議会報告

  • 2020年10月08日
    予算・決算特別委員会

    2019年度決算特別委員会 健康福祉部 庄本えつこ

    ○庄本えつこ委員 日本共産党県会議員団尼崎選出の庄本えつこである。

    はじめに、芦屋健康福祉事務所廃止について伺う。

    行財政運営方針で位置付けられた、阪神北県民局と阪神南県民センターの統合に向けて、2019年7月に阪神地域における県民局県民センターのあり方検討委員会が設置され、2020年3月の阪神北県民局、阪神南県民センターの統合方針が策定された。その中で、統合後の健康福祉事務所について、芦屋健康福祉事務所、宝塚健康福祉事務所及び伊丹健康福祉事務所の3事務所体制は、国の保健所設置指針を大きく上回っているとし、芦屋健康福祉事務所を廃止し、宝塚健康福祉事務所芦屋分室にするということになっている。これに対して行われたパブリックコメントでは、感染症対応の機能が集約される場合、感染症発生時の保育所、小学校などへの訪問指導回数が減少する懸念があるなど、芦屋健康福祉事務所廃止への懸念が表明されているところである。

    こうした中、新型コロナウイルス感染症患者が広がり、芦屋健康福祉事務所が大きな役割を発揮する中で、芦屋市議会では、芦屋保健所の存続を求める意見書を全会一致で採択し、国対し、これ以上の保健所統廃合が進まないよう保健衛生行政の見直しを求め、県に対しては芦屋保健所を宝塚保健所の分室とする方針を見直し、独立した保健所として存続させるよう強く求めている。

    昨年11月に発表されたあり方検討委員会による提言には、地域の県民や市町等の意見を十分に注視した上で、阪神県民局としての統合案を策定されたいとしており、芦屋市議会の意見書は、県行政にとって非常に重い提起だと認識しているところである。

    県当局として、この芦屋市議会の意見書への受け止めをお伺いしたいと思う。

    ○社会福祉課福祉政策参事(石川雅重) 保健所の設置について、国の保健所設置指針では、2次医療圏域ごとに1ヵ所配置することを基本として、全国の2次医療圏域における平均人口約35万人、または面積約1,000平方メートルの概ね2倍を超える地域には複数設置できることとされている。

    現在、阪神医療圏域では、国の指針を上回る5ヵ所の健康福祉事務所が設置されていることから、芦屋健康福祉事務所は阪神南県民センター、阪神北県民局の統合方針において、宝塚健康福祉事務所芦屋分室に改組することとされており、現時点では、その方針に従って進めていく予定としている。

    なお、分室化に当たっては、住民サービスに大きな低下が生じないよう、県民の来所が想定される相談、申請受付業務などの窓口機能を確保するとともに、芦屋市が担う保健福祉行政と連携し、利便性の向上を図ることとしている。

    また、芦屋市議会の意見書でも懸念が示されていた新型コロナウイルス感染症への対応については、感染症対策などの対人業務を機動的、効果的に実施するため、分室をどのような体制とすべきか、今回のコロナの対応状況なども踏まえ、芦屋市など現場の意見も聞きながら慎重に検討を進めていくこととしている。

    ○庄本えつこ委員 市議会の意見書は残してほしいという、そういう趣旨である。それに対する答弁がなかったと思う。もちろん、市とともに協議していくというのは当然のことだが、そのことについて、ちょっと再質問をすると時間がなくなるので意見だけ述べておく。しっかりと受け止めていただきたい。残してほしいというのが意見であるので、よろしくお願いする。

    県当局の資料によると、芦屋市では9月30日までの新型コロナウイルス感染者数は87人で、10万人当たり92.2人と県内で最も多くなっている。こうした状況の中で、芦屋健康福祉事務所は廃止するというのは、住民に多大な不安を与えることになる。保健所設置の国の指針は、人口約70万人、または面積約2,000キロ平方メートル以上で複数の保健所設置ができるとされている。阪神地域は人口81.5万人で、複数設置する基準を満たしている。その上、同じ2次圏域と言いながら、芦屋と宝塚は中核市である西宮市を挟んで飛び地状態になっている。全国の2次圏域の中には、地理的関係から人口が2万数千人程度でも保健所を置いているところもある。芦屋のような地域事情は、芦屋健康福祉事務所を存続させるに十分な根拠となり得る。地域住民の不安に応える保健所、衛生体制を維持するために、芦屋健康福祉事務所廃止を撤回し、存続、充実させるべきだと考えるけれどもいかがか。

    ○社会福祉課福祉政策参事(石川雅重) 健康福祉事務所については、繰り返しになるが、国の設置基準大幅に上回っているということで、私どもとしては、現状は分室化ということで考えているが、感染症対策等について利便性が低下しないように十分検討してまいりたいと思っている。

