議会報告
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小規模農家、家族経営農家にこそ手あつい支援をおこなうべき
私は、日本共産党県会議員団を代表して、第146号議案「平成30年度兵庫県一般会計補正予算(第3号)」について反対の立場から、以下討論します。
本議案は、国の平成30年度補正予算をうけ、その大半が頻発化する自然災害に備え、県民の安全・安心を支える社会基盤整備、地域産業の活性化をめざす「地域創生の推進」を柱に、昨年の集中豪雨・台風災害に対応し、防潮堤のかさ上げ、砂防堰堤や河川整備などの緊急防災・減災対策をすすめるものであり、その点については賛同するものです。
しかし、農業支援については、TPPの発効を踏まえた「競争力強化」に特化しており、認められません。
TPPは、そもそも各国の経済主権・食料主権を侵害し、農業や国民の暮らし、食の安全、地域経済に重大な影響およぼし、国民の暮らしを犠牲にするものとして、わが党はかねてから反対してきました。
昨年、暮れも押し迫った2018年12月30日、TPP11が発効してしまいましたが、従来の規模をはるかに超えた輸入自由化が押し付けられ、甚大な打撃を受けるのは必至です。
本補正予算案では、TPP協定の早期発効に対応するための農林水産業の強化策として、規模拡大や法人化を進める認定農家や、集落営農組合、畜産クラスター協議会を重点的に対象とした予算配分となっていますが、質疑でも指摘したように、中山間地の多い兵庫県では、競争力強化のために大規模化や集積化をすすめても、オーストラリアなどの農業大国と競争するには限界があります。
農林水産業の発展と持続可能な農村のためには、今回支援対象になっていない、小規模農家、家族経営農家にこそ、手あつい支援をおこなうべきです。また、本議案のなかには、債務負担行為の活用による平成31年度事業の早期着手としてわが党が従来から反対している東播磨道道路改修、但馬空港の滑走路更新事業が含まれており賛同できません。
以上、議員各位のご賛同をお願いし、討論をおわります。