議会報告

  • 2018年03月12日
    予算・決算特別委員会

    2018年度予算特別委員会 県土整備部 いそみ恵子

    国道176号名塩道路整備について

    ■いそみ恵子■ 西宮選出日本共産党県会議員団のいそみ恵子である。

    早速、質問に入る。

    まず、一般国道176号名塩道路の整備についてお聞きをする。

    名塩道路は、西宮市山口町から宝塚市栄町まで、計画延長10.6キロメートルで、国土交通省の直轄事業として総事業費約901億円で整備が進められ、2017年度事業費として約15億9,000万円が計上され、交通渋滞の解消や安全確保などを目的に整備がこの間進められ、計画延長の約65%に当たる6.9キロメートルが供用開始されている。

    この間、名塩工区部分が整備されたが、どのような事業効果があったのか、まずお答えいただきたいと思う。

    ■道路街路課長(上田浩嗣)■ 名塩道路は、交通混雑の緩和、交通安全の確保及び異常気象時の通行規制区間の解消を目的として、国が事業を進めている。

    平成27年度に供用した名塩工区1.4キロメートルは線形のよい4車線道路となったことから、供用前後で走行速度が2倍となり、利用者の走行性や快適性、安全性が格段に向上した。

    また約9割の交通が名塩道路に転換したことにより、沿線住民の安全性が向上するとともに、1日2,000人が利用するJR西宮名塩駅への路線バスの定時性が確保されるなど、利便性が向上している。

    ■いそみ恵子■ 今、ご答弁いただいたように大変大きな事業効果が、私、あったというふうに思う。特に、先ほど話があった通勤・通学にJR西宮の名塩駅、利用されるが、主要な交通手段である路線バスが、1日約2,000人が利用している。開通前は、1ヵ月で50便以上あった朝の通勤時間帯における10分以上の遅延が解消し、沿道住民の皆さんからも喜びの声が届いているということである。

    例えば、あるバス利用者の方からは、出勤時にJR名塩駅までのバスの乗車時間が短くなって楽になったと、遅れることなく時間どおりたどり着くようになり、本当に便利になったと、こんな声も聞かれるところである。

    私は、この整備については、何度が現地調査を行ってきて、国土交通省近畿整備局に出向き、直接当時の署長に要望した。狭い車道を当時、1日2万3,700台、大型車両、トラックなどが行きかい、そこで歩道が整備されていないまま通学路として、通園路として幼稚園児や児童がびくびくしながら通学をしている、通園をしている、いつ事故が起こってもおかしくないということで、実態を示してその整備を強く求めてきた。その当時、所長さんは、名塩工区は近畿整備局管内の道路の中で危険性においてワーストワンだということも言われたことも思い出す。歩道も整備され、住民の皆さんの、あるいはお子さんたちの危険性が解消されたということは、本当に大きな事業効果があったと、このように評価をしているところである。

    次に、残る事業区間のうち、今、事業中である生瀬工区の早期完成、それから東久保工区などの促進の課題があると思う。これまでも言われているとおり、もう既に用地買収が終わっている生瀬工区は、異常気象時、通行規制区間に指定されており、その解消が一日も早く急がれるところである。この生瀬工区の事業の進捗状況についてお聞きしたいと思う。

    ■道路街路課長(上田浩嗣)■ 名塩・生瀬工区2.9キロメートルには、異常気象時通行規制区間2.4キロメートルを含んでいる。

    現在、2.9キロメートルのうち、西側の900メートルは概成している。

    東側の2キロメートルについて、現在、木之元地区改良工事、大多田橋かけ替え工事、並びに生瀬地区改良工事が進められている。

    生瀬地区改良工事は河川工事等とふくそうするので、工程等を調整しながら進める。

    さらに、残るトンネル工事及び切り土・のり面工事の早期着手を国に働きかけていく。

    ■いそみ恵子■ 今、お答えいただいたとおりである。

    今、生瀬工区、進捗されていただいているが、ここは、先ほど申し上げたとおり、異常気象時通行規制区間ということで、連続雨量が190ミリ、または連続雨量160ミリで、時間雨量40ミリに達した場合、この区間は通行止めになることが、この間頻繁に繰り返されてきた。通勤、そして通学など、住民の日常生活への大きな障害になってきた。例えば、2014年約8時間、それから2015年には約15時間の通行止めとなり、JR宝塚駅などのコンコースあるいはピロティなどで通勤のお客さんが、結局一夜を過ごさざるを得ないという状況であった。一刻も早く、その改善が求められており、地元からも市長が会長の一般国道176号線整備促進期成同盟会からも国に要望が出されている。

    実は、私も、先般、国土交通省に名塩道路の整備、それから特に先ほど申し上げた、この異常気象時通行規制区間となる、この生瀬工区、これについては本当に早期整備をしてほしいということで、直接その要望を行ってきたところである。ぜひ、その改善に向けて、引き続き整備・促進を国に求めていただきたいということで、この点について、もう一度ご答弁いただきたいと思う。

