議会報告

  • 2020年03月04日
    その他

    新型コロナウイルス感染症対策の更なる充実・強化を求める意見書

    日本共産党が提案し、前倒しで議論された以下の「新型コロナウイルス感染症対策の更なる充実・強化を求める意見書」が、3月4日に全会一致で採択され、国に送付されました。

    意見書 第26号

    新型コロナウイルス感染症対策の更なる充実・強化を求める意見書

    中国武漢市で確認された新型コロナウイルスによる感染症については、国境を越えて猛烈な勢いで拡散しており、重篤化して死に至る事例も多数発生している。

    新型コロナウイルスの感染拡大を食い止められない切迫した状況の下、先般、政府は「感染拡大を防止するためには、ここ1、2週間が極めて重要な時期である」として、全国全ての小中学校、高校、特別支援学校を、3月2日から春休みに入るまでの間、臨時休業にする要請を行った。これを受け、本県においては、3月3日からの当面2週間、全県立学校を臨時休業する措置を講じ、各市町教育委員会に対しても、本県と同様の対応をとるよう依頼を行ったところである。

    今こそ、国と地方公共団体が一体となり、迅速かつ適切な対策を講じていくことで、感染症の流行を早期に終息させ、一刻も早い社会・経済活動の混乱沈静化を図ることが求められている。

    よって、国におかれては、新型コロナウイルス感染症対策の更なる充実・強化を図るため、下記の措置を講じられるよう強く要望する。

    1. 中国をはじめとする関係国や国際機関に適切な情報開示を求めるとともに、国内における感染状況や対策については日々変化する状況に対し、迅速かつ正確な情報提供を行うこと。
    2. 学校の臨時休業に伴う児童生徒や学校に生じる影響に対し、万全の対応を行うこと。
    3. 学校における臨時休業の要請や地域における感染拡大等により労働者が休まざるを得ないなど企業や労働者に負担が生じるとともに、様々な業種・団体にも波及的な影響が想定されることから、経済的な支援も含め国として責任を持って対応すること。
    4. 厚生労働省が定める疑似症に相当する場合の休暇取得、テレワーク、時差出勤等の推進を呼びかけるとともに、企業等に対してもその活用を促すこと。
    5. 検疫・入国体制の強化や関係部署間での情報共有など、全国の空港・港湾における水際対策を徹底すること。
    6. 帰国者・接触者外来の設置については、人的・物的支援の充実に万全を期すこと。
    7. 診察及び検査が適切に行えるよう、簡易検査キットを早急に開発・実用化するとともに、診察・検査体制の更なる強化や円滑な医療物資の供給体制の構築を図ること。また、感染が疑われるすべての国民が、医師等の判断で必要な検査を受診できるよう徹底すること。
    8. ワクチンの開発や有効な治療法の確立を速やかに行うこと。
    9. マスクや消毒液等の衛生資材が、必要な国民のために安定的に確保されるよう、国内の生産体制や備蓄体制を強化するとともに、消費者や事業者に冷静な対応を呼びかけること。
    10. 観光業をはじめ、製造業・建設業など経済的に影響を受ける事業者等に対し、必要に応じ適切な支援を行うこと。
    11. 新型コロナウイルス感染症対策は、国家的な危機管理事案であることから、地方自治体や医療機関が行う各種対策に要する費用について、国の責任において、十分な財政措置を講じるなど、早期終息に向けた機動的な財政出動を行うこと。

    以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
    令和2年3月4日

    衆議院議長 様
    参議院議長 様
    内閣総理大臣 様
    内閣官房長官 様
    総務大臣 様
    財務大臣 様
    法務大臣 様
    外務大臣 様
    文部科学大臣 様
    厚生労働大臣 様
    農林水産大臣 様
    経済産業大臣 様
    国土交通大臣 様
    環境大臣 様
    防衛大臣 様
    国家公安委員会委員長 様

    兵庫県議会議長 長岡 壯壽

ページの先頭へ戻る