議会報告

  • 2020年03月13日
    予算・決算特別委員会

    2020年度予算特別委員会 教育委員会 ねりき恵子

    ○ねりき恵子委員 日本共産党のねりき恵子である。よろしくお願いする。

    早速質問に入る。

    1番目に特別支援学校の新設についてである。

    県教育委員会は、兵庫県特別支援教育第三次推進計画の策定により、児童生徒数が依然として増加傾向にあることから、こやの里特別支援学校の通学区を変更して、阪神北地域、川西丸山台への特別支援学校の新設を発表した。

    私たちは一貫して、特別支援学校の過密課題・問題を指摘して、その解消のために特別支援学校の設置基準を作り、障害のある児童生徒に適切で豊かな教育環境を求めてきたところである。今回の新設校はありがたいというふうに思う。

    ただ、建設場所がなぜここに決まったのか、多少の疑問は残るところであるが、新設校はもちろん、こやの里特別支援学校の教育環境が改善され、より充実したものになること求めるものである。

    そこで、こやの里特別支援学校が生徒増に対応するためにとってきた特別教室の転用や校庭に作られたプレハブ教室が解消され、グラウンドが使用できるようになるのか、確実な教育環境の改善を求めるものである。

    また、新設校は、川西と猪名川を通学区にすることで、最長で1時間30分かかった長距離、長時間通学を解消するとしているが、今まで10分から20分程度で通学できた川西市南部の児童生徒は逆に1時間以上の時間、長時間通学となってしまう。

    教育長の本会議答弁は、個別に対応するということであったが、希望に沿った選択ができるように求める。

    さらに、予定地は住宅地で、地域住民の方々との交流、障害児教育への理解が不可欠である。

    スクールバスの運行や生徒の通学、さまざまな教育活動への理解と協力を得るための丁寧な話し合いを進めていただきたいと思うが、いかがか。

    ○特別支援教育課長(小俵千智) 川西市への学校新設に当たって、在校生の中には通学時間が数十分伸びる場合があることは承知しているが、長くても60分程度に収まると現在想定している。

    今後、令和6年4月開校に向け、効率的なバスルートを検討し、通学時間の短縮に努めていく。

    また、このほか、通学費のことなど、通学に関することが多くなるかもしれないが、該当する児童生徒及び保護者には、丁寧に説明し、ご理解をいただきたいと考える。加えて、地域住民の皆様のご理解が不可欠だと考えている。

    地元説明会は少なくとも3回予定している。1回目として、新設校の概要や特別支援教育に関する説明会を3月7日に予定していたが、新型コロナウイルス感染症への対応から延期、改めて開催することとし、概要を記載した資料を各戸に配布したところである。2回目は土地造成工事、3回目は建築工事の設計に着手する時期を予定しているが、このほかにも必要に応じて実施し、地域の皆様から、ご意見をいただきながら、地域とともに歩む学校を造っていく。

    ○ねりき恵子委員 ぜひ丁寧なご説明よろしくお願いしたいというのと、新設校は、新しい学校であるので、教育環境がよくなるというふうには思うが、こやの里特別支援学校の今先ほど指摘したような施設の改善も求めておきたいというふうに思うし、午前中の質問でも出た阪神間の特別支援学校の通学区の偏在が大きな課題ともなっているので、その解消も求めておきたいと思う。

    次に、新型コロナウイルス感染症対策について伺う。

    まず初めに、休業措置への対応についてである。

    2月27日の政府の一斉休業要請に教育現場はもちろんさまざまなところで混乱が起きている。何よりも子供たちが落ちつかない、不安な日々を過ごしている、これが現状である。

    昨日、県は、県立学校の休業を延長するとした。明石市は再開するということであるが、児童生徒、学校関係者で感染者が出ていない中での休業延長については、学校現場には根拠のある納得のいく十分な説明が必要と考える。

    特に、年度末で卒業式の開催、新年度に向けた準備、児童生徒への対応、連絡の徹底、休業中の過ごし方や感染症への不安など、さまざまな懸念が生じている。休業延長の理由と登校日の設定など、年度末の対応、生徒の心のケア、休業期間の生徒、児童の過ごし方の留意点など、お聞かせいただく。