    ■道路街路課長(上田浩嗣)■ 一般国道176号整備促進期成同盟会の活動としては、平成28年度、29年度とも西宮市長をトップにし、国土交通省、財務省に要望活動を行っている。引き続き、この活動を継続し、整備促進されることを要望していきたいと考えている。

    ■いそみ恵子■ 今、お答えいただいたけれど、引き続きぜひ県のほうからも国に対して、その促進方、ぜひ要望を引き続き行っていただきたいと、このように思っている。

    それで、この生瀬工区についても先ほど、るる申し上げたが、やっぱり名塩工区と同じように大変狭い歩道、大変狭い幅員で、そういう中で子供たちがやっぱり通学路としても使っている。それでここは、用地買収も終わっており、国に対して早期の完成、これを強く求めていただきたいということ、このことを強く申し上げたいところである。県として、力も尽くしていただきたいということで、この生瀬工区については引き続き要望をしていきたいと思っている。

    それから、残る事業区間、先ほども申し上げたが、東久保工区、こちらのほうだが、これについて2018年度、新年度の事業計画の見通しについて、これについてお聞きしたいと思う。

    ■道路街路課長(上田浩嗣)■ 名塩東久保工区2.4キロメートルでは、用地買収に着手しているものの、国としては、まず名塩・生瀬工区の整備を優先されており、その進捗にめどがついた段階で本工区のバイパス工事に着手する予定と聞いている。

    県としても土地開発公社が用地事務を受託するなど用地取得の推進に協力していく。

    今後とも、地元西宮市、宝塚市及び川西市で構成される一般国道176号整備促進期成同盟会と連携しながら、名塩道路全線の事業促進に努める。

    ■いそみ恵子■ 今、ご答弁いただいた。県としても用地買収のほうも含めて、力を尽くしていきたいということだが、こちらの東久保地区、これについては、大変、現道が急カーブを連続している。それで、大変、車の事故も起こっているところである。歩道についても、やっぱりここも整備されておらず、歩行者にとっても危険な状態にあるということで、よく現場もご存じのとおりだというふうに思うが、この点についても引き続き、ぜひ整備を強く要望しておきたいと思うので、よろしくお願いしたいと思う。

    武庫川の河川改修について

    ■いそみ恵子■ それから、次に、この名塩道路の整備とともに今、一体的に取り組まれている武庫川の河川改修についてお聞きする。

    武庫川水系整備計画に基づき、現在、県の事業として仁川合流点から名塩川合流点の下流部掘り込み区間の河川改修が、今、行われているが、その進捗状況についてお聞きする。

    ■武庫川総合治水室長(中野光雄)■ 武庫川青葉台地区では、河川整備計画に基づき、戦後最大の昭和36年洪水と同規模の流量を安全に流下させることを目標に、生瀬大橋から名塩川合流点まで約2.5キロ区間において、河道拡幅や西宝橋のかけ替えなどを計画している。

    現在、河道拡幅では、西宝橋上流左岸側の用地取得を進めている。

    西宝橋かけ替えについては、詳細設計が完了した。

    ■いそみ恵子■ 今、お答えいただいたが、西方橋、これ西宮市の市道である。そういうことで、今、上流左岸の用地を取得していこうということと、それから今、詳細設計、これが完了したということで、今、答弁をいただいたところだが、それで、先ほど申し上げたように西方橋は市道ではあるが、先ほどの名塩道路の整備も合わせて行われているということなので、県と市が国交省にも委託され、それで事業が一体的に進められていると、このようにお聞きしているところである。

    これについて、全体事業費、それから国や県・市のそれぞれの工事費の負担割合、また現在の進捗状況、これについては、今、お答えをいただいたが、もう少し具体的にお答えいただければと思っている。2018年度、また今後の事業計画についてお答えいただければと、このように思うがいかがだろうか。

    ■武庫川総合治水室長(中野光雄)■ 委員指摘の西方橋については、河床掘削に伴い橋脚基礎の根入れが不足していることから市道としてかけ替えが必要となる。

    西宝橋の現況は車道1車線で歩道幅員は1メートルと狭いため、2車線を確保して、歩道幅員を3メートルにするなど現在の幅員を10.5メートルに拡幅する。

    また、迂回路を設置して、現位置にかけ替えを行う。

    工事期間中の迂回路の仮橋は、現橋梁付近に設置すると西宝橋南詰交差点において近接した箇所に新たな交差点を設置することになり、国道176号の交通の安全性が確保できない。このため、車道は現橋梁から約230メートル上流に仮橋を設置し、歩道はJR生瀬駅へのアクセスを考慮し、現橋梁の直上流に仮橋を設置する。現在、橋の詳細設計が完了し、左岸青葉台地区側の拡幅に必要な用地取得にも着手している。来年度から、迂回路として仮橋工事に着手する。

    西宝橋のかけ替えについては、名塩工区現道拡幅工事と密接に関連することから、委員、指摘の設計及び施工は国が実施し、地元調整は3者協同で行っている。

    費用負担については、まず、西宝橋のかけ替えは、現橋梁幅員分が県、拡幅分が西宮市の負担となる。また、迂回路については、国が施工する国道176号名塩工区拡幅工事でも利用するため国・県・市の負担となる。

