議会報告

  • 2022年10月14日
    予算・決算特別委員会

    2021年度決算特別委員会 教育委員会 ねりき恵子

    ○ねりき恵子委員 日本共産党県会議員団のねりき恵子である。

    私は、県立学校へのエアコンの整備についてお伺いする。

    先ほど、県立学校の整備計画についてもご質問あったところであるけれども、全体がよくなるということが一番であるが、まずはエアコンの整備が急がれると思うので、その観点から質問をさせていただく。

    気候危機とも言われる地球温暖化の下で、今年も酷暑が続いた。学校における熱中症による事故も後を絶たない。私たちは、子供たちが学校で命と安全がおびやかされるような環境であってはならないと教室や体育館へのエアコン設置を求めてきた。日頃の学習に欠かせない普通教室には重点が置かれ、普通教室への設置は100%県立学校では完了をしている。全国平均よりも特に遅れていた特別教室と体育館への設置を早期に完了するよう、一貫して求めてきた。

    しかし、県教育委員会は特別教室は使用頻度から、音楽室、美術室、調理室などから順次設置していくこと、そして体育館については、整備費用やランニングコストがかかるとして、まずは特別教室への設置を優先するとの考えである。

    先日、文部科学省の令和4年9月1日現在の公立学校施設の空調設備の設置状況が発表された。全国の公立小・中学校の普通教室は95.7%、特別教室は63.3%、体育館が15.3%、また、高等学校の普通教室は94.1%、特別教室は53%、体育館は8.1%という結果だったけれども、兵庫県の県立学校の特別教室と体育館の空調設備の設置状況についてお聞きする。高等学校と特別支援学校について、それぞれお答えください。

    ○財務課長(近藤 巧) 先ほど委員ご紹介のあった文部科学省である。高等学校の特別教室であるが、全国の設置率53.0%に対して兵庫県立学校は47.7%、体育館が全国8.1%に対して兵庫県立学校が7.4%、特別支援学校の特別教室が全国87.7%に対して兵庫県立学校が87.5%、体育館が全国28.9%に対して兵庫県立学校が28.6%となっており、概ね全国平均並の整備率であろうというふうに認識はしている。

    ○ねりき恵子委員 今ご答弁いただいたように、特に特別支援学校については全国並ということであるけれども、やはり健康面など配慮が必要な特別支援学校にはエアコン設置が早急に求められているというふうに思っている。

    また一方、高等学校の特別教室ご説明あったけれども、全国平均並といえども若干低いということで、やはりもう少し計画的な設置が求められているのではないかと思っている。やはり望ましい学習環境について、学校環境衛生基準が17度以上、28度以下と設定をされたということもあるし、特別教室はもとより、体育館にも空調施設の設置をいつまでに完了させるか、やはり計画を持って進めていくべきだと思う。

    環境庁の調査でも学校での活動中に起きた熱中症のうち、高等学校では83%が体育の授業や部活動の運動中に起きているというこういった実態からも、体育館への空調設備が急がれると思う。

    また、体育館は避難所にもなり、安全に避難をするためにも空調は必要不可欠な実態である。県立学校で避難所に指定されているのは高等学校105校、特別支援学校12校の117校である。特に避難所となっている体育館には、国の緊急防災減災事業債が活用できて、この制度も活用して整備を求めてきたところだけれども、この間、西宮市や神戸市でもこの事業債を活用して全ての小・中学校の整備がされるという計画が行われている。やはり兵庫県でも今この事業債も活用して、計画を持って整備をすることを改めて求めるが、お答えください。

    ○財務課長(近藤 巧) 県立学校の空調整備については、委員ご指摘のとおり、近年の厳しい暑さに対して熱中症予防の観点からも、また、児童生徒の良好な教育環境を確保する上でも必要な整備であるということは、私どもも十分認識をしている。

    そのために平成22年度から、日頃の学習活動に欠かせない普通教室を優先して整備をしてきたが、全ての教室等の空調整備を行うためには多額の費用が必要となることから、各教室等の使用頻度などを考慮して計画的な整備を段階的に進めざるを得ない状況であることはご理解賜りたいと思う。このため、特別教室5教室を優先的に整備を行い、令和10年度完了に向けて順次行っているところである。

    なお、従来だと長寿命化改修に併せて整備をするということにしておったわけであるが、空調整備を前倒しして実施をすることとして、令和3年度までに47校で完了しているところである。

    委員ご紹介のあった体育館の空調整備についても、1施設当たりの整備経費が高額になることから、現時点では、まずは特別教室5教室を優先をしているという状況である。ご紹介にあったように、緊急防災減災事業債の活用というのは十分考えられるわけであるが、それでも3割は県の持ち出しということになるので、厳しい財政状況の中、その点のところはご理解を賜りたいと思う。

    なお、今後とも計画的な整備を進めるとともに、国の補正予算など有利な財源措置があれば積極的にそれを活用して、可能な限り整備の前倒しということも検討していきたいと思う。

    また、今後新設する特別支援学校については、特別教室、体育館も含めて空調を整備することとしているので、どうぞよろしくお願いする。

    ○ねりき恵子委員 新設の学校については標準装備になるというのは当たり前かなというふうに思うので、ぜひそこも含めて整備を進めていっていただきたいと思うわけであるけれども、やはりやっていくというお答えであるが、計画を持っていつまでにやり切るという計画が、特に体育館については必要なのではないかというふうに思っている。

    もともと財政負担が重いと国の学校施設環境改善交付金の補助率は3分の1であるし、この緊急減債防災対策事業債も県の負担が3割あるということであるが、それでもまだ負担率が低いということで、西宮や神戸市がそれを使って整備をしているということもあるから、ぜひ前向きに計画を持って取り組んでいっていただきたいと思う。

    例えば、比較的費用のかからないスポットクーラーであるとか、そういった取組も考えられるのではないかと思うが、そういったものも含めて、全ての体育館に整備をするということを計画をしていただきたいと思うが、いかがか。

    ○財務課長(近藤 巧) 以前、平成30年10月の決算特別委員会で同様の質問も頂戴して、比較的低コストでの導入が可能で、体感温度を下げる効果が期待できる換気送風設備の施工も検討するというふうにご答弁申し上げたこともある。

    令和2年度に、これはコロナ対策ということもったわけであるが、全県立学校の体育館を対象に大型換気扇を設置して、複数台設置することよって体育館内の風の流れがよくなって、体育館全体の温度の上昇を一定抑える効果があるというふうにはあったのではないかと思っているが、財政状況も厳しい中、今いついつまでにやるとか、そういったお答えということはすることはできないわけであるが、先ほど委員からご指摘のあった、より簡易な方法等も含めて、今後研究していきたいと思っているので、よろしくお願いする。

    ○ねりき恵子委員 未来への投資というお言葉も先ほどあったけれども、やはり子供たちが安全に学べる環境を整備していくということが第一だと思う。そういった点で、熱中症、そしてまた、コロナ対策という両方の面で空調の整備というのは非常に待たれているというふうに思うし、緊急に行うべきだというふうに思っている。

    財政負担は重いということあるけれども、それでも有利な起債、この緊急防災減災事業債も相当有利だと思う。こういったことも含めて、計画的に行っていただきたいということを重ねて要望をして、私の質問を終わる。よろしくお願いする。

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