    ○体育保健課長(山根 尚) 今回の新型コロナウイルス感染予防のための学校の臨時休業については、国からの一斉臨時休業の要請を受け判断している。

    昨日、新型コロナウイルス対策本部の決定を受けて、臨時休業を3月23日までと通知をした。その中で児童生徒の学習の保障や来年度の準備等を行う必要があることから、登校日を認めている。登校日に県立学校生徒が登校する際には、公共交通機関等の混雑時での感染拡大を防止するため、可能な範囲で始業時間を遅らせるなどの配慮をすることや、校内では、全学年を1カ所に集合させることを避け、定期的に換気を行う等対策の徹底を指示している。

    また、臨時休業中に児童生徒が感染者または濃厚接触者となった場合は、学校は家庭と連絡を密にとり、保健所の指示に従うこととしている。

    3月24日以降の学校の取り扱いについては、今後の国の方針を踏まえて判断する。

    ○ねりき恵子委員 ぜひ万全の態勢をとっていただきたいと思う。特に子供たちは、学年の終わり、そして新しい学年になるというこのけじめがなかなか自分たちの中でつかないということが学習環境にも大きく影響してくるのではないかというふうに思うし、ぜひこれからも万全な対応をとっていただきたいと思う。

    続きまして、特別支援学校での対応について伺う。

    とりわけ特別支援学校の休業に伴う子供たちの状況も深刻である。

    文科省の通知では、休業に伴う子供の居場所の確保については、放課後等デイサービス等、福祉的対応の依頼を優先して、それでも難しい場合は、福祉行政から学校への預けを依頼することになっている。

    県立では、現在、出石市、豊岡聴覚、あわじ特別支援学校以外は休業体制で福祉対応ということになっている。しかし、一方で子供を預かっている放課後デイサービスの事業者からは、ふだんは週2回の子供が毎日来るようになるということで、特に自閉症の子供たちは落ちつかなくって、奇声を発するとか、大変な状況にあるということであるとか、受け入れる側もさまざまな対応をしないといけないので、人が少ない中で、いつもより多い人数を受け入れるということで、大変な状況があるということである。

    特に狭い空間で逆に感染が懸念されるということもあるので、やはり感染が出ていない学校においては、学校で生徒を預かるようなもっと柔軟な対応が要るというふうに思うが、そういったことについては、ご検討いかがか。

    ○特別支援教育課長(小俵千智) 子供たちの居場所の確保については、国の方針に基づき、まずは家庭、または放課後等デイサービス事業所等、福祉事務所での対応が基本となっている。

    しかしながら、放課後等デイサービス事業所の定員等の関係で受け入れが困難な場合、もちろん子供の状態も含めてであるが、受け入れが困難という場合には、学校で受け入れを行っているところである。

    結果として、先ほどおっしゃった5校の実績ということだが、本日も1校増えて、6校の実績ということで、依頼があれば受け入れを行っている。

    この方針については、手順を関係機関に示すとともに、学校を通じて保護者にも周知しており、引き続き子供たちの居場所確保について、福祉部局や市町と連携しながら対応していく。

    ○ねりき恵子委員 対応をしていただいている学校が6校に増えたということで、柔軟な対応もしていただいていることとは思うが、やはり学校というのは、日ごろから障害のある子供たちの対応をするということで、体制がとれているということもあるので、学校の状況を見ながら、やはり受け入れ態勢もさらに充実していっていただきたいと重ねて要望する。

    そのほか、学校職員の皆さん、それぞれ現場で柔軟な対応、本当に心を砕いた対応をしていただいているというふうに思う。その中でも、特に臨時の職員の皆さんが臨時対応になって、給与カットにつながっていくような、仕事がないことで、生活ができないというような状況にならないような、そういった対応も含めて要望をしておきたいと思う。

    いずれにしても、教育委員会の皆さん、学校現場の教職員の皆さん、子供たちの安全確保のためにご尽力いただいていることに感謝も申し上げながら、更なる対応の充実を求めて質問を終わりたいと思う。ありがとうございました。

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