    最後に、現在、西方橋の橋梁部分の詳細設計は完了しているが、迂回路の仮設計画等の施行計画を検討中であり、総事業については、お答えできない。

    ■いそみ恵子■ 今、詳しくご報告をいただいた。それで、本当に今の西方橋、非常にやっぱり幅員が狭いということで、歩くのもなかなか大変だというような状況で、これが今、詳細設計が終わって、いよいよ新しい橋へとかけ替えていくということであるが、いろいろとやっぱり、今現在の先ほど幅員の話、歩道をやっぱりきちっととるということも含めて、大変30年度以降いろいろと計画を進めていく上で、いろいろあるというふうに思うので、ぜひ、この間、住民の皆さんに対する説明会なども行われていると思うが、説明会で皆さんがどういう声を上げているのか、その辺について多分把握されていると思うが、この点についてまずお答えいただきたいと思う。

    ■武庫川総合治水室長(中野光雄)■ 住宅移転交渉については、稼働拡幅区間では14件の用地取得が必要であり、既に3件の取得が完了している。今年度は、新たに4件の物件調査に着手し、うち2件については売買契約を締結したところである。

    西方橋のかけ替えについては、4件の用地取得が必要であり、今年度から物件調査に着手しており、来年度から用地取得を進めていく。地権者のうち、永住を前提に住宅を購入された方などからは、理解を得られていないが、事業に対する理解と協力が得られるよう、今後も粘り強く交渉を進めていく。

    ■いそみ恵子■ 今、お答えいただいたが、昨年6月10日に地元の説明会が行われたということで、今、それ以降いろいろと県が直接移転交渉に携わっているというふうに思う。今、お話があったように、この西方橋のつけ替えによると4件。それから、武庫川のちょうど対岸だが、青葉台で14件ということで、うち3件については移転をされていることだとか、それから、新たに4件交渉されて締結も2件されているということでお聞きしたが、これでいうと、あと残っている方7件になるということで、今、永住を求めてこの地に帰られたということで、交渉自体は粘り強く進めていきたいということだが、この点について、私も実は対象となっている住民の皆さんに、特に青葉台の方々についてお話もお聞きしている。この住宅街、青葉台というのは、やはり早くから開発をされて、それで、ご承知のとおり本当に豊かな自然も残り、そして目の前に武庫川という川もあり、ここをついの住みかというふうに思って移り住み、住民の皆さんも本当に永住の地だということで、年も重ねられてきた。そして、住民の方々に、私はもう十分にこの事業の説明も行っていただきたいということで、粘り強く交渉を進めたいということであるが、住民合意を図っていただき、やはり決して強制しないと、こういうことがやっぱり必要だというふうに思う。この点について、言明をしていただきたいということで、お聞きしたいと思う。

    ■武庫川総合治水室長(中野光雄)■ 用地交渉については、河川改修の進捗状況などを踏まえて、強制的な収用等に関しては慎重に判断していくものと考えている。

    ■いそみ恵子■ 今、先ほど、対象のちょっとお聞きしてたのと違うわけで、この青葉台の方々、残っている対象者はあとやっぱり9件ということで、慎重にこの件については対応していきたいということで、決して強制しないということで、その言明はいただけなかったんだが、私はやっぱり先ほど申し上げたように、本当にこの地に移り住まれて大変長い時間経過をしている。確かに、何度も武庫川が大変な集中豪雨などで氾濫をして、そしてその住宅、1階部分は皆さん車庫などにして、それから2階部分が主な住居ということになっているが、そのたびに、私も水がつかったときに行かせていただいてお声もお聞きしてきてるが、やっぱりそれでも本当にこの地に、ついの住みかだということで住んできたんだからということで、何とかこのままずっと住み続けたいという思いの方がたくさん残っていると思う。ですから、そういう点ではこの問題については、やっぱり十分事業の説明を行っていただいて、住民合意というか、そういうものがなければならないと思う。ですから、決して強制しないんだということ、これについては、あくまでも私は、これは任意の交渉である。この点については確認をしておきたいと思うが、いかがだろうか。

    ■武庫川総合治水室長(中野光雄)■ 委員ご指摘のとおりで、現在の用地交渉に関しては、任意の交渉ということで、引き続き残りの地権者の方にも戦後最大の36年の洪水を安全に流下させるための稼働対策として、稼働拡幅を位置付けているので、引き続き理解が得られるように丁寧な説明を行っていく。

    ■いそみ恵子■ 引き続き丁寧な説明をしていきたいということで、この問題は本当に武庫川の総合治水計画、武庫川水系の整備計画、これに基づいて順次下流から、そして上流まで含めて、やっぱり住民の皆さんのこの計画を推進していく上で皆さんの理解がなければ、私はやっぱり進められないと思う。ですから、あくまでも先ほど申し上げたように、これは特に青葉台の件については任意の話し合いであり、決して強制しないということで、引き続き丁寧な住民の皆さんへの説明を行っていただき、事業を進めていっていただきたいということで、私からの質問は終わりたいと思う。どうぞよろしくお願いする。ありがとうございました。

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