議会報告

  • 2024年03月14日
    予算・決算特別委員会

    2024年度予算特別委員会 ひょうご県民連合予算修正提案への反対討論 庄本えつこ

    日本共産党県議団の庄本えつこです。

    ひょうご県民連合議員団提案の予算修正案について意見を申し上げます。

     日本共産党県議団は、かねてより、国による将来の無償化に向かって、当面学費半額や給付型奨学金のさらなる充実、入学金の廃止を求めると同時に、兵庫県独自の支援が必要と県に求めてきました。

     重い教育費負担の軽減は、県民の強い願いです。何よりも、憲法は「教育の機会均等」=どんな経済的条件でも平等に教育を受ける権利があることを保障しています。学生の学ぶ権利を保障するために、学費の値下げと奨学金の抜本拡充は急がれます。

     日本も批准している国際人権規約は「高等教育は…無償教育の漸進的な導入により、能力に応じ、すべての者に対して均等に機会が与えられるものとする」としています。学費を値下げして無償にすすむことは世界標準の教育政策であり、日本政府の国民と国際社会への公約でもあります。

     しかし、日本の現状は、学生や保護者の負担能力を超えた高い学費のために、「バイト漬け」、「バイトが必修」の学生生活が当たり前になっています。授業期間中にも日常的にアルバイトをする学生は、全学生の4分の3になっています。バイトに追われる学生生活の改善は、学生だけでなく大学や卒業生を受け入れる企業や社会にとっても歓迎されるはずです。

     そして奨学金は、国民の教育を受ける権利を保障するもので給付を基本にすべきです。学費が高いのに、給付奨学金制度が確立していないのは世界でも日本だけです。

     デンマークの大学は、高校時代の成績が学科ごとの基準を満たせば入学が許可され、学費は無料。学生給付金制度があり、政府から全ての学生に自宅、自宅外での金額の違いはありますが、月平均約10万円が支給されます。返済は不要です。

     今回の知事提案、県立大学の県内学生への学費無償化は、高すぎる学費負担軽減策の第一歩として歓迎するものです。党県議団は、それだけでは不十分であり、さらに県外学生に対しても無償化するべきとして、今回の予算組み替え案に予算を計上し、提案しています。

     また、給付型奨学金については、国の高等教育無償化の枠があまりにも狭いことから、年収が380万円~500万円未満世帯の学生に対し、1人年間15万円の給付型奨学金を措置するために、約5.2億円の予算を計上しています。この提案は県民連合議員団と同じです。しかし、県民連合議員団の提案は、県立大学の県内学生への学費無償化を取りやめて財源を生み出すというもので、これには賛成できません。よって共産党県議団として、ひょうご県民連合議員団の予算修正案については反対を表明いたします。

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