議会報告

  • 2024年09月19日
    本会議

    齋藤元彦兵庫県知事への不信任決議案、全会一致で可決

     齋藤元彦兵庫県知事に対する不信任決議案が全会一致で採択されました。庄本えつこ県議の決議案への賛成討論を紹介します。

     

     私は、日本共産党県議会議員団を代表し、「齋藤元彦兵庫県知事に対する不信任決議案」に賛成の立場から討論をいたします。

     元西播磨県民局長の知事等に対する告発文について、知事は3月27日の記者会見で「事実無根」「嘘八百」「公務員失格」とし、処分をすることを踏まえた発言をしました。しかし、コーヒーメーカーを受け取っていた事実が判明し、知事が言うように決して事実無根の文書ではありませんでした。その後設置された百条委員会での資料調査、証人尋問、職員アンケートから次々と事実が明らかになってきました。

     

     元県民局長の知事等に対する告発文について、知事は初動から間違いを犯しました。3月20日に知事が文書を手に入れ、21日に片山前副知事をはじめ4人の幹部を招集し、「徹底的に調べよ」と告発者捜しを命じました。

     この文書は3月12日、元県民局長が県警、県議会議員、メディアの10者に告発文を送った時点で、外部公益通報として取り扱うべきものでした。

     さらに3月27日の辞令交付の時に元県民局長が片山前副知事等に「告発文の内容をきちんと精査してから対応してほしい」といった時点で、内部公益通報にあたるのです。少なくともこの時点で、公益通報として扱い、文書の中身について事実、真実を調査しなければなりませんでした。しかも4月4日、県は公益通報を受理したにもかかわらず、知事が行ったことはまず「告発者捜し」、パソコン押収、正式な事情聴取とは言えない圧迫的な事情聴取、県民局長解職、内部調査のための退職保留です。これらは、専門家の指摘では、「通報者の探索は行ってはならない」という公益通報者保護法第11条に基づく業者がとるべき措置に関する指針に対する明らかな違法行為です。さらに停職3か月の懲戒処分も公益通報者保護法に違反する不利益扱いで、違法と断ぜられるものであり、知事等の行為は、違法に違法を重ねたものです。このことについて百条委員会で質しても、知事は「間違った判断ではない」とし、今でもその態度は崩していません。

     日本共産党県議会議員団は、7月22日、知事に対し「県政の混乱を招いた責任を取り、辞職を強く求める」見解を表明し、知事にも届けました。さらに8月30日には、浜田知昭県議会議長に対し「不信任決議など県議会として取りうるあらゆる手立てにより、齋藤知事の辞職を求める態度表明を行うよう」申し入れをしたところです。

     

     県民の多くも知事の辞職を求めています。

     県民の負託を受けた議員全員の総意として、つまり県民の総意として「知事に対する不信任決議案」に対し賛成を表明いたします。知事は、法律に則り態度を決めると言い、議会解散についても否定していませんが、議会解散など全く大義も道理もなく、言語道断と言わざるを得ません。知事には、この決議案を重く受け止めていただき、ただちに辞職することを求めます。

     この告発文書問題で、県民のために働いてきた2人の職員が亡くなられたことは痛恨の極みです。告発者の元県民局長は「一死をもって抗議する。百条委員会で最後まで解明をしてほしい」とのメッセージを残しています。「一死」というのは大変強く重い言葉です。元県民局長の思いをしっかり受け止め、真相解明すること、又、県職員が県民のために力を発揮できる県庁にしていき、県民の信頼を取り戻すために力を尽くすことを表明して、私の討論を終わります。ありがとうございました。

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