議会報告
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○きだ 結委員 日本共産党のきだ結である。
阪神住吉駅のバリアフリー化についてお伺いする。
私の地元にある阪神住吉駅は、明治38年、阪神本線の開通と同時に、当時は路面電車の駅として開業した。昭和4年に高架化されて以降、大水害、大空襲、阪神・淡路大震災に被災しながらも、自動改札機導入以外はほぼ当時の面影を残したレトロな駅舎である。1階の改札口と2回のホームを結ぶ階段にはいかにも阪神モダニズムらしい丸窓があしらわれていて、地域の方の思い入れが非常に強い駅である。しかし、バリアフリー化から取り残されている。
阪神住吉駅の1日の乗降客数は、2015年から2017年度までは3,000人を超えていたが、直近の2020年度では2,938人、3,000人を少し切り、阪神本線33駅のうち、唯一エレベーターやエスカレーターがなく、バリアフリー化が行われていない駅である。エレベーター設置の地元の期待は大きく、婦人会、自治会、まちづくりの会なども要望を続けている。
2019年度当初予算には阪神住吉駅バリアフリー化の予算が県でも盛り込まれたが、その後ストップしてしまっている。昨年4月、改正バリアフリー法が全面施行され、遅れている1日平均乗降客数2,000人以上3,000人未満の鉄道駅舎などのエレベーター設置などについて、新たに自治体と協議し、進めるとしている。
そこで、阪神住吉駅のバリアフリー化への状況はどうなっているのか、県としてもぜひ進めていただきたいと思うが、いかがか。
○都市政策課長兼企画県民部新庁舎整備室新庁舎整備課参事(まちづくり担当)(吉田安弘) 阪神住吉駅は、鉄道事業者からの要望も受け、令和元年度当初予算にバリアフリー化整備費として計上した。しかしながら、設計に着手する前に乗降客数が3,000人を下回ったことから、鉄道事業者が事業着手を一旦見合わせた。
現在の状況だが、鉄道事業者からは、当初の計画では、エレベーターの設置によりホーム幅が狭くなる箇所が生じるため、よりよい計画となるよう計画の再検討を行っていたところ、その後のコロナ禍による減収の影響もあり、当面の事業化は難しいと聞いている。
県では、3,000人未満駅についても、3,000人以上と同程度の高齢者や乳幼児同伴者等の利用が見込まれる駅を支援しているので、阪神住吉駅については、現状でも支援の対象となる。そのため、引き続き鉄道事業者に働きかけていく。
○きだ 結委員 阪神としては当面の事業化は難しいということだが、県としては今もそういう整備の対象であるという認識であるので、ぜひ再度ちょっとお願いをしたい。
今回の改正バリアフリー法では、自治体、ここで言うと神戸市がバリアフリー基本構想に盛り込むということが、一つ大きく採択の優先順位を上げるということもある。ただ、神戸市のバリアフリー基本構想にはこの阪神住吉駅が入っていない。なので、ぜひ県としても進めていただくために、神戸市にこちらの基本構想にも盛り込んでいただきたいということを求めていただきたいということと、それから、現在の状況でも採択は絶対無理ということもないはずであるので、兵庫県においても再度事業者、あと国に対して後押しをしていただきたいと思うが、再度ご答弁いただきたい。
○都市政策課長兼企画県民部新庁舎整備室新庁舎整備課参事(まちづくり担当)(吉田安弘) 神戸市について、この阪神住吉駅周辺については、委員先ほどお話されたとおり、バリアフリー基本構想の中で生活関連施設には位置付けがない。昨日も神戸市のほうには確認はさせていただいたが、神戸市も一旦事業として予算化しているので、ここの住吉駅の状況については神戸市も承知しているので、駅のバリアフリーが具体化したときには補助はできるということはいただいている。
ただ、国の補助要綱については、住吉駅の補助については特にできないということはないが、優先順位の・・・から言うと、バリアフリー基本構想の位置付けがあるほうが採択されやすいということは間違いないことであるので、県のほうからも国のほうに神戸市と一緒に働きかけていきたいと考えている。
○きだ 結委員 今のお言葉のように、各方面にぜひ強く働きかけていただくようにお願いし、質問を終わる。ありがとうございました。