政策・見解・議員団活動

  • 2020年04月08日
    申し入れ

    学校の休業延長等に関する緊急の申し入れ

    7日発表した政府の緊急事態宣言にもとづき、兵庫県は、新たな対処方針を発表し、県立学校の5月6日までの臨時休業措置を決めました。

    3月初旬の安倍首相による全国一斉休校は、科学的根拠がなかった上、子どもたちの学習の機会と居場所の保障が不十分だったため大きな混乱が生じました。特に特別支援学校では、子どもも保護者も不安とストレスが大きく、突如子どもの居場所となった放課後等デイサービスが疲弊するなどの事態もあり深刻です。

    保護者や教員からは、子どもの学習や発達、成長の機会の保障、心のケア、虐待児童への対応などを求める声が寄せられています。また緊急事態宣言のもとでも、医療や福祉、教育、公務など国民生活のために親が働かなくてはいけない家庭の子どもたちの受け入れが必要です。自粛にともない学校関係の業者にも影響が出ており県教委の迅速な対応が求められます。

    よって、日本共産党県議団は以下の対策を求めます。

    ①学校の臨時休業にともない、必要な児童・生徒に対し学校として居場所を保障できる体制をとること。その際、希望者には食事を提供すること。そのために市町を支援すること。
    ②小学校の休校にともない、引き続き児童を受け入れる学童保育での密集状況を解消するために、校舎や校庭等の学校施設での子どもの居場所を十分確保し、分散化が図れるように、市町を支援すること。
    ③長引く学童保育での受け入れの負担軽減を図るため、人員の確保・派遣を含め教員と学童保育の指導員とで連携が図れるように市町を支援すること。
    ④特別支援学校の臨時休業中に子どもたちがどこで(学校、放課後デイ、家庭、祖父母の家など)過ごしているのかを把握し、健康福祉部とも連携して適切に支援が行われるようにすること。
    ⑤特別支援学校の臨時休業にともない、登校を希望する子どもを受け入れる体制を万全にとり、保護者が遠慮なく申請できるよう周知徹底すること。
    ⑥子どもの受け入れを行なう学童保育や、居場所提供を行なう学校にたいして、消毒液やマスク、非接触体温計など必要な衛生資材の支援を行うこと。
    ⑦万が一学校内で感染者が発生した場合の体制整備や、子どもの心のケアなどに必要な人員確保、地域医療機関との連携強化を行うこと。また、そのために市町への支援を行うこと。
    ⑧子どもたちの学習や生活を保障するため、ネットや電話、郵便など様々な工夫によって支援を行うこと。状況により可能な条件が生じれば登校日を設けること。
    ⑨休業終了後の授業時間の確保のために、調査や研修、研究指定、連合行事など不要不急の事業は思い切って削減すること。学力テストと体力テストは中止すること。また全国学力テストは中止するよう国に求めること。
    ⑩学校の一斉休業にともないキャンセルになった給食調理やスクールバス、学校図書館の運営、用務、通学時の見守り等の委託民間事業者やシルバー人材センター等と、これらで働くパート労働者等に対し、損失補償を行うこと。
    ⑪県立学校や私立学校での行事やイベントでキャンセルになるものについて、契約先の損失補償を行なうこと。
    ⑫県立図書館の利用案内は、臨時休館を強調するのではなく、資料やデータベースの予約や郵送での複写、市町図書館を通じた協力貸し出しサービスや電話でのレファレンスは利用できることを分かりやすく表示すること。
    ⑬私立幼稚園での臨時休園にあたっては、子どもの休園中の過ごし方などを分かりやすく子どもや保護者に伝えることができるように、県として動画や文書を作成、配信・配布するなど配慮すること。
    ⑭休校要請により休業となった私立学校について、休校中の授業料が保護者や学校の負担とならないよう検討すること。
    ⑮自粛などに伴い世帯主や学生のアルバイト収入などが減収し、学費支払い・奨学金返済への影響がでている。県立大学では学費減免をおこない、私立高校大学に対して学費減免を要請すること。
    ⑯奨学金返済の免除もしくは猶予をおこなうよう国に求めること。

    以上

    兵庫県知事  井戸 敏三 様
    兵庫県教育長 西上 三鶴 様

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