101号議案「行財政の運営に関する条例」に反対し、以下その理由を述べます。
本条例案は、本議会に提案されている第112号議案「行財政運営方針の策定」及び、これに基づく今後10年にわたる取組みに関して、必要な事項を定めるため本条例を制定しようとするものです。
行財政構造改革特別委員会でも述べてきましたが、「行財政運営方針案」では「基幹道路八連携軸」として高速道路を新たに115kmを延長し、総延長距離918kmへと整備をすすめようとしています。
また、県庁舎の耐震化については、対策は必要です。しかし、それに合わせ、「元町山手地区の再整備」を打ち出すなど、新たな借金を積み増す事業計画も浮上しています。
今回の「行財政運営方針案」は、従来の大型公共事業をさらに推進し、新たな借金をつくる一方、社会保障費や人件費を財政的に制限し、「選択と集中」の徹底として、県営住宅の統廃合による戸数削減、病院や警察の統廃合、水道事業の広域化、阪神北県民局と阪神南県民センターの統合など、県民の安全・安心の拠り所でもあり、地域創生の拠点ともなる公共施設の統合再編を進めようとするものです。
これまで通りの高速道路優先の大型公共事業から、自然災害が多発する中で減災・防災型公共事業への転換、削減された医療費助成制度の復活など県民の福祉・暮らしが大切にされ、それを担う職員・公共施設の充実こそ必要です。
提案されている「行財政運営方針案」では、住民福祉の増進という、自治体本来の役割を十分に発揮できるものになっていません。以上の理由により、本議会に提案されている「行財政運営方針の策定」を目的とする第101号議案「行財政の運営に関する条例」に反対し、私の討論を終わります。