議会報告

  • 2023年06月19日
    本会議

    第363回本会議 議案討論 久保田けんじ

    第75議案主要地方道加古川小野線東播磨道北工区国道175号AB-3ランプ橋上部工事請負契約締結

    日本共産党の久保田けんじです。日本共産党県議団を代表して第75議案について反対の立場から討論します。東播磨高速道路は全国総合開発計画に位置づけられた高規格道路を補完する地域高規格道路です。全国総合開発計画の目的は一貫して東京一極集中是正と地方の人口流出抑制が目的でした。しかし大型開発を進めても東京一極集中は全く是正されず、加速するばかり、全国総合開発計画は破綻したも同然です。また、高規格道路、地域高規格道路の多くが橋梁上部工事を伴いますが、これまでも東播磨自動車道の橋梁上部工事の県内事業者の受注実績はありません。改札結果票によると今回落札した企業も県内に事業所はあるものの本社は県内ではありません。

    入札状況は公募型一般競争入札総合評価落札方式ですが、総合評価落札方式は品質を向上させつつ、ムダなコストを抑えられるというメリットがあるので一定評価できるが、数字で表現されない項目を公平に点数化するのは簡単ではないという点から評価項目内容を明らかにすることが求められます。評価値が高くなった理由、例えばISO認証取得状況や専門的技術力の高さなど丁寧な説明が必要であります。

    高規格道路は災害時の道路確保という説明がありましたが、東播磨地域から三木市、小野市、南北をつなぐ道路の中で、兵庫県の緊急輸送道路ネットワーク計画には県道加古川-小野18号線や84号線、又381号線、386号線を活用することとなっています。20号線や360号線を使用して175号線に出ることも考えられるでしょう。

    東播磨道が完成すると加古川医療センターと北播磨総合医療センターのアクセス短縮時間は10分を予定していますが、大幅な時間短縮にはなっていません。総合医療センター同士のアクセスのニーズも不透明です。

    これらを考えれば不急であることは明らかであります。今急ぐのは河川整備、土砂災害危険地域の整備、防災・減災型工事への転換、地域の道路の補完です。5月8日の伊丹市の天神川氾濫は県の護岸工事中に起こり、県の責任は明白であり、車や室外機が壊れてしまった方、今でも清掃作業に労を費やしている方、床上浸水し引っ越しを余儀なくされた方、これら多くの被災された方々への補償こそが急がれます。

    私は20年、福祉の仕事をしてきて、この3年はコロナ対応に追われた現場の悲惨さを目の当たりにしてきました。大型開発を優先するのではなく、依然としてコロナ対応に追われ疲弊している福祉職員や福祉施設への支援、又、中小企業への支援も急がれます。

    以上で私の討論を終わります。議員の皆様方のご賛同をよろしくお願い申し上げます。

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