議会報告

  • 2023年03月03日
    予算・決算特別委員会

    2023年度予算特別委員会 保健医療部 いそみ恵子

    ○いそみ恵子委員 日本共産党県会議員団、西宮市選出のいそみ恵子である。どうぞよろしくお願いする。

    日頃からの新型コロナウイルス感染のこの対策に本当にかかっていただいている皆様にまず最初に心から敬意を表したいと思う。いつもありがとうございます。

    それでは、早速高齢者施設におけるコロナ感染対策について質問をさせていただく。

    この問題は2月22日の日本共産党県会議員団の一般質問でも取り上げてきた。繰り返すが、コロナ感染拡大、第8波は本当に深刻である。亡くなられた方は第7波を超え、私の地元、西宮の特別養護老人ホームでもクラスターが発生し、施設利用者41名、職員20名が感染する事態となった。利用者は施設に留め置かれ、重症でなければ入院できない、こんな状況であった。

    そこで質問するが、高齢者介護施設等で入院が必要な患者が届け出ても施設に留め置かれ、多数のクラスターが発生し、亡くなられた方も過去最多である。患者施設留め置きの問題は今後の教訓としても生かすべきと考える。何としても解決が求められている問題だと思っている。当局のまず見解をお伺いする。

    ○感染症対策課長(西下重樹) 高齢者施設の感染対策については、職員が対策の重要性を理解して、感染者を早期発見したで上で感染拡大を防止するとともに、適切なタイミングで必要な診療、治療が受けられる医療体制の確保が重要であると考えている。

    高齢者の医療機関への入院については、施設からの環境変化に伴うせん妄や、転倒、骨折などのリスクや、あるいはフレイルの進行などの影響もあることから、罹患したことで一律に入院するものではなくて、病状等に応じて入院になると考えている。

    そのため、施設においては、今回の軽症が多いオミクロンの特性も踏まえて、往診等による医療を行いながら、自らの施設で症状に応じた療養を実施し、アドバンスドケアプラニングなども踏まえて、医師が入院による医療が必要と判断したときに入院調整できる体制が必要と考えている。

    県としては、高齢者施設の感染予防とクラスター対策の強化として、集中的検査の頻回実施や患者発生時に感染管理認定看護師を派遣するなど、施設の感染対策を支援してきた。

    また、新型コロナに対応できる連携医療機関の確保であるとか、施設職員や嘱託医等を対象とした医療連携強化の研修を行って、施設において必要な医療を実施した上で、医師の判断に応じて入院調整を行う体制を進めている。

    今後も、高齢者施設の感染対策の充実や医療体制の確保を行うことによって、入所者の生命、健康を守っていく。

    ○いそみ恵子委員 答弁いただいた。丁寧に説明をいただいたが、昨年私どもの質問に答えられて、齋藤知事が、高齢者施設の入所者など、重症化リスクの高い感染者は届出対象だと。医師が入院が必要と判断した場合は迅速に入院調整を実施するなど、患者の生命、健康を守っていくと、このように答弁をされたことは承知をしている。

    高齢者施設での実態は、しかし、そのような状況だったのかということを私はノリカエしていきたいと思う。

    例えばある施設では、療養を強いられ、病状が急変をして、搬送をされたのであるが亡くなられるという、痛ましいそういうケースもあった。こうした教訓からも、今後高齢者等施設の感染者の留め置きをやめて、必要なケアを確保した臨時の療養施設、これを整備し、原則入院とすることが私は必要と考えている。その点についてお答えいただきたい。

    ○医務課長(波多野武志) 新型コロナウイルス感染症への対応として、一般医療とのバランスにも考慮しながら、患者の症状に応じた適切な治療、療養体制を整備してきた。

    また、入院医療の逼迫を回避するとともに、受入医療機関に過度な負担が生じないよう、国の示す療養区分も参考に、患者の症状に応じて適切な療養調整を行うこととし、先ほど感染対策課長の答弁にもあったとおり、医師が入院が必要と判断したときには速やかに入院調整を行っている。

    一般医療とコロナ医療を両立するためには、医師や看護師等の限られた医療資源を有効かつ最適に配置することが重要であるというふうに考えている。臨時の療養施設については、療養者の不安解消や感染防止の点で一定の意義はあるものというふうに考えるが、その施設を運営するための新たな医療人材を多数確保するということが極めて困難であること、それから、その施設に医療人材を集めることで、救急医療など、コロナ以外の通常医療に携わる人材が減少し、医療逼迫を招くということから、返って医療提供体制が非効率になるので、設置は難しいというふうに考えている。

    ○いそみ恵子委員 今答弁いただいたが、本当にこれは難しい問題だと私も思っている。それで、高齢者の方、そういう意味では急変される、そういう重症化リスクってすごく高いと思う。だからこそ、先ほども言われたが、一般医療とのバランスとか、それから、受け入れた場合の負担の軽減ということ、確かに今回この感染の爆発的な拡大の中で、医師だとか、看護師さんだとか、そういう方々も含めて、医療機関そのものが本当にパニックになるような、そういう状況が生まれた。だからこそ、私は今回この必要なケアを確保した臨時の療養施設を整備して、原則入院とする、こういうことが必要ではないかということを提起をさせていただいた。であるから、なかなか1点に集中すれば、先ほど言われたが、一定の意義があるということを今言っていただいたが、集中することによって、医療人材を、そのことによってまたそういういろいろなことが、課題が生まれてくるだろうというふうには思っているが、ぜひ検討いただきたいと思っている。

    介護施設はあくまでも医療施設ではなくて生活施設である。であるから、多くの施設からの報告では、陽性者が出ればパーテーションなど、隔離するなど、感染対策を取るが、入所者の中には、先ほど来からもお話をさせていただいたが、認知症の方がおられる。感染区域を突破するなど、ゾーニングは半日しかもたなかったということもたくさんの施設から報告が出ている。ぜひそういうことも検証して、その教訓は生かしていただきたい。施設で働く多くの職員が強い緊張感を持って、この3年、外食をすることも、それから、家族とレジャー施設などに行くことも、飲み会も控え、介護に従事されてきた。医療に携わる方々も同じだと思う。精神的な重圧は計り知れないと思う。ぜひその思いに応えていただきたいということで、私からの本来ならば答弁をいただきたいところであるが、そういう点でこの質問を終わらせていただきたいと思う。ありがとうございました。

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