    ○庄本えつこ委員 芦屋の私の知人が、ちょっと感染症陽性になった、家族がなったわけであるが、そのときに芦屋の保健所の職員が本当に親身になってケアしてくださったことにとても、今でも感謝の言葉をいただいているところである。やっぱり保健所は身近なところにあるということがすごく大事だと思うので、今の芦屋保健福祉事務所の機能を縮小するのではなく、存続、充実させる方向で整備すること、また来年度は若干の人員体制強化を行うということであるが、人員も含めた保健所体制の抜本的強化を求めていきたいと思う。

    次に進む。

    次に新型コロナウイルス感染症対応従事者慰労金交付事業、いわゆる慰労金問題について。

    当初知事の、何もしていないのに何で慰労金を出すのかなどの発言があり、スムーズなスタートとならなかった事業であったが、県民の批判や関係従事者からの要望により、国の方針どおりに医療関係従事者、介護、高齢者施設等従事者などが支給対象となった。しかし、同じ医療関係従事者である院外の調剤薬局の職員や、社会福祉施設の中でも保育園や放課後児童クラブなどには支給の対象になっていない。

    そこで、改めてお伺いするが、この制度の目的や趣旨、それと対象の線引きの理由についてお答えください。

    ○社会福祉課福祉政策参事(石川雅重) 慰労金の趣旨としては、感染すると重症化するリスクが高い患者や利用者と接触すること、それから継続して提供することが必要な業務であること、そして施設等での集団感染の多発する発生状況を踏まえ、相当程度心身に負担がかかる中で、業務に従事されている、そういう方に対するものであり、支給対象としては医療機関、介護サービス事業所、介護・障害福祉施設等に勤務する職員とされているところである。

    これに対し、保育所等の児童福祉施設の利用者である子供は、一般的に高齢者等に比べて重症化リスクが低いことから、その職員について国では慰労金の対象とはしていないが、陽性者が発生した児童福祉施設の職員については、相当程度心身に負担がかかる中、強い使命感を持って業務に従事されたことから、県独自で対象としたところである。

    それから、調剤薬局の薬剤師については、クラスター発生の恐れは相対的に低く、また患者に直接処置や治療を行う医療機関の医療従事者等とは性質が異なると考えられることから、国では慰労金の対象とはしていない。

    県としては、感染症対策に一定の役割を果たした保育所、放課後児童クラブ等児童福祉施設、それから調剤薬局の薬剤師に慰労金を支給するのは、まずは全国一律の制度であるべきと認識しているので、これらを支給対象に加えるよう国に要望してまいりたいと考えている。

    ○庄本えつこ委員 先日、院外薬局に従事する方が、知事に院外調剤薬局も慰労金の対象にという申入れを行い、私もお話を聞いた。今、医薬分離が進み、医科、歯科、薬局が一体となって患者を支えている。薬局では薬の調合だけでなく、患者への服薬説明や指導も行う。また緊急事態宣言下でも訪問診療は続けられ、それに伴い在宅患者へ薬を届けることも行われていた。デイサービスなどに通所している患者のベッドサイドまで行き、服薬説明、指導をする。本当にこれでリスクが低いと言えるのか。さらに、自分たちが感染者にならないようにと消毒などは当然であるが、会食も外出も控えている、大きなストレスになっている。

    また、尼崎の放課後児童支援員の声をお届けする。学校休業中も子供たちを受け入れ、最初手探りで保育をしてきた。消毒はもちろんマスクをして来ない子供にはストックのマスクを与え、おやつは横並びで黙って食べる。外で遊ばれたら、文部科学省は禁止していないのに地域の人から遊ばせるなの電話が入るなど、本当にストレスを抱えながらも保護者の仕事の保障と子供たちの生活を支えるために明るく頑張ってきたと言っている。

    また、尼崎の保育士の声である。保育士の仕事が増えた。保護者を保育室に入れられないので、乳児の着替えの服をそろえること、またおもちゃの消毒、例えばブロックご存じか、小さいピースのブロックである。それを一つ一つ拭いて、1日6回も拭くというようなこともやっている。行事もことごとく中止せざるを得ないため、子供たちは楽しくないのではないかと心配している。マスクで保育をするので、小さい子供たちが戸惑うことが多い。マスクを一瞬外して、顔を見せて安心させているが、本当にこれでいいのかというふうに迷うことがあると。また、保護者との会話もマスクで表情を読み取ることが難しく、遠慮がちになるなど相当なストレスを抱えている。また、慰労金の対象にならなかったということで、本当にモチベーションが下がる。コロナが終息するまでは使命感で保育士続けるけれども、終息したら辞めたいという、そういう声も出ているところである。ですから、精いっぱいの感染症対策を図りつつ、仕事をしているこれらの方々に、感謝の慰労金を支給するのは当然ではないかと思うが、いかがか。

