議会報告

  • 2022年03月30日
    本会議

    第357回本会議 副知事同意案件反対討論 いそみ恵子

    私は日本共産党県会議員団を代表し、第60号議案「副知事の選任の同意」について反対し、以下、その主な理由を述べます。

    副知事選任の同意について、日本共産党県会議員団は、昨年の知事選挙を受け、知事就任後の9月21日、斎藤知事が公約に掲げた「女性副知事」登用の公約を履行しなかったことは、各メディアが「方針転換」と報じたように、明確な公約違反であること。女性の政策決定過程への参加は、不可欠であり、新型コロナパンデミックによる非正規の女性労働者などの生活困窮の顕在化で明らかになった日本のジェンダーギャップが注視され、その解消が今、切実に求められていることから、新型コロナウィルス対策進めるうえでも、女性副知事の果たす役割は、大きいと副知事選任の同意に反対しました。

    ところが今回の選任の同意も残念ながら女性副知事の提案では、ありませんでした。しかしながら国際社会では、(1995年の第4回国連世界女性会議で強調された)「あらゆる政策・立法においてジェンダー平等の視点を貫き、政策決定に女性の参加を進める」ジェンダー主流化がSDGsとセットで進んでいます。

    また、2015年に開催された国連・婦人の地位委員会で、日本も合意した「2030年までに指導的立場の半分を女性に」という目標への取り組みが各国に求められています。この間、男女共同参画基本法が作られるなど、日本にも一定の影響はあったものの、「女性活躍」は遅々として進んでいません。例えば、「指導的地位に占める女性の割合を2020年に30%程度」に上昇させる当初の目標年限について、第5次男女共同参画基本計画では、「2020年」から「2030年」に繰り延べされてしまいました。

    非営利財団・世界経済フォーラムが昨年3月公表した「ジェンダーギャップ指数2021年」では、日本は156か国中120位で昨年の121位とほぼ横ばいのまま、先進国の中で最下位という状況です。特に、「政治」の順位は156か国中147位で、昨年の144位から下がり、遅れを取っています。兵庫県も「男女いきいきプラン2025」に基づく「第7次男女共同参画兵庫県率先行動計画」(ひょうごアクション8)でも、本庁部局長相当職 への女性登用目標が10%にとどまり、女性幹部登用の目標が低すぎると、これまでも日本共産党県議団は、強く指摘してきたところです。

    斎藤知事が就任後、初めての新年度予算編成の絶好の機会に、昨年に続いて、女性副知事を任命しなかったことは、明確な公約違反とのそしりは、免れません。

    よって、知事が県民の期待に応え、公約を履行し、女性副知事を登用することをつよく求めて、私の討論を終わります。

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