    ○社会福祉課福祉政策参事(石川雅重) 県としても、保育所、あるいは放課後児童クラブ等の職員の方、それから院外の調剤薬局の薬剤師の方、いろいろご苦労されたというようなことを十分承知しているので、全国一律で慰労金が支給されるよう、国に求めていきたいと思っている。

    ○庄本えつこ委員 今、給付対象や支給額は自治体によって異なるが、感謝と敬意を込めて慰労金を支給する地方自治体が広がっている。いち早く支給を決めた山形県、佐賀県、熊本県、福井県、三重県、山口県、そしてまた市町も行っているところがたくさんある。本来国がやるべきことだというのは承知しているが、もちろん国に慰労金支給の対象を広げること、そしてまた1回ではなく複数回やってほしいというふうなことも求めていただきたいと思うが、県として感謝の慰労金を支給することを決断していただきたいというふうに強く求めたいと思う。

    次に、産休と代替職員への補助制度について。

    この制度は、民間児童福祉施設等の常勤職員が出産や疾病で長期間休暇を取る場合、代替職員を臨時的に雇用する場合に、その代替職員の雇用にかかる経費を県が負担する制度である。これについて先日、尼崎の民間保育園の園長から相談が寄せられた。この園では、産休代替保育士を直接雇用で探したが見つからず、派遣会社からの派遣職員に産休代替をお願いした。この産休代替職員が来た場合、補助が受けられると思って尼崎に申請したところ、県の実施要領で派遣職員は対象外となっているので補助はできないとのことであった。県の実施要領のこども政策課関係文には、確かに派遣職員は対象外となっている。なぜ直接雇用なら補助の対象になり、派遣は駄目なのか教えてください。

    ○こども政策課長(藤本貴義) 産休等代替職員費補助事業については、当初、国の補助要綱のもと保育所の保育士等が出産または傷病のため、長期間にわたって継続する休暇を必要とする場合、その代替職員を任用する経費を全国統一して支援していたが、平成17年度において、三位一体改革による税源移譲に伴い、現在は県、政令・中核市が地域の実情に応じて事業を実施しているところである。

    今回委員ご指摘のとおり、現状は保育事業者に直接的に任用される保育士等を対象に補助を実施しているが、人材派遣会社を利用することで、保育士の確保に資する場合も考えられると考えている。一方で、保育士への給与は人材派遣会社を通じて支払われることから、保育士にとって処遇面での課題が生じる場合もあるとも認識をしている。今回、尼崎の件について、先生のほうから一度ご相談を受けて、その後、今過去の要綱の経緯を含めて検討しているところ、経緯については国の補助要綱をやはり踏襲しているという部分がある。

    こういったことであるが、一方で人材派遣会社を利用することでの保育人材の確保という観点もあるので、今後、待機児童の状況や保育士の処遇改善等の観点を踏まえ、保育事業者である保育団体のご意見も聞きながら、補助の対象の範囲については検討していきたいというふうに考えている。

    ○庄本えつこ委員 前向きの答弁だと受け取ってよろしいか。

    今、保育をめぐり待機児童の解消や保育士不足などが問題になっている。特に、民間保育所にとって保育士確保は本当に大変である。正規で、あるいはパートなどで雇用するためにハローワークに募集をかけても応募がなく、派遣会社に頼らざるを得ない状況である。直接雇用に比べ、派遣会社への支払いは高く、またせっかく雇っても保育園とのマッチングがうまくいかず、派遣会社に契約料だけ払ってすぐに辞められてしまうなどの事例も少なくないとのことである。そのため、保育士派遣で実績のある良心的な派遣会社の情報を手に入れるなど、本当に苦労をされている。補助がないために、産休代替職員への賃金保障とか、それから代替職員の派遣会社への支払いが全く園の自腹になっているので、そこをぜひ考えていただきたいと思うので、よろしくお願いする。

    大阪府は派遣職員は対象外という規定はなく、補助金が支給されているところである。兵庫県もぜひ実施要領の派遣職員は対象外の条項を取り除いて補助金を出せるようにすべきだと考えているので、今の答弁前向きだと思っているので、ぜひよろしくお願いする。

    最後に、保育士不足の問題の根本には、やはり保育労働者の賃金が全産業平均より月10万円安いなどの処遇の問題があると考えている。対症療法的な施策だけでなく、抜本的に保育士の処遇改善をしていく、これを求めて私の質問を終わる。ありがとうございました。

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